私はある時期、やたら、財布やカードを拾うということがあった。
それもパターンが決まっていて、目の前で誰かがそれを落とすのである。
ある時は、駅のベンチに座っていたら、すぐ近くを通り過ぎた人が見事に私の前で何かのカードを落とし、私は慌ててそれを拾って、その人に「あ!すみません!」と声をかけた。
またある時は、電車を降りて改札に向かう途中、前を走っていた若い女性が、なぜかICOCA(JR西日本のIC乗車カード)を落とし、私がそれを拾っている間に彼女はICOCAの精算機の所に行って、ICOCAを出そうとしたが、それがなくて、あちこちのポケットに手を突っ込んでいた。私が「落としましたよ」と言って返すと、彼女は、あまりほっとしか感じには見えなかったが、「ありがとうございます」と言って受け取った。

こんなこともあった。
電車の到着時間が迫っていたのだろうが、私の20メートルほど前を全力で走っている大学生風の男が、沢山の鍵が付いた財布をモロに落とした。しかし、彼はそれに全く気付かず、走って行った。
私はまず、ダッシュして落とした財布の所まで走って財布を拾うと、今度はその男を追いかけた。
身長175cmくらいの太っていない若い男は、なかなか足が速く、しかも、30メートル先を走っているので、なかなか追いつけなかったが、改札を入っていったところで追いつき、私は5メートルくらい先のその男に「おい!」と大声で呼びかけると、幸い、男は振り返ってくれ、私が落とした財布を見せ「落としたよ」と言うと、彼は疲れた顔で改札まで戻ると、「ありがとうございます」と言って受け取った。

他にもあったと思うが、あまり憶えていない。慣れてしまったのか(笑)。
そういえば、携帯電話も拾ったことがある(駅の中だったので、駅の職員に渡した)。

そうしたら、その頃、家に来られたお坊様と話していたら、そのお坊様が、財布を落としてしまい、警察に届けた(申し出た)が返ってこなかったという話をされた。
そして、最近、近所の男性のご老人が、財布を落とし、警察に届けたら、それらしいものを預かっていると言われ、行ってみたら、確かに自分の財布だった。だが、カード類は入っていたが、20万円入っていた現金の内11万円が抜かれていたと言う。

今は、オレオレ詐欺のような極端なものから、メール、電話、ウェブでの詐欺が蔓延しており、悪い人間がいることは実感出来る。
しかし、ほとんどの人は善良であると信じたいが、そんなふうに、落とした財布が返ってこなかったり、お金を抜くということが起こっているのを見ると、そうではない(ほとんどの人が善良ではない)のかもしれないと疑いたくなる。
だが、拾った財布やお金を、一部であれ盗んでしまうような人間がロクな一生を送れるはずがなく、遅かれ早かれ悲惨なことになることは間違いないと思う。これは道徳論ではなく、論理的、科学的に説明出来ると思う。

私は今朝の夢で、友人と喫茶店でお茶を飲んでいたが、夢の中なので理屈は通らないが、バッグを店の外に置いていた。
私が外に出ると、私のバッグは置かれていたが、中の財布がなくなっていた。
非常に嫌な気分であったが、目が覚めた時にほっとした。
嫌な夢から覚めて安堵するのは、何度経験しても・・・それほど良いものではないと思う(笑)。
その夢の中でも私は、悪い人間がいることを悲しく思った。

「渡る世間に鬼はいない」という言葉も、私は何度も実感したことがある。
しかし、世の中には悪い人間はいる。
また、普段は善良な風を装っていたり、本人も自分はそれほど悪人と思っていなくても、悪いことをしてしまう人もいる。
「魔が差す」という言葉があるが、それは善良な人間の気の迷いと言うよりは、本質が悪であるということかもしれない。

私は、中学生までは、信じられないほどの悪いことをしたが、高校生からは、善いことはしないまでも、表でも裏でも悪いことはしないようになったと思う。それでも、カッとした時は悪くなることもある。

世の中には悪い人間がいることを前提に考え、行動しなくてはならない。
そして、出来れば善いことをしたいが、悪いことは決してしてはいけない。
悪いことをする者が幸福になることは絶対にない。
逆に言えば、少なくとも悪いことをしなければ不幸になることはない。
心の中の悪を滅ぼすには、常に心で「私、私、私」と言うことが効果的だ。
そうすれば、困ったことは起こらないだろう。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)「原因」と「結果」の法則(ジェームズ・アレン)
(2)因果応報の法則(丹波哲郎)
(3)新約聖書 福音書 (岩波文庫)

妖精のサイズ
AIアート2961
「妖精のサイズ」
Kay

  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ