子供の時は、何かを欲しいなあと思っていれば誰かがくれたし、必死に探していたら見つかった。
これは、言い換えれば「思った通りになる」ということだ。
つまり、世の中が映画や劇だとしたら、思ったことがシナリオになるということだ。
子供の時は、思った通りにならないことはなかった。
しかし、大人になるとそうはならなくなる。
それはなぜかと言うと、理屈で言えば、子供の願いなんて大したことではないから叶い易いからと考えられるが、私の場合は、奇跡でも起こらない限り実現しないようなことが多かった。
実際には、子供の願いは叶うのに、大人の願いが叶わない理由は、子供は本当に欲しいものしか願わないからだ。
大人は誰でも、お金や素晴らしい彼氏や彼女を欲しがるが、実際は、それほど欲しいわけではない。
それに気付けば、子供の時のように願いを叶えることが出来る。

大人は、本当に欲しいものが何であるか分からず、つまらないものを必死で求めたりする。
だから、どれほど熱望したものでも、手に入ってしまえばさほどでもない。
子供だって、誰かにそそのかされて望むようになったことは大人の願望と同じで、叶わないか、叶っても大して幸せではない。たとえば、受験合格みたいなものだ。
そして、本当に得るべきものは、大人は勧めてくれないし、むしろ、「そんなものは欲しがるな」と言われることも多い。

本当に望むべきことを知りたいなら、何も望まないことだ。
自分の人生という劇というか映画を見ながら「こうなればいいなあ」などと思わずに、内なる優秀なシナリオライターにまかせてしまうと良い。
そうしていたら、「これはこうなるな」というのが分かるようになる。
子供の時は、それを自分の望みだと思うだけなのだ。
そして、内なるシナリオライターが好意的であることも分かるようになるのである。

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泣く前
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