悟りを開く、解脱する、覚醒する、真我を実現する・・・いろいろな言い方があるが、そのようなことが起こった話の中で、私が最も印象的だったのは、電波工学の世界的権威だった関英男博士が若い時のものだ。
関博士はその頃、企業(KDD:KDDIの前身)の研究者だったらしいが、スピーカーのノイズをずっと聴いていたと言う。
聴いていた理由はどうでもいいし、関博士が何を聴いたと思ったかもどうでもいいと思う。
とにかく、関博士は、スピーカーから聞こえる「サー」といった感じのノイズを集中して聴き続けていたのだ。
ただ、関博士は、そのノイズに関心があったのだ。
何か変化が出てくるかもしれないと思っていたのだろう。
だから、集中して聴き続けたのだろう。
すると、ある時、不意に精神が覚醒した。
世界が変わってしまい、空の星が語りかけてきた。

「20世紀最大の詩人」と言われたノーベル賞作家でもあるW.B.イェイツも、そんなことが起こることを語っていた。
そんな時、全てが明らかになり、壁の絵が語りかけてきた。
イェイツは、なぜそんなことが起こるのかは分からないと言う。
ただ、「憎むのをやめた時に起こり易い」と述べている。

コリン・ウィルソンの『右脳の冒険』に書かれているが、心神喪失した妻をずっと見ていた男の話がある。
妻の意識が戻ることを期待し、妻を見続けていたのだ。
関英男博士の場合と似ていると思う。
そして、まさに、関博士と同じことが起こり、彼は不思議な力を持つことになった。

我々も同じことが必ず出来る。
ニサルガダッタ・マハラジやネヴィル・ゴダードが言うように、自分が存在することを感じ続けたり、エックハルト・トールらが言うように、今この瞬間に意識を向け続ければ。
自分の呼吸を意識し続けたり、耳鳴りの音を聴き続けてもいい。
荘子が言うように、思考せずに自然な視線で何かを見続けても良い。
解脱した時、自分が世界の創造主であること、常に生成する者であることが分かるのである。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)イェイツ(渡辺久義)
(2)世界はどうしたってあなたの意のまま(ネヴィル・ゴダード)
(3)右脳の冒険(コリン・ウィルソン)
(4)アイ・アム・ザット 私は在る ~ニサルガダッタ・マハラジとの対話~
(5)新釈 荘子 (PHP文庫)
(6)心は宇宙の鏡(関英男、佐々木将人)
(7)さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる(エックハルト・トール)

花と花
AIアート3143
「花と花」
Kay

  
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