昨日の体育の日とは、東京オリンピック(1964年)の開会式の日を記念したものらしい。
体育の日は、元々は10月10日であったが、2000年からは10月の第2月曜となったらしい。実は私は今まで気が付いていなかった。

ところで、会社の社員旅行というものは、昔、普通の人が個人ではなかなか旅行出来なかった時代に始まったものだと聞いたことがある。それと同様、体育の日に行うような体育祭等の体育イベントは、個人がスポーツの習慣や知識を持たなかった時代には有益だったかもしれないが、今ではむしろ健康の趣旨に反するかもしれない。スポーツは特別な日にやるものではなく、普通にやるものであるのに、体育イベントでもなければスポーツをやらないというのは何かおかしいのである。
それは、普通の人には、スポーツとは、特別な場所や施設や道具を使ってやるものだというおかしな思い込みがあるからだと思う。
私の提唱する「One-Mat(畳1枚) アスリート」は、畳1枚の広さで出来、お金も全くかからない。
スポーツとは、テレビを見たり、電子メールを使うこと以上に気楽なものだと考えているのだ。だから、毎日簡単にやれるし、それでこそ効果を上げることができる。
指導者なんてものものしいものも不要だ。必要なら教えあえば良いことは電子メールや、算数や国語と同じだ。
本当は身体がボロボロのスポーツ選手の真似をしたり教わったりする必要はない。競技スポーツは、健康のためのものではなく、ビジネスなのだ。
一方、「One-Matアスリート」は、身体の健康はもちろん、心の健康をも視野に入れた、真に有益なスポーツを行うことを目指すものだ。

器具も全く必要がない。ただ、重力があれば良い。
One-Matアスリートのトレーニングは自重(自分の身体の重さ)のみを利用するものだからだ。
この世で重力ほど大切なものはない。
「老子」を読むと、根っこの偉大さが繰り返し説かれている。草花はどんなに茂っても、結局は根っこに帰ってくる。
根っこは、植物の中で最も重力に近い。
しかし、それでも、草花は、重力に逆らって上に伸びる。
つまり、重力は最も強力で大切なものであるが、その反対側に進もうとする意志やエネルギーもあるのだ。
そういうのを「萌え」と言う。
それは若さの力でもある。それは、柔らかく、たおやかで、蒼い。上に伸びるのは成長する若い芽や枝だからだ。それは、無限の可能性を持っている。
そして、いったん上に伸びてこそ、根っこは優しく迎える。イエスも教えたように、家を離れた放蕩息子を、大金持ちの父親が温かく迎え入れたようにである。

天使は空を飛ぶものだ。そして、天使は翼で飛ぶ訳ではない。
英国の作家チェスタトンが、
“Angels can fly because they take themselves lightly”(天使は自分が軽いと思っているから飛べるのだ)
と言ったように、天使は、特別な意味で自分を軽いと思っているから飛べるのだ。
重力からの解放を自由と言うのだ。それは、誰もが憧れていることだ。
One-Matアスリートは重力をも超え、自由を目指す。

One-Matアスリートは、まずは自重運動で筋肉を適度に鍛える。
腕立て伏せやスクワットなどだ。道具を使わず、能力に応じて誰でも実施でき、数字による記録で進歩を知ることはもちろん、微妙な身体の調子を感じることで、肉体の精妙さに気付き、さらに、心を探求し、それを支配するに至る。無理をせず、簡単過ぎずのバランスを取りながら、1年365日、毎日続ける。
普通の腕立て伏せが難しければ膝をついてやることもできる。
スクワットも、深く曲げる方法もあれば、ハーフスクワットと言って、適度に曲げる方法もある。脚が弱ければ、何かにつかまってやるのも良い。
全て自分で簡単に工夫できるはずだ。

自分の身体の重さのみ利用する自重運動を毎日続けると、気が付かないかもしれないが、だんだん重力の支配を感じなくなっている。
最初は10回、20回でも苦しかった腕立て伏せが100回、200回とやれるようになる。
ある武道家は、90歳で150回の腕立て伏せを軽々とやる人のことを知り、自分も50歳を過ぎて70回しか出来なくなっていたが2年かけて200回できるようになったと言う。この話は、下にご紹介した『武道の力』にある。
私も10回から始め、今は毎日150回をこなしている。その気になれば少なくとも200回以上は出来るはずだ。
食を慎めば、霊的な力も発動し、より簡単になる。それは、重力の支配を逃れ、より天使に近付くことである。

例えてみれば、One-Matアスリートは座禅に似ている。
動く座禅、つまり、動禅だ。ヨガや仙道もそのようなものかもしれない。
それを、現代的に、誰でも手軽に実践出来るようにしたものである。
さらに、潜在意識を含めた心の支配に関する知識を加えれば、万能の鍛錬となると思う。
食を慎めば、それらは容易に実現できるだろう。究極の目標は、宇宙との一体化と思うが、まあ、最初は、タダで手軽に出来る運動やダイエットと思っても良い。

尚、腕立て伏せもスクワットもおっくうだという場合は、スワイソウという、立って両腕を前後に振るだけの運動でも良い。姿勢良く立ち、腕を後ろに振る時にはやや鋭く、前に振る時はなるべく力を抜いて自然にまかせる。
意識は、丹田に置くのが正しいと聞くが、単純に下腹部に置けば良いと思う。
これを、最初は200回程度から始め、出来れば1000回以上行う。体力的には老人でも難しくないと思う。これを毎日2000回やって、末期癌を治したという著名な工学博士もいたようだ。
体力的には楽だが、やってみると退屈かもしれない。それで、やっているうちに、雑念がとめどなく起こり、何回やったか分からなくなる。落ち着いて黙々とやることで、座禅や静坐のような効果も出ると思う。
私は、腕立て伏せの準備運動のような意味でもこれを行っている。寝起きでも、これを500回もやれば、全身に気が巡り、細胞が活性化し、頭もすっきりする。
スワイソウに関しては、下に『体を整える「気」のすべて』、『気功革命』の2冊をご紹介しておく。







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