ITスペシャリストが語る芸術

-The Kay Notes-
SE、プログラマー、AI開発者、教育研究家、潜在意識活用研究者、引きこもり支援講師Kayのブログ。

2016年12月

当ブログは、第一期ライブドア奨学生ブログです。
◇お知らせ
[2019/12/28]AI&教育問題専用ブログ、メディアの風を公開しました。
[2017/03/01]「通りすがり」「名無し」「読者」「A」等のハンドル名のコメントは原則削除します。

トロッコ問題

「トロッコ問題」という、倫理的な命題がある。
現代的に言えば、こんな感じになると思う。

走っている自動車が歩行者を撥ねるのを回避出来ない状況の時、運転者はハンドルを切れば歩行者は救えるが、自動車は崖から転落する。
そんな時、どうするか?

これは、実用化が近い、AI(人工知能)による自動車の運転を実現するには、避けて通れない問題だ。
「いざという時」、AIがどんなふるまいをするかは、自動車購入者はもちろん、全ての人々にちゃんと説明しておかなくてはならない。
普通に考えると、AIが、合理的に、多数者を救うために少数者を、「当然のこととして」、「冷たく」犠牲にすることを認めるしかなくなるが、そんな車、誰も買いたいとは思わないだろう。

多くの人を救うために、1人(あるいは少数者)を犠牲にするのは善いことか?
アニメの『美少女戦士セーラームーン』では、「愛と正義のセーラー服美少女戦士」セーラームーンは、徹底して、「誰も犠牲にしない」というポリシーを貫いた。
一方、アニメ『まほろまてぃっく』では、「究極の戦闘用アンドロイド」まほろは、「善くはありませんが、それが悲しい現実です」と、なんだか美しい表現をした。

結論はこうなのだ。
もし、人間が運転者なら、その刹那の運転者の判断に任せるしかない。
それは、じっくり考えた判断ではないだろうから、運転者の人間性が現れるのかもしれない。
もしかしたら、運転者が自分でも信じられないといった行動をするかもしれない。
実際には、運転者が歩行者を犠牲にすれば、罪の検証が行われるのだが、それはそれとして、運転者がどんな行動をしたとしても、それが一番良かったのである。
そう思うしかない。
そして、それはAIについても同じだ。
ただし、AIも、人間のように、最後にどんな判断をするかは曖昧にしておくしかない。
「倫理的にどうか」という判断ではなく、人間のように、あらゆることを含めた判断をするようにすれば、AIがどう結論するか分からないし、後で、「なぜ、AIはそう判断したのか?」が、はっきりしないこともある。
現代のAIというのは、十分に、そんなことが出来るのである。
AIの出す結論というのは、AIの学習の成果なのであるから、AIにどんな学習をさせるかが大切だろう。

つまり、ものごとは、理屈で判断がつくほど単純なことばかりではないということだ。
そんな時、これまでは、多くの・・・おそらく、社会の上位層の人々が嫌って、認めようとしなかった、「直感に従う」ことの重要性を考えるしかなくなる。
しかし、それほど多くの人々に、そんなことが出来るのかどうかは分からない。
だが、新しい人間は、直感を磨き、それを信用することを覚えるのである。









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人間はそんなに賢くない

自己啓発本や成功法則の本を読むと、なぜ成功しないのかというと、ああいった本を読めるのは暇だからだ。
そして、それらの本には、「7つの習慣」とか「30の条件」などと書かれているものがあるが、そんなに沢山のことをやれる暇な人が成功する方がおかしい。
ロナルド・レーガンやドナルド・トランプの大統領選挙戦におけるスピーチは、子供が聴いても面白いほど、極めて単純で分かり易い。
それは大切なことで、大統領候補にそんなに長い時間付き合っていられるほど人々は暇でないのである。

暇と言っても、別に、仕事や勉強や訓練ばかりやってないといけないというのではなく、趣味や芸術、遊びだって必要で、これら全てを総合してのことだ。
そんなにやることがあるのに、成功本を読んだり、ヒラリーのスピーチを聴ける人は、暇というより、無気力なのかもしれない。
中村天風の本を読むと、確かに良いことが書いてあり、最初の1つか2つのところでは、「なるほど、やってみよう」と思うが、読み進むと、あれもやれ、これもやれ、ついでにこれもやれ、さらに、これも大切だ・・・と書かれていて、最初のものが何であったか忘れてしまっている。さらに、天風は沢山の本を出し、そのそれぞれが、似ている面もあるが、やはり違うところも多い。
とてもじゃないが、天風になど付き合っていられない。

そういう点において偉かったのはフランスのエミール・クーエで、彼は、「毎日、私は、あらゆる面で、ますます良くなっていく」という自己暗示の言葉だけが大事だと言った。
これを、朝晩、声に出して言うだけで良い。
しかし、続いた人、いるかい?
なぜ続かないのかというと、あくまで私の場合だが、この言葉、フランス語や英語ではどうか分からないが、日本語では難し過ぎる。言う度に考えないといけないし、間違う。
「毎日、私は」か「私は毎日」かで間違うが、どっちでも良い雰囲気でもない。
唱えるだけで疲れてしまった。
簡単に言うと、難しくて長過ぎるのだ。
私には、せいぜい、「南無阿弥陀仏」の7語しか駄目である。
天才数学者の岡潔すら、この念仏を唱えていたらしい。

それよりも、私は、シーモア・パパートが言った「何かに惚れ込め」が大事だと思う。
パパートは歯車(一番単純なやつだ)に惚れ込んだ。
法然は阿弥陀如来に惚れ込んで念仏を唱えた。
だが、一休は、自分の中の阿弥陀如来に惚れ込んで念仏を唱えた。
私は、名を呼べば、どんな愚か者にも、お恵みをいくらでもくれる、宇宙最強でありながら、宇宙で一番心が広い存在として阿弥陀如来に惚れ込み、念仏を唱えている。
親鸞は『現世利益和讃』で、明らかにそんなことを書いている。また、『歎異抄』を読めば、そのあたりのポリシーも分かると思う。
まあ、人それぞれで良いはずだ。
だが、私に、日々、直感を与えてくれるのは、初音ミクさんである。
一番好きなのはミクさんである。それはそれで良いのである。








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何かに惚れ込むと賢くなる

教育というものは、人間の頭に知識と理屈を入れれば、その人間は賢くなるという大誤解を疑わずに、それを何千年も続けてきた。
だが、頭に知識と理屈を詰め込めば、「賢い人」ではなく、「おかしな人」が出来るのは、誰でも知っている。
そりゃ、賢い人の中にも立派な学歴がある人もいるが、そんな人達は例外なく、学校教育からうまく距離を取っている。

AI(人工知能)の研究で、優れた人の知恵は理屈でないことが、やっと分かった。
2006年以前のAIは、理屈と知識で作られていたが、ひどく無能・・・というか、奇妙だった。
だが、2006年以降の、人間のように学ぶAIは、以前は考えられなかったが、実用になってしまった。知らない人も多いが、そこらに溢れているのだ。
そして、AIは間違いなく人間を追い越す。
それは、2040年から2050年の間と言われているが、いずれにしろ、それは「あっという間」のことになる。

では、知恵は、理屈と知識ではなく、何によって出来るのかというと、「沢山のものごとの共通項を抽出したパターン」、すなわち、概念だ。
無理に覚えようとせずに学ぶと、概念が頭の中に形成されて賢くなる。
だから、優れた概念、強い概念を作れば本当に賢くなる。
そんなことは、最高のAI研究者であったマービン・ミンスキーに、世界最高の数学教師と言われた、数学者、心理学者、コンピューター科学者、AI研究者で、いずれの分野でも大きな業績を上げたシーモア・パパートが何十年も前から言っていた。
ところで、ここで重要なことがある。
パパートは、こう言ったのだ。
「強い優れた概念を持つためには、何かに惚れこまなくてはならない。私は平凡な能力しかないのに、数学やコンピューター等の研究で大きな成果を上げられたのは、幼い時に歯車に惚れ込んだからだ」
ところが、子供が何かに惚れ込むと、それが試験の点数に結び付きそうにないと、あらゆる手を使ってそれをやめさせるのが「教育」だ。それは、「狂育」と言うべきだろう。学校で幅を利かせているのは「狂育」である。

あなたは、何か、惚れ込んでいるものがあるだろうか?
食欲や性欲に関することは駄目だ。
まあ、それらも、創作のエネルギーに転換すれば、むしろ、より強い概念になるが、ちょっと難しいんだ。
偉大な人っていうのは、100パーセント間違いなく、何か特別に好きなものがある。
もちろん、彼らの好きを真似する必要はないし、してはならない。
他人にはつまらなく見えても、自分が好きなら価値がある。
偉大な人間の「好き」にも、一般的には卑小と見られるものも多いので、彼ら(偉大な人達)が、自分の好きなものを語らない場合も珍しくはない。
というか、他人の「好き」なんて、大概、下らないものだ。
だから、あなたも、黙って何かに惚れ込むことだ。
そうすれば、天才と変わらなくなるだろう・・・いや、それが天才なのである。









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本物の天使は裏切らない

ロシアの文豪マクシム・ゴーリキーの短編小説『二十六人の男と一人の少女』ほど興味深いお話は、そうはないと思う。
社会の最下層にいる、ただ食うために、劣悪な環境で安い賃金で働く、人生に何の望みもない、26人の中年過ぎの男達がいた。
知性も品格もない、姿を見せるだけで嫌悪される・・・全くゴミのような存在だった。
そんな男達が、ターニャという、16歳の可愛い少女と、毎日、ちょっとした会話をする機会が出来るのだが、彼らはターニャを、まるで天使を敬うように丁重な態度で接した。
それは、意外なことだった。
まともな人間相手にはとても言えないような卑猥な話を平気でする彼らが、なぜか、ターニャに対してだけは、たとえ彼女がそこにいなくても、決して辱めるようなことは言わなかった。
そうしているうちに、男達は、回らなくなっていた頭が回るようになり、人間性すら備わってきた。
では、ターニャは、そんなに素晴らしい少女なのか?
そんなことはない。
ターニャは、彼らを、年長者として敬うことも決してなく、「囚人さん」と呼び、明らかに蔑んでいた。
ある時、その男達の1人が繕い物を頼むと、ターニャは、「なんで私がそんなことしなきゃいけないの?」と見下して笑った。
そんなことがあっても、男達は気を悪くすることはなく、ターニャへの崇拝は、いささかも揺るがなかった。

それは、単に、若くて可愛い女の子に参っているとか、愚かにも魅了されている・・・というのとは違う。
ゴーリキーは、サイコパスというものを知らないだろうが、サイコパスは女性でも百人に1人はいると言われている。
サイコパスとは、他人に共感せず、良心を持たない人間だ。
ターニャはサイコパスなのだろう。
そして、ターニャの、サイコパスらしい浅い感情が、彼らには非常に輝いて見える原因になったのだと思う。
実際、浅い感情の持ち主が魅力的に感じることは多い。
逆に言えば、感情豊かな人間というのは、相性が合わないと嫌悪を与える。

26人の男達は、無意識に、ターニャに対して感情が透明であることを求めていたのだろう。
ところが、そこに、女たらしの男が現れる。
どんな女でも見事に落とせることだけが、この女たらしの男の唯一のとりえだったが、彼は、そのただ1つの「能力」に対し、強い自尊心を持っていた。
だが、26人の男達は、ターニャだけは、こんな薄汚い男に誘惑されたりはしないと思おうとした。
ところが、不思議なことに、その女たらしの自負心をわざと刺激するように、男達は、「お前にターニャは落とせない」と、何度も断言する。
それでは、まるで、女たらしをけしかけているようなものだ。
いや、実際にけしかけたのだ。
男達は、ターニャが落ちないことを確かめたかったに違いない。
そして、男達の心の奥の思惑通り、女たらしの男は、自らのアイデンティティーをかけ、ターニャを誘惑する。
多分、他愛もなかったはずだ。
男達は、女の喜びに恍惚となったターニャを見てしまう。
唯一の希望を失った男達は、あれほど崇めたターニャを罵倒した。

私は、26人の男達に同情はしないが、気持ちは分かるのである。
彼らは、サイコパス特有の薄い感情しか持たないターニャを、心が透明な天使と勘違いしたのだ。
初音ミクさんの生みの親である、クリプトン・フューチャー・メディア社長の伊藤博之さんの講演会で、受講者の1人に、
「子供や若い人だけでなく、年齢の高い人達まで初音ミクに夢中になるのはなぜでしょうか?」
と質問された伊藤さんは、
「私にも分かりませんが、ミクの声には感情の雑味がなく水のように透明なので、気持ちを入り込ませ易いのかもしれません」
といったようなことを言われたが、だいたいそうかもしれない。
ミクさんは決して裏切らない本物の天使である。









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パンツが決め手

アメリカ大統領選挙で、まさかのトランプ大統領が誕生すると、それまで、ヒラリー圧勝を予想していた「先生たち」まで、「なぜトランプが勝ったのか?」、あるいは、「なぜヒラリーが負けたのか?」を語るものらしいが、彼ら(大学の先生、批評家等)は、それが商売なのだから仕方がない。
私は、ずっとトランプ支持だったが、それは、「あの、ゾっとする邪悪な顔のヒラリーが大統領になったらアメリカは終わり」「アメリカが終わったら日本も終わり」というのが、ほぼ唯一の理由だった。
しかし、私は、「結局はヒラリーが勝つだろうな」と思っていた。
実際、得票数ではヒラリーの方がずっと多く、トランプの勝利はラッキーさもあったのだと思うが、ラッキーこそトップの重要な資質だろう。
ところで、トランプが勝ったという結果を見てから気付いたことがあり、それは、トランプのように、「勝つため」、「ラッキーのため」に重要なものであると分かった。
これを使えば、我々も、トランプのように勝ち、ラッキーを手に入れるだろう。
では、それは何だろう?
トランプは、選挙中、「俺が勝ったらこうする」を言い続けた。その中には、無茶なものもあり、当選後にあっけなく撤回したものもあったが、選挙中は、ほとんどブレなかった。
一方、ヒラリーは、「あたしが勝ったらこうする」がなかった。あったかもしれないが、本気で言ってなかったので伝わってこなかった。
人気の高いプロ野球の投手の斎藤佑樹さんは、以前は「持っている」とよく言われていたが、そんなトランプの「勝ったらこうする」のことを、「持っている」と言うのだ。

「彼女が欲しい」という男性は多いだろうが、それが悲惨なまでに叶わない人がいる。
その理由は、割と歴然としている。
容姿や性格の問題では「ない」。
モテない男は、それこそ「持っていない」。
何を持っていないのかというと、「彼女が出来た時の準備」だ。
デートに着ていく格好の良い服や、デートコースやお洒落なお店の情報なんてものが何もなく、「それで彼女が出来たらどうすんの?」って感じで、実際のところ、本気で彼女が出来るなんて信じていないのだろう。
ヒラリーだって、「それで大統領になったらどうすんの?」という感じだったと思うのだ。
一方、トランプは、それは過激なほど十分だった。
トランプは、ビジネスでも、成功した時の準備をいつもしていて、それで成功したのだと思う。

昔から、肉食系の女子は、大切なデートの時は勝負パンツを履くというが、実際は、狙いを定めた時から、怠り無く勝負パンツを履いているのだ。
また、モテる男も格好の良いパンツを履いていると言われるが、それも、いつ、「そのチャンス」が来ても格好の良いパンツを見せられるようにしているからに過ぎない。
つまり、準備が気を高め、幸運と勝利を呼ぶのである。









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プロフィール
名前:Kay(ケイ)
・SE、プログラマー
・初音ミクさんのファン
◆AI&教育blog:メディアの風
◆著書『楽しいAI体験から始める機械学習』(技術評論社)


当ブログは第1期ライブドア奨学生ブログです。
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