仏様のお顔ほど美しいものはない。
なぜかくも美しいのかというと、とにかく柔和であるからだと思える。

その中でも、最も美しいのは、ドイツの哲学者カール・ヤスパースが、ギリシャの神々の最高の彫刻も遠く及ばないと絶賛した、京都広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしいぞう)であると思う。
この弥勒菩薩像の表情は、西洋でも「アルカイク・スマイル」として知られ、海外のVIP達が、この像を見るためだけにそっと広隆寺を訪れ、地球上で最も美しいこの彫刻を見て、静かに去っていく。
ひと目見れば、啓示を受け、生まれ変わってしまうのである。

インドの聖者ラマナ・マハルシを訪れ、ただ沈黙しているマハルシの前にしばらくいただけで、全く別の人間になって帰っていくのと似ている。
聖徳太子が保有していたとも言われるこの弥勒菩薩像は、第二次世界大戦後の、日本が独立国とは認められない、最も苦しく危機的であった昭和26年に国宝第一号に指定され、その翌年の昭和27年、早くも、サンフランシスコ平和条約が締結され、日本は主権を回復する。その奇跡のような流れは、この弥勒菩薩象の力であると信じている人もいる。

あなたも、この弥勒菩薩の神秘的な静寂の表情を見れば、平和のための至高の力を得ることができると思う。
そして、もっと良いのは、我々自身が弥勒菩薩になることだ。
一切の思考を離れ、ただ天上の精緻な音を聴くように、限りなく柔和に、静かな表情になれば、あなたも弥勒と一体化する。
そのために、たとえば、人間が創ったものではあるが、この弥勒菩薩を創った者がそうであったように、天上の美を地上に降ろすことができた音楽家達によって創られた、言いようもなく美しい、安らかさに満ちた音楽を聴くのも良いことだと思う。
私の場合は、次の3曲をよく聴いている。どれも、単独で演奏される価値がある曲で、実際、『モルダウ』や『木星』は、昔からよくそうされていた。

スメタナ『モルダウ』(交響詩『わが祖国』第2曲)。
ホルスト『木星』(組曲『惑星』第4曲)。
冨田勲『銀河鉄道の夜』(『イーハトーヴ交響曲』第5楽章。独唱は初音ミク)。









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