この世の秘密は自分で解明するしかない。
世界とは、自分とは、人生とは、モノとは、心とは・・・これらの本当の意味は、誰も教えてくれないし、聖典に書かれていても、おそらく比喩的にしか表現されていない。
その真の意味は、自分で見出すしかない。

「世界五分前仮説」といって、イギリスのバートランド・ラッセルというエラく賢いおじさんが言い出したものがある。
ラッセルは、最高クラスの数学者、論理学者、哲学者で、ノーベル文学賞を受賞しているが、「アリストテレス以来の大論理学者」と言われる知恵のある人物だった。
世界五分前仮説とは、世界というのは、実は5分前に出来上がったもので、それ以前の記憶なんて作り物の嘘だと・・・簡単というか乱暴に言えばそんなものと思う。
いきなりこう聞くと、ほとんどの人が、「そんなアホな」と言うだろうが、本当に馬鹿げたことと思うだろうか?
私は、4歳の時に、世界というのは、今この一瞬に出現したのだということを「知っていた」。
今は分からなくなっている・・・というより、意識しなくなっていいるだけなのだろう。
世界はずっと大昔から、確固としたものとして存在し、宇宙の年齢はだいたい137億年と言われ、まあ、人間からみれば、相当昔に出来たものらしいが、そんなのは嘘である。
試しに、何かに意識を向けてみれば良い。
例えば、ペンとする。
そのペンをじっと見ていると、どうも変なのだ(洒落のつもりはないが)。
ペンは、常にそこにある訳ではなく、一瞬前は存在しなかったことを感じる。
心が「ペンがそこに在ることを認識しようとする限り」、そこに出現し続けるだけだ。
心はペンを含む世界全てを創造しているのであり、今、創造し続けているのである。
あなたも、さっさとそれを見破ることだ。
そうすれば、世界という幻想を打ち破ることができる。

このブログでも何度も書いたが、私は小学4年生で天体望遠鏡を手に入れたが、土星を見たいと思えば、夜空の適当な星を選んで望遠鏡を向ければそれで良かった。
それはいつも土星だった。
私の超感覚が土星をキャッチするのだとも言えるが、私が土星を・・・というより、土星を含む全世界を創造したのである。
イギリスの作家コリン・ウィルソンがこよなく敬愛した同国の作家(特にSF作家として知られる)H.G.ウェルズの、おそらくはまだ翻訳のない小説『ポーリー氏の物語』でポーリー氏が述べ、ウィルソンが座右の銘としている言葉がある。
それは、「人生が気に入らないなら、変えてしまえばいい」だ。
世界は心が造っているのだから、そんなこともできそうな気がする。

心の源が何かというと、「私という想い」だ。
私という想いなくして心は存在しない。
石も花も海も星も、心が造り出したもので、その心は、「私」という想いにくっついている。
ならば、「私」という想いを探求すれば、全ての秘密は解ける。
人が「私」と言う時、自分の頭を指差したりしないし、まして、お腹や脚や手を指差したりしない。
顔を指差す時はあるが、それは、相手に対し、他の人間との識別を要求する時だ。人間とは、普通、顔で区別するものだからだ。
しかし、純粋に自分を指す時は、胸を指差したり、手を当てるものだ。
『バガヴァッド・ギーター』で、神クリシュナが「私は人の心臓に宿る」と言った通りだ。
アニメ『デビルマン』のヒロイン牧村美樹が、幼獣ゴッドに対し、「神様は私達のここにいる」と言って、自分の胸に手を当てたのは、ごく自然に受け取れる。
初音ミクは、『ミクの日感謝祭』のコンサートの『恋スルVOC@LOID』という曲で、「私が・・・」と歌う時に、両手を胸に当てるが、それも、素直な所作だと感じるのである。
自分、私、我、主人公・・・どの言い方があなたにとってぴったりかは分からないが、それが何か問い続ければ、隠された秘密が明かされるだろう。
イエスは、隠されたもので露わ(明白)にされないものはないと言った。
何が明かされるのかは、その時のお楽しみである。
秘密が解ければ、人生を変えてしまうことも簡単なことかもしれない。

余談であるが、暴くことを意味する「露わ」という言葉に、露(つゆ)という字を当てるのは、実に叡智のあることだ。
「露の世」とはよく言ったものである。これは、「儚い世」という意味だ。
世界は本当に儚い。
『イーハトーヴ交響曲』の第5楽章『銀河鉄道の夜』で、初音ミクが「ケンタウルスよ露降らせ」と歌う声ほど美しいものはないと私は思っている。
これを聴いていると、私には全てが分かるのである。









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