今は世間から消えましたが、政木和三さんが発明した「神経波磁力線発生器」という10万円ほどの装置がありました。
これは、直径20cmほどのドーナッツ状のリングから特殊なリズムで発生させた強力な磁気を身体に照射することで、具合の悪い状態を改善するというものです。
ただし、厚生労働省が認定した医療機器ではありません。世間的に分類するなら健康機器とでもなりましょうか。
テレビや新聞にCMや広告が出されたことはなかったと思いますし、Web広告が今ほど盛んになる少し前の時代のものです。製造もさしたる規模で行われていませんでしたし、販売店も概ね小さなところが多かったと思います。大手企業が製造、販売を計画したという話も何度かあったと思いますが、実現しなかったようです。しかし、その割にはよく売れていたと思います。

政木さんは、講演などで、この装置を使用すれば、いかなる病気も治ると自信を持って断言していました。
また、私が政木さんの研究所を訪れていた時、政木さんに、この装置のユーザーと思われる人から電話がかかってきていたのですが、政木さんは「そんな病気は、この装置を使えば治る」と激を飛ばしていました。知らない人が聞いたら、随分危ない人だと思われるかもしれません。
実際、この装置や、政木さん自身に対する批判はあると思いますが、それに関して議論するつもりはなく、以下に、ただ、私が直接知る事実をそのまま記載します。

私は、ある友人に、この装置の話をしました。その友人は、ある財団に勤務する、国立大学の理学部(化学)を出た、少々頭の固い人間で、そんな話をすると、いつもは一笑に附するような人でした。
しかし、彼はその装置が欲しいと言いますので、私が買ってきて彼に渡すことにしました。私はこの装置を販売している人をよく知っていました。
実は、その友人の叔父さんが、末期の胃癌で、余命1ヶ月だと言われているようでした。友人は、どうせ最後なら、どんな馬鹿げたことでも、何でもしてやりたいと思っていたのでした。しかし、彼は決して高収入ではなく、妻子もあり、10万円は楽ではなかったと思います。それが、普段の彼なら怪しいと言って取り合わないはずのものを即断で購入を決めた訳です。
その後、はっきりと彼から聞いたのですが、叔父さんの状態は、装置をわずか10分使うことで改善され、10日位後の診断では、癌は全て消えていました。そして、叔父さんは退院しました。
ただ、その数ヵ月後に聞いたら、叔父さんは亡くなったそうです。詳しいことは聞きませんでした。

私が実際に知っているお医者さん(私立病院のオーナー)は、この装置を自分の病院に多数導入し、患者に自由に使わせて、素晴らしい成果を上げているという話でした。
私の父親も、この装置で奇跡的な回復を見せたことがあります。父は、長期間、病院で寝たきりになっていました。しかし、病院側が忙しくて、放置していたせいと思いますが、腰にひどい床ずれが出来、大きな穴が開いてしまいました。やせ細った人間の腰に、あんな大きな穴が出来るとは思いもしませんでした。私は、そこは骨で詰まっていると思っていましたが、そうではないことを知りました。医者は、この穴が塞がることはないと言いました。これだけ空いた穴に肉が再生することはないと言うのです。
ところが、神経波磁力線発生器を毎日使い、数ヶ月で、穴は完全に塞がり、ほとんど跡形も残りませんでした。

ある40代の大手飲料品会社の営業課長の男性は、学生時代にやっていた野球で肩を壊していて、腕が水平以上に上がりませんでした。ところが、この装置を10分使うと、楽々と腕が真っ直ぐ上に上げられるようになって驚き、その場で装置を注文しました。
彼もまた、このような装置をあまり信用する人ではないと思います。

以上は、私が直接見るか、よく知る人から直接聞いた話であることを保証します。

ところが、この装置は、ある日突然、厚生労働省により、販売禁止にされます。
装置の販売業者が、この装置を医療機器であると誤解されるようなことをしたというのがその理由です。
政木さんから聞いた話では、その販売業者が、注文者に装置を発送する際、装置を梱包した箱の中に、この装置による病気治癒の実例を書いた文書を入れていたことが法律(薬事法)に違反するということでした。実は、装置とは別便でその文書を送っていれば問題はなかったそうです。
政木さんは、厚生労働省に出向き、処分撤回を求めましたが、無駄だったようです。
その後、政木さんにも逮捕状が出されたようですが、私は仔細は分かりません。政木さんは、それからしばらくして亡くなられたからです。87歳だったと思います。毎日2万歩歩き、階段を軽々と駆け上がり、ゴルフの練習をする姿は全く老人には見えない元気な人でしたが、自分の死期に関しては、前々から知っておられたようでした。
上に書いた、私が友人のための装置を購入した販売業者の人も逮捕され、テレビで報道されました。テレビでは、この装置はイカサマ商品として扱っていました。
その逮捕された販売業の人は、厚生労働省を訴えたように思いますが、多分、勝ち目はないでしょう。冷静かつ万全な戦略でいっても、そんな相手に裁判に勝つのは難しいと思われるのに、その人は、自分の正論をぶつけるだけで、およそ賢いやり方とは思えませんでした。
尚、私も、厚生労働省を訴えるつもりはありません。仮に、この装置が本当に万病を治す、素晴らしい装置だとしても、これを世の中が受け入れるには時間がかかります。今の世の中には医療と言う巨大なものがあり、それに関連して生計を立てている人達が世界中に大勢いるのです。現実的に言って、それら(医療とその関連)を短期間で消してしまうようなことが出来るはずがありません。

まあ、皆さんも、もしもの話ですが、病気治療や、あるいは、エネルギーのことで、宇宙人から素晴らしいテクノロジを明かされたとしても、慎重になって下さい。
それを世に出すとしても、医療や電力会社や石油関係会社の利益を損なわないよう、注意深く行って下さい。それが大人のやり方というものです。
尚、政木さんの発明に関しては、ご本人から聞いたところでは、超古代テクノロジによるものです。太古の昔、現代よりはるかに科学文明が発達していた時代に、政木さんは科学者として様々な研究と発明をしており、ただそれを思い出すだけなので、極めて短時間で発明が出来ると言われていました。こういった話を信じない人が多いでしょうが、私には、信じる根拠も否定する根拠もありません。

時々、その存在を主張する人がいますが、この世を裏側から支配する闇の勢力なんてものがもしあったとしても、彼らだって決して分からず屋ではなく、付き合ってみれば、案外いいやつらだと思いますよ。有機体のボディを持っている弱みに関しては、皆同じです。彼らだって、我々一般人を滅ぼそうなんて思ってはいません。しかし、我々があまりに彼らを敵対視すれば、彼らだってやむなく対抗してくるでしょう。どちらが光とは言いませんが、光も闇も共にあるべきものです。
尚、神経波磁力線発生器は現在は販売されていません。それと同じ原理を使っていると言われるバイオイーザーという装置が医療用具に認定されて販売されているようですが、私は全く分かりません。
私は、神経波磁力線発生器を今でも持っていますが、現在はほとんど使いません。食を慎むことと、おだやかな気持ちで食べることで健康は得られると分かったので、必要がなくなったからです。





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