1973年のアニメ『新造人間キャシャーン』は、1993年の『CASSHAN』、2008年の『キャシャーン Sins』と引き継がれたが、初めの2つでは、「キャシャーンがやらねば誰がやる!」というキャッチコピーが継承された。
「俺がやらねば誰がやる!」というのは、日本人好みなせいか、この「キャシャーンがやらねば誰がやる」というコピーは、今でもよく知られている。

で、「キャシャーンがやらねば誰がやる!」は、本来、「キャシャーンがやらねば誰がやる?」という疑問形になるはずだ。
その答は、
「別にキャシャーンがやらなくても誰かがやる」
である。
自分に出来ることが他の者に出来ないなんて思い上がりもいいところだ。
そんな思い上がったやつが降りたら、もっと優秀なやつが、もっとうまくやってくれるに違いない。

仕事でも、「俺がいないと、この仕事は回らない」なんて思っている人が腐るほどいる。
それは、自分でないと出来ないような仕組みにしてしまっているだけなんだ。
「俺でないと」「彼でないと」回らない仕事などなく、むしろ、そんなふうに言うやつ、言われるやつなんかさっさとやめさせて、誰でも出来る仕組みにすることのメリットが凄く大きい。

『アポロ13』という映画であったが、アポロ13号に乗る予定だった優秀な宇宙飛行士が、感染症の疑いで外されてしまう。
外された本人も、残りのアポロ13のメンバー達も、「彼の代わりはいない」と、彼の搭乗を主張したが、代わりの飛行士も負けないくらい優秀だった。そんなものだ。
スポーツでも、補欠が出たら、その補欠が案外に活躍するものだし、正選手以上の活躍をした例なんて珍しくもない。

お母さんが、忙しいのに、「子供達の夕飯を作らないと大変なことになる」とか言って必死で作ったりする。
私が小学生の時、母親が入院し、父親も夜勤で夕飯の時刻に家にいないことがあった。
それで、私と姉(同じく小学生)はお金をもらって「これで何とかしてくれ」と言われたが、私と姉は狂喜乱舞して「何食べようか!」とワクワクして好きなものを食べたものだ。
母親の料理なんて、たまに食べるから良いのである。

会社等で「お前の代わりはいくらでもいる」と言われ、嫌な想いをした人がいると思う。
そう言われた人は、心の中で「お前は知らないだけで、俺がいないと困ったことになるぞ」と言うのだ。
しかし、実際、自分などいなくても絶対困らないし、「お前の代わりなどいくらでも」と言った上司の代わりだっていくらでもいる。
ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズがいなくなっても、マイクロソフトもアップルも、別に業績が落ちたりはしなかったし、むしろ上がったのではなかったか。
イーロン・マスクだって、いなければいないで問題ないと思うし、きっと本人もそう思っている。
ケネディ大統領が暗殺された時、アメリカの凄い損失のように言われたし、今も言う者がいるが、振り返ればそうでもないと思う。
また、私もトランプ大統領は好きだが、別に彼も唯一無二ではない。
個人的には、2020年の選挙は不正でバイデンが勝ったと思っているから、2024年のトランプの再選は肯定的に捉えているが、他にも良い候補はいたと思う。

「私の代わりはいるから」と言ったから、綾波レイは永遠のヒロインであるのだと思う。
レイは、「だからやーめた」とは言わず、やれることをやり、その後のレイは「多分3人目だから」と言い、これがまた良かったのだ(笑)。
松田優作さんの映画『蘇える金狼』で、松田優作演じる主人公、朝倉哲也が、ヤクザの男に銃を突きつけ、男が命乞いをしたら、朝倉は男に、「女房、子供、あんのか?」と尋ねる。
男が「いる!いる!いっぱいいる!」と、「だから助けて」という感じで言うと、朝倉は言う。
「(お前が)死んだ方が(女房、子供が)幸せになるだろ」
と言って容赦なく殺す。
下手な旦那なんか、そして、実際は、どんな旦那も、いないならいないで何とかなるものだと思う。
「いや、そんなことはない。一家の主人が死んで悲惨になった家庭がいくらでもあるじゃないか」と言いたい人も多いだろう。
しかし、それもまた、旦那が、自分がいないといけない仕組みを作ってしまっていただけだ。

「自分なんかいなくても全く問題ない」
そう言う者が綾波レイのように永遠になるのである。

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