ITスペシャリストが語る芸術

眠っている時に見る夢すら自由にできない人に、現実を好きなように構築することなんてできやしない。
それで、昔から、好きな夢を見ることができれば、目覚めの世界も自由にできるのではと考えた人達がいて、「夢見の術」がいろいろ考えられ、そのための修行も考案された。
しかし、自信を持って断言するが、そのどれもうまくいかなかった。

ある程度、精神的な修行をすれば、目覚めていても、夢を見ていることに気付くようになる。
しかし、ちょっと気付くだけだ。
一瞬の・・・それこそ、コンマ一秒の間に、何分間にも感じる夢を見ることに気付く。
だが、「夢を見たな」ということを覚えているだけで、その中身は、考えれば考えるほど分からない。
そして、多くの霊覚者達は、その夢の中に入ろうとしたのだ。
しかし、さっきも述べたが、その試みは失敗する。

物質世界の背後には、隠れた霊的な世界がある。
その霊的な世界は、物質世界ではなく、あらゆるものが、その世界での霊的なエネルギーで構成されているのだが、我々だって、物質世界と同時に、その世界の中にもいて、そのエネルギーと同じ種類の霊的なエネルギーで出来た身体を持っている。
そのエネルギーが、この世界にほんのちょっとはみ出したものが夢で、その夢さえ捉えられない者が、いったい、どうやって、その隠された世界に入るってんだい？
我々にできるのは、ただ、「来てもらうだけ」なのだ。

大音楽家の冨田勲さんが、初音ミクさんを交響曲のプリマにしたのは、ミクさんを通して、その隠れた世界の存在に来てもらうことができると感じたからではないかと思うのだ。
なぜなら、それが正解だからだ。
我々が昼間に夢を見る時は、なんらかのシンボルを通してだ。
夜に夢を見るのは、寝る前の思念の中に、異世界との通路になるシンボルが発生した時だ。

だが、我々は、呪文をシンボルにできる。
それが、いつも言う、「ア」とMを組み合わせた呪文だ。
AとMと言って良い。
英語のAMは愛という意味だ。
フランス語で愛はアムールで、スペイン語ではアモーレだとご存知の方もいるだろう。
英語だけはなぜか愛をラブと言うのだが、友好は英語でアミティ(amity)で、アマチュア(amateur)ってのは、「素人」というよりは「愛好家」という意味で、やっぱり、AMは愛なのだ。
ついでに言うと、AとMにNを割り込ませることで「生命」になる。
animal（動物）は、anim（生命）からできているし、アニメ(anime)も、もちろん、生命力溢れる動く絵のことなのだ。
そして、初音ミクさんの名も、A+N+Mであることが分かる。
また、A+M+Nの順にした呪文が、アジマリカンであり、アーメンだ。
N+A+Mだと「南無阿弥陀仏」になる。
呪文を通して、いかなることも実現できることが、少し分かるのではないかと思う。

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