ジュディ・オングさんの大ヒット曲『魅せられて』(1979)の中に、「女は海」という歌詞があるが、これはどういう意味か?
地球の生命は海から始まっているので、そんな気がしないでもない。
では、男は何だろう?
男系天皇の正当性を理解しようと思い、渡部昇一さんの『皇室はなぜ尊いのか』を読んでいたら、面白い記述があった。
『古事記』についての話である。
渡部昇一さんは、『古事記』についての著作が何冊かあり、古事記には非常に思い入れが強いように思う。だが、私はこれらは読んでいない。
『皇室はなぜ尊いのか』にはこう書かれている。
イザナギとイザナミが矛(ほこ。槍と大体同じ)で海をかき回し、ひっぱり上げると潮が垂れて島(日本)が出来た。
これは明らかに性的描写であると渡部さんは言う。
そう言われればエロいが、こじつけのようにも思われる(笑)。
だが、そうであれば、女が海なら、男は矛(渡部さんは槍と記していたが)である。
また、渡部さんは、天照大神と須佐之男命が結婚して子供を8人作ったと言う。
これは、普通には、天照大神と須佐之男命は「うけい」という一種の占いで勝負する中で、勝手に8柱の神が出現したことになっており、これらの神を天照大神が産んだといった説は私は聞いたことがない。
だが、渡部さんは、高校生の時に、先生から断言的にそう教わり、それを信じていたようだ。
私は、両方共、面白い説だと思うし、否定はしないが、完全に肯定も出来ない。

で、渡部さんが、こんな調子で、男系男子による皇位継承を重要視しているなら、ひょっとしたら疑問符がつくかもしれない。
私は、竹田恒彦さんや櫻井よしこさんの、男系男子継承でなくてはならないという話は、これまた否定はしないが肯定もしない。
個人的には、男系男子論に、今のところ、あまり賛成でない。
別に愛子様のファンではないが、次期天皇は愛子様が良いと思う。
それは、以下の理由もある。

天皇皇后両陛下が結婚されてから長い間、子供が出来なかった。
「早くお世継ぎを」という雅子様へのプレッシャーは相当なものだったはずだ。
そして、遂に雅子様ご懐妊が報道され、日本中が喜びに湧き返ったが、その時にも、「男の子を産んでくれ」という無言のプレッシャーは凄いものだったと思う。
その中で愛子様が生まれた時、女の子であったというだけで、祝賀ムードに影を落としたことは確かと思う。
天皇が男系男子でなければならないという決まりのために、こんな非人間的とも言えることがあったのである。
女性が天皇でも良いというなら、あの時、日本人は人間的でまともな感情を持てたのである。
そんなことからも、人間的という意味で、私は、天皇は女系、女性でも良いと思う。
櫻井よしこさんが言うように、愛子様が天皇になったら、中国の思惑通り日本が分裂するというのは、無理があるにもほどがあると思う。

渡部昇一さんはドイツ留学しているが、皇室を遡ると天照大神に行きつくというのと同様、ドイツ皇帝も遡るとギリシャ神話のゼウスに行きつくというが、ドイツでは、いくら何でもそれは言えず、日本ですら、やはり無理がある。
まだ本を読み終えていないので分からないが、いくら渡部昇一さんでも、偏見と言うのも悪いが思い込みというのもあると思う。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)皇室はなぜ尊いのか 日本人が守るべき「美しい虹」 (渡部昇一)
(2)現代語訳 古事記(福永武彦)
(3)古事記物語(鈴木三重吉) ※Kindle書
(4)古事記物語(鈴木三重吉) ※紙の本

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