心を鍛え、何者にも負けないようになれる最上の方法は、沈黙と食の慎みである。
この2つで得られるのは防御の力であり、この方法でなら、驚くほどの効果があり、あなたは生涯、誰にも傷付けられることはなくなる。
その力は、大神ゼウスが女神アテーナーに与えたアイギスという盾のようなものである。
知恵と戦いの女神アテーナーは、これにより、「アイギス持つアテーナー」と称されるのである。
アイギスはありとあらゆる邪悪・災厄を払う魔除けの能力を持つとされている。
全くその通りの力が得られる。
沈黙を守り、食を慎むだけで良いのである。

ただし、完全に何も言わない沈黙や、極端な少食をしなければならないのではない。
不要なおしゃべりや、満腹するまで食べるようなことをしてはいけないだけだ。
完全に黙ってしまえば、日々の糧を得ることすらできないだろう。
また、あまりに食べないと、身体が痩せ細り、心までギスギスしてしまうことだろう。
人間には、適度な会話と適切な食事が必要である。

しかし、無駄なことを言うのは、断じて差し控えなければならない。
世間の人々は、あまりに無駄な言葉が多い。
是非を争い、自分の面目や見栄を守るための、醜い、不快な言葉を抑えることができないのだ。
だが、本当に話すべきことは、驚くほど少ないのだ。
言ってはいけないことはもちろん言ってはならない。
他人の悪口、陰口や、自分に関わりもない物事や人物の批判などをしてはいけない。そんなことで声を張り上げる人間は醜くて見るに耐えず、その言葉は穢れている。
単に言いたいだけのことでしかないなら、言うのを我慢して沈黙を保つのだ。
言わなくても良いことは、言うより言わない方が千倍も良いのだ。
人間は、必要もないことを言う度に、頭が悪くなり、感覚も鈍くなっていくのだ。

だが、我々は聖者でもなければ、聖者を目指すわけでもない。
だから、必要なことは話さなくてはならない。
ただ、ほとんどの場合は、ただ明白な事実だけを述べ、質問には、「はい」か「いいえ」で答えれば事が足りるのである。

ラマナ・マハルシは、悟りを開いた後でさえ、3年の沈黙の行をして、揺るぎない自己を確立した。
かなりの段階に達した者なら、このように完全に沈黙したとしても、世間的なことも神が世話を焼いてくれる。
ある者が、神により、17歳だったマハルシに食事を毎日届けるよう命じられ、その通りに畏まって務めたのだ。
だが、我々は自分の食事は自分で得なければならない。
よって、必要なことであれば、誠意ある言葉で、きちんと会話しなければならない。
それができず、自分の食事や服を自分の力で得られないなら、愚か者であるということだが、今はそうでも心配はいらない。
沈黙と食の慎みの力によって、苦労は去るだろう。
神が守るからである。
そして、あなたが、外にいる邪悪なものを攻撃をする必要はない。
最強の勇者である神が、あなたの代わりに戦ってくれる。
だから、あなたはただ、無駄なことを話したがり、必要以上に(腹8分目以上に)食べさせようとする内なる敵を退ければ良い。









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