世界には、粉上にしたトウモロコシしか食べないとか、一種類の芋しか食べないという民族がいるが、そんな人々が非常に強健で長寿であると聞く。
彼らの健康の秘密を理解するために、原始的な時代のことを考えてみた。
太古の人類は、人口そのものも少ないが、集団を作る人間も少なければ、人口密度も低かったのだと思う。
食べるものはドングリなどの天然の木の実で、森に行けば、人間の数に見合うだけ充分に手に入り保存も効く。そして、そんなに美味しいものでもないので、満腹するまで食べるのではなく、一度には空腹が収まるまで食べるということを一日中行っていたのだと思う。
現代のトウモロコシの粉しか食べない人々も、やはり、満腹するまで食べることはなく、起きている間に少量ずつに分けて食べていたのだと思う。

一方、狩猟を行う民族は、獲物が必ずしも定期的に獲れない・・・というか、むしろ、いつ獲れるか分からないのが普通で、男が狩りに行って、数時間後に獲物を持って帰ってくることがあれば、何日も戻ってこないこともあったのだろう。
このあたりは、肉食獣の場合と同じである。
それで、獲物が獲れたら、保存の効くものでもないので、人間も肉食獣も、満腹したって、獲物の肉が残っていれば、義務的に腹に収めたのに違いない。

少食を説く講演家の中には、「トラもオオカミも、時間が来たから食べるのではなく、お腹が空いたら狩りをする。人間も動物なのだから、これと同じように、空腹でもないのに食べてはいけない」といったようなことを述べる者がいるが、これは、半分正しくて、半分間違っているのである。
肉食獣は、ライオンだろうがチーターだろうが、狩りはひどく下手で、狙った獲物には逃げられる場合が圧倒的に多いらしい。
だから、狩りそのものは定時出勤である場合が多く、時にはさほど空腹でない時に獲物を得る場合もあるだろうが、普通は、かなり空腹になった時にやっと狩りに成功するのだろう。
それに、子供でもいれば、毎日獲れるに越したことはない。
だが、多くの草食動物は草や木の実を一日中食べているし、人間でも、草食型の者は定期的に食べるのが正しいのだ。
空腹でもないのに食べる必要がないのはその通りだが、一度に大量に食べなければ、たびたび食べるのが自然なのだと思われる。

ただ、草食動物とはいえ、象は非常に大食であり、象の群れが通ると森が枯れると言われるほどだが、あればあるだけ食べるところは、象は肉食獣に近く、環境的にも食料の獲得が不安定なアフリカ象は肉食獣のように凶暴なのだと思う。

人間にも、肉食型と菜食型があり、それぞれに正しい食事の仕方があるのだろう。
極端に言えば、肉食型の者は、一度に沢山食べるが、食事の間隔を長く置き、1日に1食程度にするのが良く、菜食型の者は、一度に食べる量を少なく、1日に5食とか6食、あるいは、ごく僅かを1日中食べるのが正しいのだろうと思う。
だが、現代の多くの人は、肉も穀物や果物も食べる場合が多いので、肉を食べる場合でも食べ過ぎず、もし、食べ過ぎたら、他のものは食べずに(雑炊やラーメンで締めるとか、デザートを食べるなどは止める)、しかも、当分食事をしないことだ。
また、肉を食べる場合は、穀物主体であっても、あまり度々食べないことである。

だから、肉を食べているのに、同時に、ご飯やパンを沢山食べたり、肉を1日に何度も食べるのは間違いである。
また、ご飯やパンを食べるなら、一度には少量にしないといけないが、電車の中などで(つまりいつでもどこでも)、おにぎりを何個も食べた後にサンドイッチや菓子パンを食べているような者・・・そこまで極端なのは論外だが、大きなおにぎりやパンを食べ切るというのは、やはり正しくなく、心身に悪影響を与えると思う。

炭水化物を食べてはいけないことを説く医者などが多くなっていて、彼らの言い分は正しいのであるが、それは上に述べた肉食型の場合である。
もし、炭水化物や砂糖を含むものを食べたいなら、少量ずつ、決してお腹が膨れない程度に食べれば良いのだと思う。だが、それが難しく、一度に沢山のご飯やパン、あるいは、甘いお菓子を食べてしまうなら、やはり、炭水化物や砂糖は食べてはいけないのだろう。









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