今は、「スポ根(スポーツ根性物語)」なんてものがあるのかどうか分からないが、昔は非常に人気があった。
「スポ根」の中で大前提になっていたのは、「人間の身体は鍛えれば鍛えるほど強くなる」だった。
日本のスポ根史上に燦然と輝くアニメ『巨人の星』(1968~1971)では、花形満というイケメンバッターが、鉄のバットで鉄のボールを打つという過激な特訓でぶっ倒れて、息も絶え絶えに悶える・・・という場面があったが、そんな姿を、当時の人は格好良い・・・と思ったのではないかと思う(今見たら笑えるが・・・)。
ところで、最新の人気漫画・アニメ『まちカドまぞく』は、可愛い女の子が沢山登場するが、萌え要素はほぼなく、良い子(特に女の子)が読んでも安心で、内容も、私は素晴らしいと思う。特に、「愛とは何か?」を、この漫画・アニメで初めて知ったと思うほどだ。
そして、『まちカドまぞく』で、ヒロインの優子が、
「あたし鍛えます!鉄のバットも振ります。重いゴロゴロしたのも引っ張ります!」
と叫ぶ場面があるが、この鉄のバットは、上の花形満のエピソードから来ていると言って良いと思う。
また、その回のタイトルが「あすへの決意!!重いコンダラ止まらない」だが、このコンダラとは整地ローラーのことで、先程の優子が言った「重いゴロゴロしたもの」とは整地ローラーのことだ。
ところが、整地ローラーのことを「コンダラ」と呼ぶことは本来一切ないはずだが、実は、『巨人の星』の主題歌『ゆけゆけ飛雄馬』の出だしが、「思い込んだら試練の道を」で、その「思い込んだら」を、視聴者の誰かが、「重いコンダラ」と聞き間違え、星飛雄馬(主人公)が整地ローラーを重そうに引っ張るシーンがあったことから、整地ローラーのことを「コンダラ」と呼ぶのだと誤解したという話がある。もちろん、都市伝説とは思うが、有名な話だ。
つまり、『まちカドまぞく』は、今の人が知るはずがない、伝説の『巨人の星』のお話を取り込み、それを、高校1年生の優子(本人曰く「どこにでもいる普通の15歳」)がさりげなく引用したのだ。
そして、それを聞いた、優子の宿敵である魔法少女の桃が「修行のイメージ、古くない?」と呆れるが、同じ高校1年生の桃が、そんな修行が昔あったことを知っているとは思えない。
けれども、とにかく、高校1年生の女の子にも馬鹿にされるおかしな特訓を、半世紀前の人達は、キラキラした目で見ていたに違いない(無論、当時から馬鹿にしていた人もいたはずだ)。
とはいえ、今だ、スポ根式のトレーニングを良いものだと思っている人は多いのではないかと思う・・・いや、確信する。
私などまさにそうで、腕立て伏せは100回より200回、200回より300回と多いほど良く、それを鬼の形相でやるのが修行である・・・と、以前は思っていたようだ(笑)。
ある有名な空手家が書いた本で、その空手家が若い弟子にこんなことを言う。
「腕立て伏せは楽にやっているうちは力がつかない。『もうダメだ』と思った時に、力を振り絞ってもう1回やるから力がつくんだ」
嘘である。そんなことしたら身体を痛める。
尚、その本は、その空手家が著者となっており、また、この空手家は沢山の本を出しているが、全部ゴーストライターが書いたもので、本人は1冊も書いていない。
そして、この空手家と関わりが深かったのが、『巨人の星』の原作者、梶原一騎氏(故人)で、この梶原氏が、沢山のスポ根漫画の原作を書き、スポ根の肯定的イメージを日本人に叩き込んだのだと思う。
ただ、少し前に『巨人の星』のKIndle版が無料になっていたので読んでみたら、特訓以外の地味な部分では案外素晴らしかった。
ちなみに私は、10年近く前だが、毎日、200回以上の連続腕立て伏せをやって肩や上腕を痛め、それでも続けたので、やや深刻化した。
それで、さほど腕が強くなることはなく、むしろ、故障した分だけ弱体化した。まあ、生まれつき身体の強い人の場合は別かもしれないが・・・
腕立て伏せをやるなら、楽に出来る範囲でやるべきと思う。
それが3回なら、3回で良い。
「ちょっとシンドイかな」程度にやると、鍛えられて強くなる。
少なくとも、全くしないのと、3回でもいいからやるのとでは大変な違いになる。
実際のところ、高校生や大学生の男子でも、しっかりしたやり方だと、10回出来る人は多くないはずだ。
楽なやり方で良いということに関しては、こんなことがあった。
私が中学生の時、たびたび腕立て伏せを10回やった。10回が楽になっても、それ以上はやらなかった。
すると、半月も経った頃、試しにやってみたら、30回が割と楽にやれた。当時は30回と言えば、高根の花だったが、あっさり出来たのだ。
私が腕立て伏せを200回以上出来るようになった時も、最初は、10回を楽にやれるところまで来てから、1ヶ月で10回ずつ増やしていったのだが、これで100回くらいは楽にやれるようになった。
(100回でやめておけば良かったと思う)
このように、身体は、快適な運動を長く続けると、不意にブレークスルーが起こって力を大きく伸ばすのである。
つまり、徐々に力がついていくのではない。
腕立て伏せに関しては、私は今は、ゆっくりと、大きく、美しいフォームで、一度に7回とし、それを1日に何度かやっているが、これだと身体を痛めないし、結局、最も効果的と思う。
そして、いずれ、予期せぬブレークスルーも起こるだろう。
私が今やっているメインの運動は、腕振り運動と、大東流合気柔術式の四股で、共に1日千回以上やっているが、いずれも、楽な運動で、そのくらいの数、老人でも出来る。
それを続けさえすれば、おそらく、いかなるスポーツトレーニングより優れた効果があると思う。
ただし、楽な運動と言っても、毎日、よほどのことがない限り続けるのは、根気が要る。
私は、四股は、昨年6月23日から始め、1日も欠かしていない。1日千回を超えたのは昨年11月からだ。
この四股は素晴らしく、身体が半端なく軽く感じるようになった。
一番強く効果を感じるのは、腰が強くなったことだ。以前は、時には腰痛を感じることがあったが、良い調整がされるようで、最高の腰になった。
また、私は甘いものが大好きだが、いくら食事量が少なくても、甘いものを沢山食べると太るので注意していたが、良いか悪いかは置いておいて、最近はかなり甘いものを食べるが、以前と違って、全然脂肪がつかなくなった。腰が強くなったこと関連し、代謝が良くなったのかもしれない。
昨今流行の、身体に悪い運動によるダイエットではなく、根本的に身体に良い楽な運動でのダイエットである。大東流合気柔術式の四股は、どうも、門外の人には教えないもののようだが、『大東流合気武術 佐川幸義 神業の合気』に、佐川幸義氏から直接教わった弟子が行う四股が、写真入りで解説されている。
腕振り運動は、私は 早島正雄氏の『洗心術入門』から始めた。だが、本が手元にないので、はっきりとは分からないが、この本の腕振り運動(スワイソウ)の説明に、「肛門を引き下げる」とあったのは、おそらく「引き上げる」の間違いと思う。腕振り運動と四股は、単なる肉体トレーニングではなく、生命力を強化する、英知から生まれた運動と思う。私はこれでウイルスにも対抗出来ると思っている。
「スポ根」の中で大前提になっていたのは、「人間の身体は鍛えれば鍛えるほど強くなる」だった。
日本のスポ根史上に燦然と輝くアニメ『巨人の星』(1968~1971)では、花形満というイケメンバッターが、鉄のバットで鉄のボールを打つという過激な特訓でぶっ倒れて、息も絶え絶えに悶える・・・という場面があったが、そんな姿を、当時の人は格好良い・・・と思ったのではないかと思う(今見たら笑えるが・・・)。
ところで、最新の人気漫画・アニメ『まちカドまぞく』は、可愛い女の子が沢山登場するが、萌え要素はほぼなく、良い子(特に女の子)が読んでも安心で、内容も、私は素晴らしいと思う。特に、「愛とは何か?」を、この漫画・アニメで初めて知ったと思うほどだ。
そして、『まちカドまぞく』で、ヒロインの優子が、
「あたし鍛えます!鉄のバットも振ります。重いゴロゴロしたのも引っ張ります!」
と叫ぶ場面があるが、この鉄のバットは、上の花形満のエピソードから来ていると言って良いと思う。
また、その回のタイトルが「あすへの決意!!重いコンダラ止まらない」だが、このコンダラとは整地ローラーのことで、先程の優子が言った「重いゴロゴロしたもの」とは整地ローラーのことだ。
ところが、整地ローラーのことを「コンダラ」と呼ぶことは本来一切ないはずだが、実は、『巨人の星』の主題歌『ゆけゆけ飛雄馬』の出だしが、「思い込んだら試練の道を」で、その「思い込んだら」を、視聴者の誰かが、「重いコンダラ」と聞き間違え、星飛雄馬(主人公)が整地ローラーを重そうに引っ張るシーンがあったことから、整地ローラーのことを「コンダラ」と呼ぶのだと誤解したという話がある。もちろん、都市伝説とは思うが、有名な話だ。
つまり、『まちカドまぞく』は、今の人が知るはずがない、伝説の『巨人の星』のお話を取り込み、それを、高校1年生の優子(本人曰く「どこにでもいる普通の15歳」)がさりげなく引用したのだ。
そして、それを聞いた、優子の宿敵である魔法少女の桃が「修行のイメージ、古くない?」と呆れるが、同じ高校1年生の桃が、そんな修行が昔あったことを知っているとは思えない。
けれども、とにかく、高校1年生の女の子にも馬鹿にされるおかしな特訓を、半世紀前の人達は、キラキラした目で見ていたに違いない(無論、当時から馬鹿にしていた人もいたはずだ)。
とはいえ、今だ、スポ根式のトレーニングを良いものだと思っている人は多いのではないかと思う・・・いや、確信する。
私などまさにそうで、腕立て伏せは100回より200回、200回より300回と多いほど良く、それを鬼の形相でやるのが修行である・・・と、以前は思っていたようだ(笑)。
ある有名な空手家が書いた本で、その空手家が若い弟子にこんなことを言う。
「腕立て伏せは楽にやっているうちは力がつかない。『もうダメだ』と思った時に、力を振り絞ってもう1回やるから力がつくんだ」
嘘である。そんなことしたら身体を痛める。
尚、その本は、その空手家が著者となっており、また、この空手家は沢山の本を出しているが、全部ゴーストライターが書いたもので、本人は1冊も書いていない。
そして、この空手家と関わりが深かったのが、『巨人の星』の原作者、梶原一騎氏(故人)で、この梶原氏が、沢山のスポ根漫画の原作を書き、スポ根の肯定的イメージを日本人に叩き込んだのだと思う。
ただ、少し前に『巨人の星』のKIndle版が無料になっていたので読んでみたら、特訓以外の地味な部分では案外素晴らしかった。
ちなみに私は、10年近く前だが、毎日、200回以上の連続腕立て伏せをやって肩や上腕を痛め、それでも続けたので、やや深刻化した。
それで、さほど腕が強くなることはなく、むしろ、故障した分だけ弱体化した。まあ、生まれつき身体の強い人の場合は別かもしれないが・・・
腕立て伏せをやるなら、楽に出来る範囲でやるべきと思う。
それが3回なら、3回で良い。
「ちょっとシンドイかな」程度にやると、鍛えられて強くなる。
少なくとも、全くしないのと、3回でもいいからやるのとでは大変な違いになる。
実際のところ、高校生や大学生の男子でも、しっかりしたやり方だと、10回出来る人は多くないはずだ。
楽なやり方で良いということに関しては、こんなことがあった。
私が中学生の時、たびたび腕立て伏せを10回やった。10回が楽になっても、それ以上はやらなかった。
すると、半月も経った頃、試しにやってみたら、30回が割と楽にやれた。当時は30回と言えば、高根の花だったが、あっさり出来たのだ。
私が腕立て伏せを200回以上出来るようになった時も、最初は、10回を楽にやれるところまで来てから、1ヶ月で10回ずつ増やしていったのだが、これで100回くらいは楽にやれるようになった。
(100回でやめておけば良かったと思う)
このように、身体は、快適な運動を長く続けると、不意にブレークスルーが起こって力を大きく伸ばすのである。
つまり、徐々に力がついていくのではない。
腕立て伏せに関しては、私は今は、ゆっくりと、大きく、美しいフォームで、一度に7回とし、それを1日に何度かやっているが、これだと身体を痛めないし、結局、最も効果的と思う。
そして、いずれ、予期せぬブレークスルーも起こるだろう。
私が今やっているメインの運動は、腕振り運動と、大東流合気柔術式の四股で、共に1日千回以上やっているが、いずれも、楽な運動で、そのくらいの数、老人でも出来る。
それを続けさえすれば、おそらく、いかなるスポーツトレーニングより優れた効果があると思う。
ただし、楽な運動と言っても、毎日、よほどのことがない限り続けるのは、根気が要る。
私は、四股は、昨年6月23日から始め、1日も欠かしていない。1日千回を超えたのは昨年11月からだ。
この四股は素晴らしく、身体が半端なく軽く感じるようになった。
一番強く効果を感じるのは、腰が強くなったことだ。以前は、時には腰痛を感じることがあったが、良い調整がされるようで、最高の腰になった。
また、私は甘いものが大好きだが、いくら食事量が少なくても、甘いものを沢山食べると太るので注意していたが、良いか悪いかは置いておいて、最近はかなり甘いものを食べるが、以前と違って、全然脂肪がつかなくなった。腰が強くなったこと関連し、代謝が良くなったのかもしれない。
昨今流行の、身体に悪い運動によるダイエットではなく、根本的に身体に良い楽な運動でのダイエットである。大東流合気柔術式の四股は、どうも、門外の人には教えないもののようだが、『大東流合気武術 佐川幸義 神業の合気』に、佐川幸義氏から直接教わった弟子が行う四股が、写真入りで解説されている。
腕振り運動は、私は 早島正雄氏の『洗心術入門』から始めた。だが、本が手元にないので、はっきりとは分からないが、この本の腕振り運動(スワイソウ)の説明に、「肛門を引き下げる」とあったのは、おそらく「引き上げる」の間違いと思う。腕振り運動と四股は、単なる肉体トレーニングではなく、生命力を強化する、英知から生まれた運動と思う。私はこれでウイルスにも対抗出来ると思っている。