船漕ぎ運動のすすめ : ITスペシャリストが語る芸術

最近このブログで、船漕ぎ運動という身体運動の話をしているが、これは合気道では一般的な運動で、合気道の船漕ぎ運動は合気道の開祖である植芝盛平が実際に漁師の船漕ぎを学んで始めたものらしい。
ただ、私には、「引く動作」の重要性が感じられ、

・二コラ・テスラのクロスボウ（石弓）
・映画『ベン・ハー』でのユダ（ジュダ）のガレー船のオール漕ぎ（ローイング）
・ジャイアント馬場さんのロープ引き

にまつわるお話を印象深く憶えているので、私は「船漕ぎ」と聞いただけでピンと来たのである。
ところが、YouTubeで合気道の船漕ぎを検索すると、沢山出て来るのだが、合気道の師範的な人達が独自色を付けたものばかりで、正直、わけの分からない説明をクドクドとしているようなものもあった。
しかし、植芝盛平自身の船漕ぎ運動を見ると、実にシンプルで、

片足を前に出し、両腕を真っすぐ前に突き出し、力強く引く

だけである。
植芝盛平は腕を前に出した時には手を握り、そこで一瞬開き、引きながら握っているが、これは癖のようなものかもしれず、必ずしもそのようにしなければならないわけではないと思う。
要は、引けば良いのであり、自分の好きなようにやれば良いと思う。
私は、実際に合気道の有段者に船漕ぎ運動を見せてもらったが、その人のやり方も独特で、力強さがないように感じた。

田村装備開発というセキュリティ関連の会社の田村忠嗣社長も船漕ぎ運動（船漕ぎストレッチ）の動画をYouTubeで公開しているが、目的は肩甲骨周りを柔らかくし、肩甲骨周辺の筋肉が動き易くすることであるらしい。
尚、田村さんの船漕ぎでは、足は前に出さないようだ。
実は、私が１年近く前から船漕ぎ運動を毎日やっているのも、田村さんの動画を見てからで、私は短い動作で行っている。すると、私は十年も前から左腕の付け根が痛く（原因は無理な腕立て伏せだったと思う）、腕立て伏せも出来ないようになっていて、それが年々悪くなっていたのだが、なんとそれが数日で治ってしまった。
また、短い振幅で高速に行うと、腹筋、背筋に効いているのがはっきり分かる。

YouTubeで「天鳥船と振魂」と検索すると、植芝盛平が行う船漕ぎ運動と振魂というものを見ることが出来ると思うので（合法な動画かどうかは分からないが）、参考にして行うと良いと思う。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
（１）ニコラ・テスラ秘密の告白（二コラ・テスラ
（２）劇画合気道開祖植芝盛平物語
（３）ベン・ハー（2016） [Blu-ray]