極端に頭の良い人が、その頭脳をとことん駆使してやったことは滑稽な結果になる・・・という実例を1つは知っておくと良い。
人間の知性など、たかが知れているとよく分かる。
マルクスやフロイトがそうだったかもしれない。もちろん、良いところは学べば良いが、心酔して全て肯定すると、彼らほど賢くない我々はすぐに滑稽になる。
一方、アインシュタインという人は、知性に頼った訳ではなかった。彼は、「私自身は無知だ」と言ったソクラテス的に優れた人だった。
アメリカにサイエントロジーという新興宗教がある。トム・クルーズやジョン・トラボルタらが熱心な信者であることが知られているが、そういった芸能人だけでなく、あらゆる分野の一流の人たちに信者がいる。
創始者は、SF作家で教育家のL.ロン.ハバート。サイエントロジーの基本理念でもあるはずの、彼の自己啓発書『ダイアネティックス』は2千万部近くが出版されているらしい。書かれたのは半世紀以上も前と思われるが、現在もロングセラーを続けている。彼の教育書も、著名な教育家から高く評価される場合が少なくはない。事業家の稲盛和夫さんが推薦が付いた本もある。一応、彼の本業といえるSF分野の小説は、レイ・ブラッドベリ、アイザック・アシモフ、スティーブイン・キングらが絶賛し、出版数は1億冊を超える。ある出版社の調査では、アメリカにおいて、ハバートはSF分野で1位、全文学でも3位の作家と評価されているという。ヘミングウェイ、スタインベック以上である。
ところが、このハバートが、頭が良過ぎて滑稽なことをやったかもしれない。
だが、彼の『ダイアネティックス』の批判者は多いが、まともな批判を見たことがない。読まずに批判していると思えるような人なかりである。私からみれば、少なくとも、批判者よりはハバートの方がずっと優秀なのだ。
『ダイアネティックス』の凄いところは、この中で、ハバートは神様のミスを指摘しているのだが、同時に、神様の弁護までしているのだ。「仕方のないミスだった」と。
そして。ハバートは、その神様のミスを修正する方法を考え、それを教えた。
ハバートはワシントン大学で数学とコンピュータを研究した。
1950年代以前のコンピュータ理論とはいえ、根本的には現在のコンピュータと何等変わらない。彼は、人間の頭脳を見事にコンピュータに模した。あの時代にそんなことが出来たのは、まぎれも無く天才だろう。
彼は言う。「私は数学と工学で頭を鍛えた」と。しかし、それが問題だったのだ。
どんなに頭の良い人間でも、ソクラテスの言う、「神の言葉を伝えるダイモーンの声を聞く真の知者」に比べれば、所詮は猿知恵なのだ。
とはいえ、『ダイアネティックス』に有用性が無いとは思わない。いや、実に有益だ。
大雑把に言えば、理論の半分は正しい。人間がそこまで探求できることは稀だ。手法の方も、考えて適用すれば有益なこともあるだろう(いろいろな意味で害も多いと思うが)。
彼の言い方とは違うが、彼の人間矯正技術の目的は、「潜在意識の浄化」だ。彼自身の言い方も面白いので、一度、読んでおくことをお奨めする。
ダイアネティックスでは、脳、あるいは、心に逸脱が起こった時点まで、その人の心を退行(時間移動)させ、同じことを心の中で再体験させれば、逸脱が消えるという。他の精神療法にも似たような手法はあるが、ダイアネティックスの特徴は、心の退行(ハバートはリターニングと呼ぶ)能力の活用にある。催眠術での退行も可能だが、催眠術の退行では、心の機能の多くが閉じられるので良くないというのかもしれない。このあたり、私にはよく分からない。
いずれにしろ、潜在意識をきれいにすれば、人間の能力は向上し、ハバートの言い方では、「知能指数は打ち上げ花火のごとく向上する」。それは正しいと思う。
しかし、頭で考えた彼の手法は、複雑で不自然と思える。神様のミスを補おうとすればそうなるのだろう。
だが、神様はミスをしない。
黒住宗忠が、ハンセン氏病患者に「ありがたい」という言葉を1日1万回言わせて1週間で完治させたという、原始的と言うべきかもしれない方法でも潜在意識をクリアに出来る。
不自然な方法で能力を高めると、一見、実に輝かしくても、どこかで極端に逸脱しているものだ。それが、人の知恵の限界を示している。
自然に従えば正しくなる。逆に、自然に反すれば逸脱する。
合気道家の藤平光一さんが、「重みは下にある」という、自然そのままの言葉を言えば、氣が出て、驚異的な力が発揮されると著書に書いていたようなものだ。
尚、最も自然な言葉があるとすれば、ニサルガダッタ・マハラジが言ったように、「私は在る」だ。彼には逸脱はない。
ハバートの『ダイアネティックス』と、マハラジの『アイアムザット』を読み比べれば、人の知恵と神の英知の違いが分かるかもしれない。
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人間の知性など、たかが知れているとよく分かる。
マルクスやフロイトがそうだったかもしれない。もちろん、良いところは学べば良いが、心酔して全て肯定すると、彼らほど賢くない我々はすぐに滑稽になる。
一方、アインシュタインという人は、知性に頼った訳ではなかった。彼は、「私自身は無知だ」と言ったソクラテス的に優れた人だった。
アメリカにサイエントロジーという新興宗教がある。トム・クルーズやジョン・トラボルタらが熱心な信者であることが知られているが、そういった芸能人だけでなく、あらゆる分野の一流の人たちに信者がいる。
創始者は、SF作家で教育家のL.ロン.ハバート。サイエントロジーの基本理念でもあるはずの、彼の自己啓発書『ダイアネティックス』は2千万部近くが出版されているらしい。書かれたのは半世紀以上も前と思われるが、現在もロングセラーを続けている。彼の教育書も、著名な教育家から高く評価される場合が少なくはない。事業家の稲盛和夫さんが推薦が付いた本もある。一応、彼の本業といえるSF分野の小説は、レイ・ブラッドベリ、アイザック・アシモフ、スティーブイン・キングらが絶賛し、出版数は1億冊を超える。ある出版社の調査では、アメリカにおいて、ハバートはSF分野で1位、全文学でも3位の作家と評価されているという。ヘミングウェイ、スタインベック以上である。
ところが、このハバートが、頭が良過ぎて滑稽なことをやったかもしれない。
だが、彼の『ダイアネティックス』の批判者は多いが、まともな批判を見たことがない。読まずに批判していると思えるような人なかりである。私からみれば、少なくとも、批判者よりはハバートの方がずっと優秀なのだ。
『ダイアネティックス』の凄いところは、この中で、ハバートは神様のミスを指摘しているのだが、同時に、神様の弁護までしているのだ。「仕方のないミスだった」と。
そして。ハバートは、その神様のミスを修正する方法を考え、それを教えた。
ハバートはワシントン大学で数学とコンピュータを研究した。
1950年代以前のコンピュータ理論とはいえ、根本的には現在のコンピュータと何等変わらない。彼は、人間の頭脳を見事にコンピュータに模した。あの時代にそんなことが出来たのは、まぎれも無く天才だろう。
彼は言う。「私は数学と工学で頭を鍛えた」と。しかし、それが問題だったのだ。
どんなに頭の良い人間でも、ソクラテスの言う、「神の言葉を伝えるダイモーンの声を聞く真の知者」に比べれば、所詮は猿知恵なのだ。
とはいえ、『ダイアネティックス』に有用性が無いとは思わない。いや、実に有益だ。
大雑把に言えば、理論の半分は正しい。人間がそこまで探求できることは稀だ。手法の方も、考えて適用すれば有益なこともあるだろう(いろいろな意味で害も多いと思うが)。
彼の言い方とは違うが、彼の人間矯正技術の目的は、「潜在意識の浄化」だ。彼自身の言い方も面白いので、一度、読んでおくことをお奨めする。
ダイアネティックスでは、脳、あるいは、心に逸脱が起こった時点まで、その人の心を退行(時間移動)させ、同じことを心の中で再体験させれば、逸脱が消えるという。他の精神療法にも似たような手法はあるが、ダイアネティックスの特徴は、心の退行(ハバートはリターニングと呼ぶ)能力の活用にある。催眠術での退行も可能だが、催眠術の退行では、心の機能の多くが閉じられるので良くないというのかもしれない。このあたり、私にはよく分からない。
いずれにしろ、潜在意識をきれいにすれば、人間の能力は向上し、ハバートの言い方では、「知能指数は打ち上げ花火のごとく向上する」。それは正しいと思う。
しかし、頭で考えた彼の手法は、複雑で不自然と思える。神様のミスを補おうとすればそうなるのだろう。
だが、神様はミスをしない。
黒住宗忠が、ハンセン氏病患者に「ありがたい」という言葉を1日1万回言わせて1週間で完治させたという、原始的と言うべきかもしれない方法でも潜在意識をクリアに出来る。
不自然な方法で能力を高めると、一見、実に輝かしくても、どこかで極端に逸脱しているものだ。それが、人の知恵の限界を示している。
自然に従えば正しくなる。逆に、自然に反すれば逸脱する。
合気道家の藤平光一さんが、「重みは下にある」という、自然そのままの言葉を言えば、氣が出て、驚異的な力が発揮されると著書に書いていたようなものだ。
尚、最も自然な言葉があるとすれば、ニサルガダッタ・マハラジが言ったように、「私は在る」だ。彼には逸脱はない。
ハバートの『ダイアネティックス』と、マハラジの『アイアムザット』を読み比べれば、人の知恵と神の英知の違いが分かるかもしれない。
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