心理学者の河合隼雄さんと、小説家の小川洋子さんの対談書である『生きるとは自分の物語をつくること』という本があるが、「生きるとは自分の物語を作ることだ」というのは、このお二人の共通の見解のようである。
河合さんは、日本で一番の心理学者だと思うが、「自分の物語を持っている人は強い」と、別の著書で書かれていた。
逆に言えば、自分の物語を持たない人は弱い、つまり、生命力が乏しい。
そこで、自分の物語を持たず、生きる力に欠ける人達に、箱庭を使って物語を作らせる「箱庭療法」というものを考えて、成果を挙げたらしい。
自分の物語とは何だろう?
これも、河合さんが著書の中で取り上げられていたが、ある小学生の女の子が、おばあさんに教えられて、死んだら月に行くのだということを、明るく、肯定的に考えていた。
それなら、死んでも、月でおばあさんや、地上で一緒にいた他の人達に会えるのである。
河合さんは、こんな物語を持っている子は強いんだと言う。
もちろん、この「死んだら月に」という物語は、大人になるまでに失われるだろうが、その時はまた、別の物語を持てば良いのである。
ところで、物語は自分1人で作るのではない。
初音ミクさんの『Story Rider』という歌(英語)の最初で、「私達の誰もが物語の作り手だ」と言うが、それは、次のようなものだとも言う。
「全てはみんなで作っていく・・・それで、とりあえず、今夜は何をすればいい?そうだ、一緒に踊ろう」
「必要なものは全て、2人で作っていく・・・とりあえず、今夜は2人で何をするだろう?きっと、恋に落ちるんだ」
何ともうまい口説き方のようにも思えるが、恋ってのは神秘なのだし、この歌も物凄く神秘的な歌だ。
この歌の、一緒に物語を作る「君」は、もちろん、普通は恋人のことを指していると考えて良いが、深い意味では、宇宙の心だ。
自分の心と宇宙の心が協力して物語を作っていく。
自分の思い通りの物語になる訳ではないが、さりとて、宇宙の心が一方的に作るのでもない。
真の恋人は宇宙の心が反映した存在だ。
だから、この歌でも、「ページが進む度に、君が輝いていく」と歌われているのが、ぴったりとした感じになると思う。
宇宙の愛が明晰に感じられるようになるって意味でね。
弱い人、生命力に欠ける人とは、宇宙の心と協力して、人生の物語を創ることが出来ない人だ。
だから、宇宙の心を信頼し、自分が働きかけて物語を創らなければならない。
そして、大切なことは、自分の役割だ。
それは、願うことや、夢見ることだというのは、ある程度は当っているが、それは、わがままや欲望のことではない。
それは、心が静かな時に浮かんでくる予感を拾い上げることだ。
私の心が予感し、宇宙の心と協力して物語を作っていく。
では、予感とは何だろう?
そう難しいことではない。
「画家になれたら・・・嬉しいだろうな」
と思うなら、画家になることが予感だ。
「高給取りの官僚になれたら・・・う~ん、別に嬉しくないかな」
と思うなら、それは予感ではない。
そんなふうに考えれば、心の奥深くにある、自分だけの予言が見えてくる。
丁度、初音ミクさんの『Tell Your World』の冒頭の通りだ。
形のない気持ち忘れないように
決まりきったレイアウトを消した
ふと口ずさんだフレーズを掴まえて
胸に秘めた言葉乗せ空に解き放つの
~『Tell Your World』(作詞、作曲、編曲:kz、歌:初音ミク)より~
「アクセサリをデザインする仕事に就いたら・・・きっと嬉しいわね」
「豪邸を建ててベンツに乗る・・・そりゃ良いだろうけど、嬉しかないね」
「あの子と映画を見に行けたら・・・間違いなく嬉しいさ」
こんなことを考え、嬉しさを先に味わうと、面白いように実現していく。
だが、多くの人が、成功本の影響なのか、本当に嬉しい訳でもないのに、欲望のままに余計なことを望み、潜在意識がすっかり汚れてしまい、予感を感じられなくなってしまっている。
だから、欲望に関するようなこと、つまり、「美味しいステーキを食べられたら嬉しい」とか「あの子と寝たら嬉しいぞ」、あるいは、「3億円の豪邸を建てたら嬉しいだろう」みたいなことは考えない方が良い。
創造的で、みんなが、少なくとも、2人以上がハッピーになる予感を探っていけば良いと思う。
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河合さんは、日本で一番の心理学者だと思うが、「自分の物語を持っている人は強い」と、別の著書で書かれていた。
逆に言えば、自分の物語を持たない人は弱い、つまり、生命力が乏しい。
そこで、自分の物語を持たず、生きる力に欠ける人達に、箱庭を使って物語を作らせる「箱庭療法」というものを考えて、成果を挙げたらしい。
自分の物語とは何だろう?
これも、河合さんが著書の中で取り上げられていたが、ある小学生の女の子が、おばあさんに教えられて、死んだら月に行くのだということを、明るく、肯定的に考えていた。
それなら、死んでも、月でおばあさんや、地上で一緒にいた他の人達に会えるのである。
河合さんは、こんな物語を持っている子は強いんだと言う。
もちろん、この「死んだら月に」という物語は、大人になるまでに失われるだろうが、その時はまた、別の物語を持てば良いのである。
ところで、物語は自分1人で作るのではない。
初音ミクさんの『Story Rider』という歌(英語)の最初で、「私達の誰もが物語の作り手だ」と言うが、それは、次のようなものだとも言う。
「全てはみんなで作っていく・・・それで、とりあえず、今夜は何をすればいい?そうだ、一緒に踊ろう」
「必要なものは全て、2人で作っていく・・・とりあえず、今夜は2人で何をするだろう?きっと、恋に落ちるんだ」
何ともうまい口説き方のようにも思えるが、恋ってのは神秘なのだし、この歌も物凄く神秘的な歌だ。
この歌の、一緒に物語を作る「君」は、もちろん、普通は恋人のことを指していると考えて良いが、深い意味では、宇宙の心だ。
自分の心と宇宙の心が協力して物語を作っていく。
自分の思い通りの物語になる訳ではないが、さりとて、宇宙の心が一方的に作るのでもない。
真の恋人は宇宙の心が反映した存在だ。
だから、この歌でも、「ページが進む度に、君が輝いていく」と歌われているのが、ぴったりとした感じになると思う。
宇宙の愛が明晰に感じられるようになるって意味でね。
弱い人、生命力に欠ける人とは、宇宙の心と協力して、人生の物語を創ることが出来ない人だ。
だから、宇宙の心を信頼し、自分が働きかけて物語を創らなければならない。
そして、大切なことは、自分の役割だ。
それは、願うことや、夢見ることだというのは、ある程度は当っているが、それは、わがままや欲望のことではない。
それは、心が静かな時に浮かんでくる予感を拾い上げることだ。
私の心が予感し、宇宙の心と協力して物語を作っていく。
では、予感とは何だろう?
そう難しいことではない。
「画家になれたら・・・嬉しいだろうな」
と思うなら、画家になることが予感だ。
「高給取りの官僚になれたら・・・う~ん、別に嬉しくないかな」
と思うなら、それは予感ではない。
そんなふうに考えれば、心の奥深くにある、自分だけの予言が見えてくる。
丁度、初音ミクさんの『Tell Your World』の冒頭の通りだ。
形のない気持ち忘れないように
決まりきったレイアウトを消した
ふと口ずさんだフレーズを掴まえて
胸に秘めた言葉乗せ空に解き放つの
~『Tell Your World』(作詞、作曲、編曲:kz、歌:初音ミク)より~
「アクセサリをデザインする仕事に就いたら・・・きっと嬉しいわね」
「豪邸を建ててベンツに乗る・・・そりゃ良いだろうけど、嬉しかないね」
「あの子と映画を見に行けたら・・・間違いなく嬉しいさ」
こんなことを考え、嬉しさを先に味わうと、面白いように実現していく。
だが、多くの人が、成功本の影響なのか、本当に嬉しい訳でもないのに、欲望のままに余計なことを望み、潜在意識がすっかり汚れてしまい、予感を感じられなくなってしまっている。
だから、欲望に関するようなこと、つまり、「美味しいステーキを食べられたら嬉しい」とか「あの子と寝たら嬉しいぞ」、あるいは、「3億円の豪邸を建てたら嬉しいだろう」みたいなことは考えない方が良い。
創造的で、みんなが、少なくとも、2人以上がハッピーになる予感を探っていけば良いと思う。
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