願い事が心に浮かんだ後、「これは叶う」という確信を持つことがある。そういった願いは確実に叶う。

私は、小学4年生の時、天体望遠鏡が欲しいと思った。おこづかいで買えるようなものではないし、親は、そういったものは買ってくれないと分かっていた。
しかし、なぜか、確実に得られると確信し、もう手に入ったものとして振舞っていたくらいだった。
そして、1ヶ月も経たないうちに、遠くに住む大学生の従兄が天体望遠鏡を譲ってくれた。

だが、このようなことについて、成功法則の本や願望成就のノウハウ本に、間違ったことが述べられている。
私のように、「手に入ったように振舞う」、あるいは、「成ったという態度を取る」ことで、願いが叶うのだという誤った説をよく見る。
そうではない。
わざとらしく手に入ったように振舞うことや、不自然に願いが叶ったという態度を取ることと、願いが叶うことは何の関係もない。

なかなか信じてもらえないかもしれないが、人は自分で考えているのではなく、考えは自動的に浮かぶのである。
心に勝手に浮かんだ考えを、自分が考えたと思い込むような仕組みになっているのである。これは、科学的事実でもある。
そして、いつか科学で証明できるかどうかは分からないが、事実として、未来に起こる出来事というものは、些細なことも含め、完全に決まっている。
つまり、考えることも、起こる出来事も、自分の意志に関係なく、初めから全て決まっているのだ。
そして、未来に起こる出来事が、心に浮かぶこともある。そんな時、それが未来に起こると確信するのである。それが願い事である場合、その願いは叶うと分かってしまうのだ。
世間的な考え方をする人には信じられないかもしれないが、知っている者にとっては、ありふれたことでしかない。

もう1つ、願いが叶うかどうか、知る方法がある。
作詞家の阿久悠さんが述べていたらしいことだ。
シングルの売上げで、国内で2位以下に大差を付ける圧倒的なNo.1である阿久さんにだって、売れなかった歌は沢山あった。
阿久さんは、「息を吸って、歌がヒットしたことを想い、息を吐いて、後は忘れる」ことがヒットの秘訣と言ったらしい(下にご紹介する、『強くなる瞑想法』紹介文の中)。
阿久さんは、それが出来なかった歌はヒットしなかったと言う。
私も、少し前まで、それを信じていたが、阿久さんは思い違いをしていたのだ。
阿久さんの言われる通り、「忘れる」ことが重要である。
しかし、自分で忘れることは出来ないことに気付くべきだ。
勝手に忘れる願いは叶うのである。

叶ったも同然と確信してしまえることや、願ったことを忘れてしまったことは叶うのである。
それは、運命が、「願い」と「成就」の両方をセットで与えたということなのである。

ついでに言うと、「紙に書いた願いが叶う」というのも同じだ。
書いたことを忘れた願いは叶う。しかし、いつまでも憶えている願いは叶わないのである
これは、試してみると、なかなか面白いかもしれない。

次に、「断ち物」での願望成就について述べよう。
断ち物とは、願いを叶えるために、好きな食べ物を断ったり、あるいは、薬を飲まないと誓うようなものだ。
上杉謙信は戦に勝つために、一生、女を遠ざけることを誓ったという。
水野南北は、食事の三分の一を神仏に捧げて願えば、小さな願いで1年、大きな願いでも十年で叶うと言った。
結論から言って、断ち物と願望の成就は普通、関係がない。
上杉謙信は破れたし、断ち物で願いが叶ったという話は、実際には滅多にない。
ただ、叶う場合もある。
ガンジーも、謙信のように、ある時期から生涯、性的禁欲を守り、彼の高貴な願いは叶った。
また、上に述べたように、水野南北が奨める通り、食を慎んで願いを叶えた人もいる。
これは、断ち物をしたから叶ったのではなく、厳しい裁ち物が出来るほどの願いであれば、「元々叶っていた」ということである。
私は、1日1食の菜食・少食を始めて、この8月で4年になるし、性的禁欲も2年になるが、そんなことで願いが叶うとは思っていない。
聖人ではないので、願いも色々あるが、願いを叶えるために断ち物をしているのではない。全くの無目的である。
言ってみれば、叶う願いは勝手に叶うだろうし、叶わない願いは、どうやっても叶わないのである。
だが、がっかりする必要は全くない。
外的な願いの成就など、本当に他愛も無いものだ。すぐに消えるばかりか、苦しみになることも多いではないか?
人間には、もっとはるかに大きな喜びがあることは間違いがない。
ラルフ・ウォルドー・エマーソンが「内にあるものに比べれば、外にあるものなど取るに足りない」と言っていたようなものである。









↓応援していただける方はいずれか(できれば両方)クリックで投票をお願い致します。
人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ
  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ