今は、Youtubeやニコニコ動画等で、頭が良い評論家の面白い話を無料でいくらでも聴けて、得なところがある。
私は、そんなに沢山は見ている訳ではなく、偏った見方しかしていないが、茂木健一郎氏や岡田斗司夫氏らのような、知識経験豊富で話も面白い人が人気があるし(この2人は、職業が何であるとか言うまでもないだろう)、批評家の東浩紀氏や評論家の宇野常寛氏が新しい世代の論客で、堀江貴文氏やひろゆき氏も相変わらず人気があるようだ。
これらは、テレビ放送されたものを、合法違法あるだろうが、ネットに流れたようなものもあるが、ちょっと目には(純粋なネット動画との)区別が付かない。
それで、テレビもネットも一緒くたにしてしまうが、そのあたりは了承願いたい。

ただ、本当に優秀な人達は、あまりネットの動画に出ないのだろうという気はするし、少なくとも、上に挙げた人気者達と同等以上の人達が、あまり知られていないのだろう。
そもそも、ニコニコ動画のようなものは、そういった、無名だが優秀な人達が世に出やすくするための役割もあるはずだが(ニコニコ学会βはそのポリシーでやっていると思う)、どうしても、「一般受けする話ができるやつ」でなければいけないというところは必ずあるのだろう。
ところで、対談やインタビュー番組のゲストとして、チームラボの猪子寿之氏も人気があるのだが、猪子氏というのは、本来は、動画対談にしろテレビの対談番組にしろ、本当は出ている暇なんかないはずだ。
しかし、人気があるので、引っ張り出されてしまうのかもしれない。
一度、堀江貴文氏と猪子寿之氏の対談を見たことがあるが、これは全く噛み合っていなかった。そもそも、この2人で噛み合う部分は全くないのだろうと思う。
それでも、堀江氏にしてみれば、人気ゲストを迎えて対談を面白くしなければならない責任があるので、俗っぽい話で盛り上げようとし、猪子氏も大人で頭も良いので、必死でそれに合わせてあげていた感じだが、本当の意味で面白くなるはずがない。

ところで、話が面白い、頭の良い人の話には、つくづく気をつけないといけないと思ったものがある。
スティーブ・ジョブズの追悼番組か何かだったと思うが、脳機能学者の茂木健一郎氏が、「Windowsは使っている時間に比例して嫌になる」と言い、一方でアップル製品を大絶賛し続けた。
そして、さらに、マイクロソフト製品の主にユーザーインターフェースを貶していると、マイクロソフトの副社長であった西和彦氏が、喧嘩腰で茂木氏を非難したのだが、すると、茂木氏は、「僕の個人的な意見なんだからいいじゃない」と言い訳をする。
しかし、茂木氏は、決して、「僕の個人的な考え」として話をする人ではない。
茂木氏は、自分の述べることは真理であるといつも主張しているのであり、そう信じさせるトークの技術を十分以上に持っている。そして、学者としての実績だってあるし、世間の人々を信用させるような肩書きもある。
私はあれを見て、全ての人に、「茂木氏の話はあくまで、彼の個人的意見ですよ」という認識を求めたいと思ったものだ。
ただ、茂木氏は、「茂木健一郎の発想の種 IMAGINE」のような番組では、ホストとして自己主張を抑え、ゲストの思想を引き出す良い話し方をするのだ。やはり頭が良いのだろう。
しかし、自分がゲストの番組や対談では、やはり、彼の話は「あくまで彼の個人的なもの」と考えた方が良い。そして、その意味では素晴らしいことも言うのだろう。

私の考え方などはどうでも良いのだが、それでもあえて言えば、私個人は、アップル製品には我慢がならないと感じる。
iPadやiPhoneなどのiOS製品では、ビデオや音楽をそれらに入れるのに、特定のPCでなければならないのは、私には異常でしかない。
私は、iPod touchと同期させていたPCからiTunesという同期用ソフトをアンインストールしたので、もう、そのiPod touchは事実上使えない。
私には、同期というやり方しかできないというのは、もうついていけないので、やめてしまったのだ。
私の身近にも、アップルの熱烈なファンがいて、彼らの中には、マイクロソフト製品を買うことを堕落のように考えている人もいる。
それで、私は、本当に興味があるので、アップル製品のどこが良いのか、こちらは一切口を挟まず、じっくり聴こうと思うのだが、彼らは曖昧なことしか言わず、何も分からない。
もちろん、フィーリングや感覚の問題は言葉にし難いというのは確かとは思うが、あまりに曖昧で、具体性がないのだ。
何も言わず、「ただアップルが良い。それが常識だ」と言う人も多いように思う。
しかし、それはそれで、個人的な考えとして尊重はしたい。
多少話す場合でも、「使えば分かる」、「作業効率が違う」、「洗練されている」、「思想が高度」・・・等々である。
実は、私だって、それは認めたいと思う。
マイクロソフト製品には、徹底したこだわりはないだろうし、実用重視のものだろう。
それで十分と思うのは、私にはデリケートな感性がないということなのかもしれない。
しかし、コンピューターは道具である。その意味では、マイクロソフト製品で十分である。
つまり、私にとって、コンピューターというものは趣味ではないのである。

ネットで人気のある対談も、スピーカー達の趣味に属するものが多いし、茂木氏の学問に関わる深遠そうな話も、実は趣味なのだろうと思う。
例えば、茂木氏の言う、「東大は駄目」「TOEICは何の役にも立たない」というのは、参考にすべき部分はあるとしても、あくまで彼の個人的な考え方であり、趣味であるが、その意味では傾聴に値するものである。
人気者の話というのは、あくまで、趣味、個人的な考えとして、ただし、誰が話す場合でも同じだが、自分以外の人様が話しているという理由だけで、敬意を持って聴くべきであろう。
その意味では、岡田斗司夫氏と東浩紀氏がエヴァンゲリオンについて話すのを聴くのが平和で良いのだろうが、私には退屈でしかない。









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