堀江貴文さんのことは、凄く好きから凄く嫌いまで、いろんな人がいるだろう。
まあ、今では、興味がないとか、全く知らないという人も多いかもしれないが。
私は、少し前までは嫌いだったが、最近、少し好きになってきた感じだ。

堀江さんの『あり金は全部使え』(2019)という本があり、彼の思想はだいたいこれで分かる。
タイトルの通り、持っている金は全部使い切れと言う。
言い換えれば、貯金なんかするなということだ。
ついでに言えば、会社勤めなんかもするなと言い、保険にも入るなと言う。
お金を使って、いろんな経験をすれば、能力も可能性も高まり、大きな優れた人間になるから・・・ということと思う。

給料を全部使う駄目人間はいくらでもいるが、要は、自分が本当にやりたいことをやれということだろう。
やりたいことをやるには会社に勤めていては出来ないから、会社勤めは良くないのだろう。

堀江さんは、家は買うなと言う。
家を買うと、長期の(あるいは一生の)ローンに縛られ、行動も制限されるからだ。
堀江さんは、持ち物を、持ち運べるだけの量にし、ホテル暮らしをしていると言うが、安いホテルに泊まっているという話もしていたと思う。

普通の人が堀江さんの真似をしたら、すぐにホームレスの浮浪者だろう。
普通の人にとって大問題なのは、安くてもホテルに泊まるお金と食べるお金、着るものを買うお金をどうやって手に入れるかだ。
堀江さんは、あくまで天才である。
だが、堀江さんは、自分も生活保護でもいいと言う。
それ以前に、食えなくなったら、友達の家に転がり込むと言う。
人に迷惑をかけていいと言う。
だが、堀江さんは、生活保護になってないし、ホテルに泊まれている。
つまり、やっぱり、堀江さんは天才でしかないのだ。
普通の人にとって、まず、何より「生きる」ことが難しいのだ。

そこで、別の意味で天才である橘玲(たちばなあきら)さんの『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』(2015)という本がある。
堀江さんの『あり金は全部使え』の対局の本と言えるかもしれない。
この世界は残酷で、堀江さんの真似をしたら、あっという間にホームレスになってしまうような凡人が生きるには、この世は厳しいという、当たり前のことが前提なのだろう。
そんな凡人が生きる方法が書かれている。
YouTubeで、岡田斗司夫さんがこの本の解説をしているのを見た。岡田さんの解釈はあまり信用していないが(笑)、シンプルな内容なので、それほど歪んだ解釈はしていないと思う。
実は私は、2016年にこの本を買っていることが分かったが、読んだ記憶がない(笑)。
橘さんの本って、地味にしか役に立たず、普通は全く役に立たない。
だけど、橘さんは誠実なのだろう。
多くの作家が「こうやれば大成功しますよ」みたいなことを、いかにも出来そうに、面白く、夢を持たせるような上手い文章で書くが、実際は、そんなにうまくいくはずがない。
そこへいくと、橘さんは、地味で面白くなく、しかも、5パーセントの可能性かもしれないが、出来るかもしれないことを真面目に書いているのだ。

岡田さんの解説では、橘さんの言う方法は「得意なことをインターネットで発信しろ」だ。
YouTube、インスタグラム、X、Facebook、ブログ等、発信の方法はいくらでもある。
ただ、発信することが、メジャーなもの・・・サッカーやお笑いやボカロや政治といったものは、他に発信者がいくらでもおり、その中で見てもらえるのは、一握りの天才だ。
よって、ニッチ(隙間)を狙うしかない。
ほとんど誰も見向きもしないようなことだ。
よって、見る人は少ないが、全体で言えば、同好の士も結構な数がいるはずなのだ。

クリプトン・フューチャー・メディアという会社は、初音ミク以前にも、音源ビジネスというニッチ産業で結構成功していた。
この会社を創った伊藤博之さんが、まさに、「インターネットがあれば営業しなくていい」と思ったらしい。
伊藤社長は、若い頃はバンドを組んでいたが、ミュージシャンで成功するのは無理と諦めたのだと思う。
それで、公務員になったが、あり金をはたいて電子音楽の機材を買い込み、四畳半の部屋で地道に音楽を作り、それがクリプトン・フューチャー・メディアにつながったのである。
堀江さんと橘さんの手法をドッキングさせたような成功例と思う。

よって、凡人は、以下の3冊を、まとめて読むと良いと思う。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)創作のミライ 「初音ミク」が北海道から生まれたわけ(伊藤博之)
(2)残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法(橘玲)
(3)あり金は全部使え(堀江貴文)

使われない机
AIアート2363
「使われない机」
Kay

  
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