私は、昨日、暇だったので(年中暇だが)、最上の呪文、「私は在る」を1日心の中で唱えていると、心の中から「私は誰か?」という声がする。
ラメッシ・バルセカールだったと思うが、「私は誰か?」という問いは、無理に起こすものではなく、自然に起こると述べていたように思うが、それなら本当だ。
ラマナ・マハルシも、「私は誰か?」を呪文にしてはならないと言っていたらしいが、その理由のところとなると、マハルシから聞いた人が理解できなかったり、翻訳者の訳がうまくいってなかったりで、さっぱり分からない文章になっていたかもしれず、私は覚えていない。
だが、私に分かったことで言えば、とにかく、「私は誰か?」という想いは自然に出てくるものであり、自分で問う必要がないし、問わない方が良いのだろうと思う。

「私は在る」あるいは「我、在り」という想いを持ち続けると、私は時々、幻を見る。
その幻に意味があるのかどうかは分からないが、なかなか面白いものだ。
昨日は、ものすごく綺麗な金色の猫を見た。
あまりにリアルなので、現実かと思ったが、その猫の目が、鮮やかな赤だったので、やっぱり幻だと分かった。
そんな幻は、単に想念を消す時に現れる価値のないものだと言う聖者がいたが、美しいものには価値がある。
せっかく良いものを見たのだから、つれなく無視することもない。
とはいえ、捕まえようとも思わないがね。
以下、猫のメッセージを補足説明する。

「我、在り」は、神様やイエス・キリストが自己の名乗りとして言う言葉だ。
人間が言うべき言葉じゃないと思われるかもしれない。
キリスト教では、人間は忌むべき罪人であり、せいぜいが、神に飼われる子羊だ。
インドの聖者も、自我は消えてなくなるべき悪魔のように言う。
そりゃ、確かに、騙してでも金を欲しいと思うのが自我だったり、可愛い女の子のいる家に小さな可憐なパンティーでも干してあれば誰も見ていないなら持って行こうと思うのが自我かもしれないが、そんなに貶めるのも可愛そうだ。
不良少年や不良少女、あるいは、悪い大人だって、こっちがにっこりとして友人扱いすれば、案外にいいやつなのだ。
ただ、その後でまた、彼らはまた自己中心的なことをするので、世間は彼等を抑え付けようとするが、そんなことは限界がある。
なんとか、もっとうまくやれないものか?
世間で揉まれると正しくなると言う人もいるが、実際はひねてくるだけだし、道徳や宗教なんてものを説くと、どうしようもなく歪んでくるだけだ。
ところで、旧約聖書のヨブ記には、「神と仲良くしないさい。そうしたら幸せになるよ」と書かれているが、これは妙にキリスト教らしくない。
ムチや棒で叩いて従わせるべき人間が、神と仲良くできるのだから、実はキリスト教にとっては革命的なことなのに、どうもスルーされているようだ。
だが、それ(神様と仲良くしたら幸福になる)は本当だ。
江戸末期の神道家、黒住宗忠は、人は天照大神と一体であると言い、追い剥ぎに「十両出せ」と言われたら、「今、五両しかないから、残りは明日」と言って、翌日、借金して五両を用意し、追い剥ぎに対し、別に咎めもしなければ、怒りもしなかった。
仏教の妙好人と呼ばれるような人達も同じだし、『レ・ミゼラブル』のミリエル司教もそうだったが、彼等は、優しいというより、楽しくやっているだけなのだ。
彼らは悟りを開いている。
仏教の無量寿経にも、心がそのまま仏と書かれていて、これは浄土宗の経典だが、宗派の違う一休さんも、いつも、心が仏と言っていたものだ。
密教の経典には、どれかは忘れたが、女を邪まな目で見る想いもまた仏だといったことが書かれている。
じゃあ、どんどんおやんなさいと言うつもりもないが、さりとて、いちいち悔い改める必要もない。
「私は在る」と神様のようなことを想い続けると、なんのことはない、そんな心は自分でプログラミングしたのだと分かる。
「私は在る」と言うのは、本質では、「我、神なり」という意味だが、イメージとしては、立派な神殿の中で、神様と同じテーブルで親しく食事でもしている感じである。
私と神様の区別がつかないという状態だ。
これを、どう表現すれば良いだろう。
ハチが巣を作るのは、労働のように見えるが、楽しいというよりも、快感なのだそうだ。
そっとやそっとでやめる訳にはいかないのである。
それは、人間というか、日本人でいえば、一生懸命阿波踊りを踊っている状態だ。
あれって、熱心にやっていると、楽しいだけでなく、快感で、それが神と一体になった状態だ。
そして、実に良いことに、人間は、どんなことも、そんなふうにできるらしい。
これはグッドニュースと思う。
まあ、慌てず、呪文を唱えることだ。









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