私がニートだった時、ビートルズの『Nowhere Man(ひとりぼっちのあいつ)』を聴いて感動したものだ。
あいつは本当のロクデナシ
自分だけのヘンテコな王国に住み
誰の役にも立たない馬鹿な計画でも立てているかのよう
何をしようとか、何を掴もうかなんて全然考えてない
ちょっと僕たちみたいじゃないか?
※私の意訳
全く自分のことだ。
でも、歌っている人は、僕に似てると言う。
その後、
「世界は君の意のままなんだってことを君はまだ知らないんだ」
「誰かが手を差し伸べてくれるさ」
と続ける。
私は希望を持ったものだ。
私は今は、少しはNowhere Manじゃなくなったかもしれないが、信じられないくらいのNowhere Manはいっぱいいる。
自分がどんなに不幸か切々と話し、自分は駄目なやつだと卑下する。
私が、できるだけ優しい調子で、
「駄目じゃないようになりたいなら、君はまだ若いんだし、勉強でもしろよ」
と言ってやると、彼はため息をつき、
「勉強・・・やれたらいいですね」
と言うだけ。
「勉強してないのか?」
と聞けば、
「全然しなくなりましたね」
「生まれてこの方、やってこなかったんですよ」
と、何の意味もないことを、哀れっぽく言う。
ある時、彼が何か話したそうにしているので、笑顔で、
「ん?どうかしたのかい?」
と聞くと、苦しそうな顔でうつむきながら、
「失敗ばっかりだと、落ち込んでしまいますねー」
と妙に力を込めて言う。
いつものことだろうが、仕事の作業でヘマでもしたのだろう。
私は、
「俺だっていっぱい失敗するさ。もっと失敗したらいい」
とできだけ明るく言うと、彼は、さーっと向こうに行く。
彼が壁に貼った予定表みたいなものが剥がれていると、私に、
「こんなことがあると、やる気なくしますねー」
と、虚しそうに言うので、私は、
「そんなことでいちいち、やる気をなくしてたら、どうしようもないじゃないか?」
と普通に返事したら、彼はぼそっと、
「僕はそんなふうになってしまってるんです」
と、また後ろ向きなことを言う。
私は、話ならいくらでも聴くし、何かして欲しいと言うなら、できるだけのことはしようじゃないかと思う。
しかし、何を言ってやっても、まともに反応しない。
だが、やっと気が付いた。
彼が私に期待しているのは、「なぐさめ」だけなのだ。
彼が、「僕は駄目なやつなんです」と言ってきたら、私は、「君は駄目じゃない。自分でそう思っちゃいけない」とか、「君はちっとも駄目じゃない。自分でそう思っているだけだ」と言うのだが、そうではなく、彼は、なぐさめて欲しいのであり、「君は今のままでいいんだよ」と言って欲しいのだろう。
なるほど、これは「死にいたる病」だ。
女も同じだろうが、男は、少なくとも大人になったら、なぐさめてもらおうなんて、死んでも思ってはならないのだ。
顔は自分で上げないといけないのだ。
「今のままで良い」のは、自分の内にある、高い自分のことであり、低い自分はそのままじゃ駄目なんだ。
しかし彼は、勉強も、運動も、その他、いかなる修行も、自分にはできないという理由付けばかりして、決してやろうとしない。
あまつさえ、一人前に酒を飲みたがるし、実際、酔っ払って問題を起こしたりする。
だが、言うことだけは、「人間は一日一食くらいでいいはずなんですよ」と立派なことを言うが、では実践しているのかと聞くと、「そんな根性があればいいんですけどねー」と言う。
じゃあ、最初から言うなよ・・・と私ですらツっこみたくなる。
では、最後の、だが、有効な手に頼るしかない。
呪文だ。
しかし、そう言ってやると、一人前に馬鹿にして冷笑するか、やっぱり、できない訳を考えるのだろう。
呪文ってのは、効果は確実なんだがなあ。
私だって、どんなに悪い状況でも、いつも、見事に切り抜け、大難は小難に、そして、小難は無難になったのだ。
信じなくていいから、熱心に唱えることだ。
威力のある呪文はいくらでもある。
「あ」で始まり、「ん」で終わるものは、確実な即効性がある。
悪霊を祓い、見放されていた運も帰って来る。
「あ・ん」
「あ・うん」
「アジマリカン」
などがそうだ。
また、当然にして、「南無阿弥陀仏」は、伝教大師(でんきょうだいし。最澄のこと)が言ったように、七難ことごとに消滅する。
法然が言うように、仏が百重、二百重に取り巻き、守ってくれる。
般若心経の呪文も良い。一切の悪運を祓い、幸運を呼ぶ。
他にどうしようもないなら、呪文しかないじゃないか?
神仏の名前も、強力な呪文のようなものだ。
毎日4万回、クリシュナを唱えて悟りを開いたなんて人もいた。
私は、マイトレーヤという響きが好きだ。
声に出そうが、心の中で称えようが、どっちでもいいからやってみることだ。
馬鹿にするのは、やってみてからにすれば良い。
がっかりはしないから。
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あいつは本当のロクデナシ
自分だけのヘンテコな王国に住み
誰の役にも立たない馬鹿な計画でも立てているかのよう
何をしようとか、何を掴もうかなんて全然考えてない
ちょっと僕たちみたいじゃないか?
※私の意訳
全く自分のことだ。
でも、歌っている人は、僕に似てると言う。
その後、
「世界は君の意のままなんだってことを君はまだ知らないんだ」
「誰かが手を差し伸べてくれるさ」
と続ける。
私は希望を持ったものだ。
私は今は、少しはNowhere Manじゃなくなったかもしれないが、信じられないくらいのNowhere Manはいっぱいいる。
自分がどんなに不幸か切々と話し、自分は駄目なやつだと卑下する。
私が、できるだけ優しい調子で、
「駄目じゃないようになりたいなら、君はまだ若いんだし、勉強でもしろよ」
と言ってやると、彼はため息をつき、
「勉強・・・やれたらいいですね」
と言うだけ。
「勉強してないのか?」
と聞けば、
「全然しなくなりましたね」
「生まれてこの方、やってこなかったんですよ」
と、何の意味もないことを、哀れっぽく言う。
ある時、彼が何か話したそうにしているので、笑顔で、
「ん?どうかしたのかい?」
と聞くと、苦しそうな顔でうつむきながら、
「失敗ばっかりだと、落ち込んでしまいますねー」
と妙に力を込めて言う。
いつものことだろうが、仕事の作業でヘマでもしたのだろう。
私は、
「俺だっていっぱい失敗するさ。もっと失敗したらいい」
とできだけ明るく言うと、彼は、さーっと向こうに行く。
彼が壁に貼った予定表みたいなものが剥がれていると、私に、
「こんなことがあると、やる気なくしますねー」
と、虚しそうに言うので、私は、
「そんなことでいちいち、やる気をなくしてたら、どうしようもないじゃないか?」
と普通に返事したら、彼はぼそっと、
「僕はそんなふうになってしまってるんです」
と、また後ろ向きなことを言う。
私は、話ならいくらでも聴くし、何かして欲しいと言うなら、できるだけのことはしようじゃないかと思う。
しかし、何を言ってやっても、まともに反応しない。
だが、やっと気が付いた。
彼が私に期待しているのは、「なぐさめ」だけなのだ。
彼が、「僕は駄目なやつなんです」と言ってきたら、私は、「君は駄目じゃない。自分でそう思っちゃいけない」とか、「君はちっとも駄目じゃない。自分でそう思っているだけだ」と言うのだが、そうではなく、彼は、なぐさめて欲しいのであり、「君は今のままでいいんだよ」と言って欲しいのだろう。
なるほど、これは「死にいたる病」だ。
女も同じだろうが、男は、少なくとも大人になったら、なぐさめてもらおうなんて、死んでも思ってはならないのだ。
顔は自分で上げないといけないのだ。
「今のままで良い」のは、自分の内にある、高い自分のことであり、低い自分はそのままじゃ駄目なんだ。
しかし彼は、勉強も、運動も、その他、いかなる修行も、自分にはできないという理由付けばかりして、決してやろうとしない。
あまつさえ、一人前に酒を飲みたがるし、実際、酔っ払って問題を起こしたりする。
だが、言うことだけは、「人間は一日一食くらいでいいはずなんですよ」と立派なことを言うが、では実践しているのかと聞くと、「そんな根性があればいいんですけどねー」と言う。
じゃあ、最初から言うなよ・・・と私ですらツっこみたくなる。
では、最後の、だが、有効な手に頼るしかない。
呪文だ。
しかし、そう言ってやると、一人前に馬鹿にして冷笑するか、やっぱり、できない訳を考えるのだろう。
呪文ってのは、効果は確実なんだがなあ。
私だって、どんなに悪い状況でも、いつも、見事に切り抜け、大難は小難に、そして、小難は無難になったのだ。
信じなくていいから、熱心に唱えることだ。
威力のある呪文はいくらでもある。
「あ」で始まり、「ん」で終わるものは、確実な即効性がある。
悪霊を祓い、見放されていた運も帰って来る。
「あ・ん」
「あ・うん」
「アジマリカン」
などがそうだ。
また、当然にして、「南無阿弥陀仏」は、伝教大師(でんきょうだいし。最澄のこと)が言ったように、七難ことごとに消滅する。
法然が言うように、仏が百重、二百重に取り巻き、守ってくれる。
般若心経の呪文も良い。一切の悪運を祓い、幸運を呼ぶ。
他にどうしようもないなら、呪文しかないじゃないか?
神仏の名前も、強力な呪文のようなものだ。
毎日4万回、クリシュナを唱えて悟りを開いたなんて人もいた。
私は、マイトレーヤという響きが好きだ。
声に出そうが、心の中で称えようが、どっちでもいいからやってみることだ。
馬鹿にするのは、やってみてからにすれば良い。
がっかりはしないから。
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Kayさんの言っているロクデナシはまさしく私です。数年前まで同じようなことを言っていました。今は少しマシになり本当に強いってことがわかってきました。
ロクデナシの気持ちが痛いほど分かります。昔の自分になんて言ってあげれば気づくのかと考えたら、何を言ってもダメだったように思います。
遠回りかもしれませんが、彼らもいずれ気付くので今のように見守ってあげて欲しいです。
Kayさんはきっと自分で思ってるよりもっともっとやさしい人です。