「痩せ我慢(やせがまん)」とは、無理に我慢をすることであるが、平気な風を装わなくては痩せ我慢とは言えない。
ところで、私は、幼い時に、痩せ我慢の驚異というものを感じたことがあった。
誰しも注射は好きではないだろうが、私は特に苦手だったようで、小さい頃は、注射の度に必ず泣いていた。
病院で親に、「あんたより小さな子でも我慢してるじゃない」と言われた覚えもあった。
ところがある時、また注射をしなくてはならなかったのだが、今日は無理に我慢して平気な顔をしてやろうと思った。痩せ我慢という言葉は知らなかったが、そんなことをしてやろうと思ったのだ。
すると、不思議なほど痛みを感じなかったのをはっきりと覚えているのだ。
それ以来、いろいろな痩せ我慢を意識的に試すようになった。
凄く寒い日に、「少しも寒くないよ」と言って、ひどい薄着で外を歩き回ってみたが、やはりそれほどは寒くはなかった。
また、小学校の時、学校で山登りのようなことをやらされ、みんながヘトヘトな様子の時に、「全然疲れてないよ」といったフリをしたら、なんどか本当に疲れていない気がしてきた。
まさに、痩せ我慢とは神秘である。
そして、私は悟ったのだ。
態度は、現実を変えてしまうのだと。
辛くても、辛くない態度でいれば辛くなくなるし、どれほど怒りが湧き起こっても、とっさに、まるで怒っていない顔をすれば、さほどの怒りではなくなる。

私は、非常に大食で肉食が大好きだったのに、4年半ほど前、不意に1日1食のベジタリアンになったのも、「食べなくても平気だ」という態度をしたからかもしれない。
痩せ我慢のコツは、平気な態度をずっと続けようと思ったら大変だが、とりあえず5秒だけやってみることだ。
その5秒で何かが起こるのである。
そして、その時間を出来る限り伸ばしていけば、状況そのものは何も変わっていないに関わらず、世界の印象は全く異なったものになってしまう。
それをまさに、世界が変わったというのだろう。世界とは心が創り出すものであるからだ。
良かったら、痩せ我慢の力を試していただきたいと思う。









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