文句を言うな : ITスペシャリストが語る芸術

引き寄せを極めた人が共通して言う決定的なことで、普通の人がなかなか理解出来ないことがある。
それは、「願望は、それが起こった瞬間に叶っている」だ。
量子力学の多世界解釈的には、「想像した世界は既にある、あるいは、一瞬で造られる」となるが、それはここではないと思ってしまうわけだ。

願った世界がすぐに実現しないことについて、いろいろに言われる。
『ザ・シークレット』では、「願いが叶うまでに多少の時間がかかる。だって、瞬間に実現したらむしろ困るでしょう？」と言う。
そりゃ、「死にたい」と思った瞬間に死んだら大変だろう。
ジョー・ディスペンザ博士は、「願いが実現するには宇宙はいろいろな調整を行う。願いが叶った世界が実現するまでの期間は調整中だと思え」と言う。

だが、普通の人は、なかなか願いが叶った世界が現実化しない中で「いつ実現するんだ」と不満を持つ。
そうしているうちに「やっぱり叶わないんだ」と思い、その「叶わない世界」が実現する。
そこで、聖書に書かれている通り「耐え忍ぶ者が救われる」とあるように、諦めずに粘った者が叶うと言われる。
そうしたら「いや、俺は何年も諦めずに待っているがさっぱりだ」と言う者がいる。
すると、「いやいやそれは『叶っていない』という想いを持っているのだから、叶うはずがない」と言う。
それに対する解決策は、「願いを忘れる」だ。
ところが、忘れることは難しいのだ。
特に、切羽詰まった問題を解決するための願望であれば、全く忘れられない。

願いが叶った世界が目の前に現れるまでどうするかが引き寄せの鍵であるようだ。
これに関し、頭が良い人やセンスがある人が、いろいろな上手い手を考えている。
しかし、人の上手い手というのは、なかなか上手くいかないものである。
だから、オーソドックス（正統的。独特なやり方でなく普通のやり方）なのが結局一番だ。

それは、上で述べた「耐え忍ぶ者は救われる」なのだが、「耐え忍んでいる」と言いながら、不満たらたらの者は、少しも耐えていない。
つまり、もっと適切に言えば「文句を言うな」ということだ。
こう言ったら「不正に文句を言ってはならないのか？」と言う馬鹿がいる。
不正に文句を言ったら、不正はますます大きくなる。
不正に対しては、文句ではなく正しい主張で対抗するしかない。

願いを起こした瞬間に叶う。
宇宙は、願いを叶えた者が文句を言わないことを確認するのである。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
（１）マーフィー100の成功法則（大島淳一＝渡部昇一）
（２）マーフィー成功の法則100（渡部昇一）※『マーフィー100の成功法則』とほぼ同じ
（３）星からの宅配便（ベルベル・モーア）
（４）その望みは宇宙がかなえてくれる（ベルベル・モーア）※『星からの宅急便』の別訳