蹲踞の姿勢の神秘 : ITスペシャリストが語る芸術

YouTubeを見ていると、「うんこ座り」「ヤンキー座り」や、しゃがんだ時にその形になるスクワットを強力に推奨している動画がある。
これが人間の身体にとって、究極の座り方、あるいは、究極のスクワットだと主張しているようだ。
ところで、私は、子供の時からずっと、うんこ座りが出来ない。
小学生の時から、うんこ座りを簡単に出来る子と出来ない子がいて、とても不思議だった。
おそらく、出来る子の方が多く、出来ない子は少数派だったと思う。
うんこ座りが出来ない原因は、「足首が硬い」とか「股関節が硬い」とか言われるが、私はどうも違うような気がする。
しかし、うんこ座りが出来ない原因を追及しようという気もないし、個人的には、出来るようになろうとも思わない。
日本には、蹲踞（そんきょ）の姿勢という、神的な座り方があるではないか。
私は毎日、蹲踞の姿勢を行っている。

蹲踞の姿勢で一番大事なことは、意外と間違ってやる人が多いが、上体を真っすぐ立てたまま、真っすぐ下ろすことだ。
そのようにすれば、ぐらつかず、すっと気持ち良く座れる。
そして、立ち上がる時も、状態を真っすぐに保ち、真っすぐに上げる。
この動作を完璧に落ち着いてやれば、最高のスクワットになる。
まあ、うんこ座りスクワットが好きな人はそっちでやれば良いと思うが、個人的には、偏見かもしれないが、うんこ座りの姿勢は美しく感じない。
対して、蹲踞の姿勢は、正しくやれば見惚れるほどの美しさと思う。

尚、蹲踞には、相撲や剣道でよく見る開き蹲踞とは別に、閉じ蹲踞と言って、両膝を閉じて座る蹲踞がある。
閉じ蹲踞は難しいと言われるが、私は初めてやった時も、簡単にすっと出来た。
やはりコツは、上体を真っすぐに保って行うことだ。
ただ、閉じ蹲踞は、体幹が鍛えられていないと難しいのかもしれない。
私は、７月始めから、毎日欠かさずプランクを行い、今は、３分プランクを１日４回行うことで、かなり体幹が鍛えられていると思う。
閉じ蹲踞は日本の巫女さんがやっていたらしく、神秘の力を覚醒させるとも言われるロマンあるものだ。
私は、開き蹲踞も閉じ蹲踞も大事に行っていこうと思う。
特に蹲踞を扱った書籍は見たことがないが、武術の達人の書には参考になることが書かれていると思う。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
（１）図解でわかる！　古武術式　疲れない体の使い方
（２）宮本武蔵「五輪書」　ビギナーズ　日本の思想 (角川ソフィア文庫)
（３）肚-人間の重心（カールフリート・デュルクハイム）
（４）四股鍛錬で作る達人