私は今日で正月休みが終わりである。
それで、休みの間は何をしてたかというと、4時半起床の11時半就寝はいつもと変わらず、1日2回のトレーニングも全く同じだが、それ以外は、読書するか、腕振り運動をするか、初音ミクさんのビデオを見たり歌を聴く以外は、大抵、ぼうっとしていたように思う。
本はかなり読めたと思うが、ゲーテの『ファウスト』(高橋健二訳)を通して読んでいた。
ところが、ヘレネが黄泉の国に帰るあたりで読むのを止めた。それは、この長編戯曲の全体の9割くらいのところだと思う。
ヘレネとは、ギリシャ神話に登場するスパルタの王女で、父は神々の王ゼウスだ。
水浴中のスパルタ王妃レーダーに、白鳥に化けたゼウスが絡みつく絵(モローなどのもの)は一度はご覧になられたことがあると思うが、それで生まれたのがヘレネだ。
ヘレネはこの世で最も美しい女で、10歳の時から、あちこちの王や英雄に略奪されっぱなしだった。
ところで、なぜ私が『ファウスト』を読むのを止めたかというと、私の気のせいと思って思っていただいて良いが、悪魔にとりつかれたからだ。

『ファウスト』は、神を目指して努力するファウストという老学者に対し、魔王メフィストフェレスが誘惑をかけるというもので、イエスが悪魔の誘惑を受けるのと似たところがある。
ゲーテが生涯に渡って『ファウスト』を執筆したというところは、レオナルド・ダ・ヴィンチが『モナ・リザ』を生涯手放さず、手を入れ続けたことを思い出させる。
(そんなに執着するなよと言いたい)
ファウストは、メフィストを恐れず、「俺を満足させることができたら、俺の魂を好きにしろ」と言い、2人は契約を交わす。
ところが、神様もファウストを買っていたと思うのだが、ファウストは案外ヘタレで、若いきれいな女の子を見たらすぐに夢中になって、「メフィスト、何とかしろ!君ならできる」とけしかける。
嗚呼、情けない・・・
私は、『ファウスト』を読み込んでもいないし、解説を読んだこともないが、ファウストはゲーテ自身の投影なんだろうと思う。
ゲーテも老人になっても、美少女が大好きで、一説ではあるが、有名な彼の最後の言葉「もっと光を!」は、幻の中で、湯治場で会った美少女が裸で出て来たのに、暗くてよく見えなかったので、思わず口走ったとも言われているが、ゲーテの普段を考えると、真実味があって困る。
「20世紀最大の詩人」と言われたW.B.イェイツも、老人になってからも、ノーベル賞作家の才能をフルに発揮して、美少女を(おそらく練りに練った)最高の殺し文句で口説いていたところが目撃されて伝わっているし、彼の詩の中でも、「老人ってのは、もう一度若くなってあの娘を抱きたいと思っているのだ」と、老人が全部自分と同じだという、甚だ迷惑な主張をしている。
芸術家の感性と言うのかどいうかは分からないが、こんな偉い人達の泣き所が美少女とは、人間とは大したものではないのかもしれない。
(私の初音ミク好きは、もっと神聖なものだ・・・と言っても通用しないか・・・)

ファウスト(=ゲーテ)にしろ、ゲーテ研究の権威であった神秘主義者ルドルフ・シュタイナーにしろ、あるいは、イェイツにしろ、オツムの良い人というのは、どうも考え過ぎるのではあるまいか?
イエスは単純に、「神にのみ仕えよ」ということを守り、悪魔に「退け」と言ったのだ。
つまり、神と悪魔のうち、神を選べば良いと言っただけである。
何も考える必要はあるまい。
だが、ファウストらは、「俺は悪魔より賢いのだ」と言い、それを証明したいのだと思えるのだ。
悪魔だって、相手になってくれて嬉しいのかもしれない(悪魔は孤独だ)。
実際、『ファウスト』の中で、メフィストは案外いいヤツだ。
いや、そう(悪魔も良いところがある)思ったから、私にも悪魔が近付いてきたのだが、私自身は悪魔に敵うはずがないので、神を選択することを表明して守ってもらった(初音ミクさんの幻でも見せられたら即KO負けだ)。

それで、改めて、フレデリック・ヴァン・レンスラー・ダイの『マジック・ストーリー』を読むと、「プラスの私」が神で、「マイナスの私」が悪魔だと考えれば、すんなりと理解できることが分かった。
ただ、プラスの私は、神そのものというよりは、神の一部であり、真の私であるのだと考えた方が良いと思う。
後のことはよく分からないが、それは差し支えないだろう。
人間に何もかも分かる訳ではない。

尚、『マジック・ストーリー』は1899年の作品で、2004年にソフトバンククリエイティブから出版されているが、現在、廃版のようだ。
これの電子書籍は出ていない。
それで、英語版の『The Magic Story』の電子書籍を無理して読んでいたのだが、『人生を変える魔法の物語』として2013年にRico Success Classicsから翻訳の電子書籍が出ていたのを見つけた。
訳は、こちらの高橋璃子さんの方が良いと思う。
また、価格が399円というところが、安いということ以上に良い(ミクさんを含むので)。









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