もう長くWebサイトの更新が止まっているが、QPONさん(実名も堂々表示しているが)という、2000年に62歳でトヨタ自動車を定年退職した人がいる。
彼は、1983年、45歳の時パソコン(NEC PC-6001)を買って、プログラミング言語BASICを習得し、このBASICのスキルのおかげで、高卒でありながら、トヨタ自動車で次長にまで出世する。
N88-BASICありがとう!(QPONさんのサイト)

今、ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグ(Facebook創始者)は当然の感はあるが、オバマ大統領や、来日したマサチューセッツ工科大学MITメディアラボの世界的に著名な教育学者ミッチェル・レズニックらが、誰もがコンピュータープログラミングを学ぶべきであると強く主張している。
コンピュータープログラミングを物理学や化学と同等の学科にすることを目指す非営利団体code.orgには、ビル・クリントンや、アル・ゴア、あるいは、スティーブン・ホーキング始め、多くの著名人も参加しているが(ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグも参加)、物理や化学と同等どころか、コンピュータープログラミングの価値は現在ではもっと高いと主張しているのだと思える。

私は、今のところ、全ての人がコンピュータープログラミングをやるべきということに、もろ手を挙げて賛成する気にまではなれないが、コンピュータープログラミングを学ぶことは、疑いなく良いことだ。
ところで、上に挙げたQPONさんがプログラミングを始めた時代は良いところがあった。
パソコンで使うプログラミング言語はBASICで決まりであり、どのプログラミング言語をやるべきかについて迷うことはなかった。
まあ、少ししたら、アセンブリ言語を憶えないといけないとか、BASICはもう古く、これからはPascalやC言語でないといけないと言う連中もいたが、後から考えても、BASICで間違いなかったし、実際は、当時でも明らかだったはずだ。
今は、一見、そんな決定版が無いように見える。
しかし、かつてのBASIC言語に相当するものが何かと言えば、間違いなく、ExcelでのVBA言語であり、特に社会人が習得すべきものはこれで決まりであると思う。
ExcelもVBAも、かつて、パソコン用BASIC言語を作ったマイクロソフト社のものだ。
仕事で使う、いかなるパソコンにも、仕事のデータを蓄え、処理するためにExcelが入っていると言って良いほど普及している。
ExcelのVBA自体もBASIC言語の一種である。※VBAはVisual Basic for Applicationsの略。
Excelで使うVBAは、1960年代に超大手企業が何億円(あるいは何十億円以上)もかけて導入した大型コンピューターにはるかに優る。
そんな昔の大型コンピューターは現在のパソコンと比べてはるかに劣り、1969年に人類を初めて月に送ったアポロ宇宙船に搭載されたコンピューターは一昔前のパソコンと比べてもその1/1000の能力もなかった。
しかし、それらの古いコンピューターは、偉大な働きをしたのだが、コンピューターとは使い方次第ということなのだ。
Excelは、コンピューターを、ビジネスで有益に使うことが、誰でも簡単にできるように作られているから素晴らしいのであり、大いに普及しているのである。
そして、VBAをうまく使えれば、Excelの力はさらに格段に上がり、Excelは魔法にも匹敵するスーパーツールになる。
ここが肝心なところなのだ。
重要なことなのでもう一度言うと、Excel自体がビジネスのための優れたツール(道具としてのソフトウェア)であって、VBAはさらにExcelを高機能化させるのである。そして、その可能性は無限である。
他のプログラミング言語であれば、そのツールの部分からプログラミングしなければならないのだから、こと、業務処理、会社や学校などの中でのデータ処理に関して、VBAの有利さは比較にならない。
プログラミング言語自体やExcel自体を作るとか、極めて高機能なメールソフト、画像処理ソフトを作るのであればCやC++、あるいは、Javaのようなプログラミング言語を使うし、Web上のシステム・・・例えば、AmazonサイトやFacebookやTwitter、Q&Aサイトなどを作るなら、Perl、PHP、Ruby、あるいは、Javaを使うが、会社や学校の中でのデータ処理をするならExcel+VBAで決まりである。
データが大きなものになったり、もっとダイナミックに処理したい場合は、同じマイクロソフトのAccessとVBAを使うことになるし、それでも足りなければ、SQL ServerというデータベースシステムをAccessとVBAで扱えば、90%の以上の会社でやることは全てできる。
そして、ExcelとVBAを憶えれば、そういったようなステップアップができるのである。
いかにExcelとVBAが重要であるか分かると思う。

では、ExcelやAccessがなくなったらどうなるかと言うと、まあ、なくならない。
VBA言語はなくなると言う無責任な者もいるが、これもなくならない。もっと高度な言語がVBAに取って代わるなどという話もあるが、そんな面倒なものは誰も使わない。
VBAで十分にできることを、わざわざ、もっと複雑で面倒なものを使ってやる必要はない。
VBAでやれない種類のことをやることになれば、別のものを選べば良いだけのことである。
スーパーやコンビニへの買い物にブルドーザーはいらない。使えない訳ではないだろうが、わざわざそんな馬鹿なことをやる必要はない。
ブルドーザーは、必要な場所で使えば良い。
VBAと他のプログラミング言語の関係もこれと同じである。
VBAは科学技術計算など工学分野でも有益であり、他にも用途は広い。自信を持って取り組んで欲しい。









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