一般に普及している西洋的トレーニング理論では、力を強くしたければ、最大の力を発揮しなければならない。たとえば、せいぜい数回繰り返すことが限界の強い力で運動しなければならない。
筋肉の持久力を高めるためにも、十数回繰り返すことが限度の力で運動しなければならない。
しかし、昔から伝わる武術では、腕立て伏せやスクワットのような運動を数百、数千回繰り返す鍛錬で、強い力を獲得している。
日本の相撲でも、四股、鉄砲といった運動を延々繰り返すし、筋トレをしないイチローが、その気になればホームランを狙って打てるパワーがあった。
インドのヨガや中国の仙道には、1回1回は軽い運動を数多く繰り返す鍛錬が多く、特に仙道では、軽い運動をしつこいまでに繰り返すことがよくある。
そして、今は、西洋の研究でも、数多い反復で力が強くなることが分かってきていて、また、軽い運動の反復には、怪我が少ないこと以外にも重要な効果があることが分かってきている。
私も昔は、数百回の腕立て伏せやスクワットに励んでいたが、生まれつきの身体が強くないのだと思うが、身体を痛めることが多く、何より、運動が楽しくなく、運動の時間が近付くと憂鬱になってストレスがたまるのだから害が大きかったと思う。
私は今は、佐川幸義流四股、腕振り運動、船漕ぎ運動、短刀木刀の素振りといった、1回1回は軽くエレガントとも言える運動を行い、故障は滅多になく、楽しく行っている。
中でも佐川流四股は重視しているが、いろんな人が佐川流として行っている四股がいろいろあり、それぞれでかなり異なる。
相撲の四股をそのままコンパクトにしたようにやる者もいれば、かなり独自のやり方をする者もいる。
どれが正しいのかというと、自分が心地よくやれれば、どれも良いのだと思う。
だが、私は、相撲の四股の形にこだわらない方が良いと思う。
実際、合気道やその他の武術の達人がやる四股を見ると、相撲的な、脚を横に上げるということを全くしないものが多い。
私の解釈では、脚の上げ方はどうでもよく、重要なことは、腕を振らないことと、足を床につま先からそっと下ろすことだけである。
「腕は振らず、足はかかとから上げ、床につま先からそっと下ろす」
これさえ守れば優れた四股と言えると思う。
ダンスというものが元来「足はかかとから上げ、床につま先からそっと下ろす」という動きをするのだと思う。
それでこそ、上辺だけでなく、人間の身体の究極の機能美を感じさせるから良いのだと思う。
武術の達人が時々、「自分の武術の動きとダンスの動きはよく似ている」と言うのも納得出来るのである。
私は四股を5年以上研究し、ほぼ完成したと思っているが、普段は、
・足を横に少し開いて立つ
・テンポ良く小さな足踏みを行う
で行っている。これを「腕は振らず、足はかかとから上げ、床につま先からそっと下ろす」で行うのである。
足を開く角度は、個人的には平行(内股でも外股でもない)が好みだが、これは人それぞれで良いと思う。
だが、最近、面白い試みで行っているが、これがなかなか楽しい。
足は、真っすぐ前に上げたり、相撲と反対に、内側に上げたりする。高さはいろいろだが、軽やかに行う。
もちろん、かかとから上げ、つま先からそっと下ろすことは鉄則である。
まさに、この動きを行っていると思った動画がある。
それは、ボーカロイドのIAの、現時点で600万回近く再生されている『SEE THE LIGHT』という曲のミュージックビデオで、YouTubeやGoogleで「SEE THE LIGHT IA」で検索すればすぐに見つかると思う。
このビデオのIAのステップに注目すると、自然に楽しく四股が出来るようになると感じる。
※『CIRCUIT BEATS 〜SUPER GT 20th ANNIVERSARY〜』に付属のDVDにもこのミュージックビデオが収録されている。
この四股なら、いつでもどこでも、小さく行えば、人がいる場所でも迷惑をかけずに行え、いくら小さく行っても効果があると思う。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)月刊 秘伝 2022年 03月号 [雑誌]
(2)佐川幸義 神業の合気(「月刊秘伝」編集部)
(3)四股鍛錬で作る達人
(4)CIRCUIT BEATS 〜SUPER GT 20th ANNIVERSARY〜 (DVD付)

AIアート1936
「朝露の時刻」
Kay
筋肉の持久力を高めるためにも、十数回繰り返すことが限度の力で運動しなければならない。
しかし、昔から伝わる武術では、腕立て伏せやスクワットのような運動を数百、数千回繰り返す鍛錬で、強い力を獲得している。
日本の相撲でも、四股、鉄砲といった運動を延々繰り返すし、筋トレをしないイチローが、その気になればホームランを狙って打てるパワーがあった。
インドのヨガや中国の仙道には、1回1回は軽い運動を数多く繰り返す鍛錬が多く、特に仙道では、軽い運動をしつこいまでに繰り返すことがよくある。
そして、今は、西洋の研究でも、数多い反復で力が強くなることが分かってきていて、また、軽い運動の反復には、怪我が少ないこと以外にも重要な効果があることが分かってきている。
私も昔は、数百回の腕立て伏せやスクワットに励んでいたが、生まれつきの身体が強くないのだと思うが、身体を痛めることが多く、何より、運動が楽しくなく、運動の時間が近付くと憂鬱になってストレスがたまるのだから害が大きかったと思う。
私は今は、佐川幸義流四股、腕振り運動、船漕ぎ運動、短刀木刀の素振りといった、1回1回は軽くエレガントとも言える運動を行い、故障は滅多になく、楽しく行っている。
中でも佐川流四股は重視しているが、いろんな人が佐川流として行っている四股がいろいろあり、それぞれでかなり異なる。
相撲の四股をそのままコンパクトにしたようにやる者もいれば、かなり独自のやり方をする者もいる。
どれが正しいのかというと、自分が心地よくやれれば、どれも良いのだと思う。
だが、私は、相撲の四股の形にこだわらない方が良いと思う。
実際、合気道やその他の武術の達人がやる四股を見ると、相撲的な、脚を横に上げるということを全くしないものが多い。
私の解釈では、脚の上げ方はどうでもよく、重要なことは、腕を振らないことと、足を床につま先からそっと下ろすことだけである。
「腕は振らず、足はかかとから上げ、床につま先からそっと下ろす」
これさえ守れば優れた四股と言えると思う。
ダンスというものが元来「足はかかとから上げ、床につま先からそっと下ろす」という動きをするのだと思う。
それでこそ、上辺だけでなく、人間の身体の究極の機能美を感じさせるから良いのだと思う。
武術の達人が時々、「自分の武術の動きとダンスの動きはよく似ている」と言うのも納得出来るのである。
私は四股を5年以上研究し、ほぼ完成したと思っているが、普段は、
・足を横に少し開いて立つ
・テンポ良く小さな足踏みを行う
で行っている。これを「腕は振らず、足はかかとから上げ、床につま先からそっと下ろす」で行うのである。
足を開く角度は、個人的には平行(内股でも外股でもない)が好みだが、これは人それぞれで良いと思う。
だが、最近、面白い試みで行っているが、これがなかなか楽しい。
足は、真っすぐ前に上げたり、相撲と反対に、内側に上げたりする。高さはいろいろだが、軽やかに行う。
もちろん、かかとから上げ、つま先からそっと下ろすことは鉄則である。
まさに、この動きを行っていると思った動画がある。
それは、ボーカロイドのIAの、現時点で600万回近く再生されている『SEE THE LIGHT』という曲のミュージックビデオで、YouTubeやGoogleで「SEE THE LIGHT IA」で検索すればすぐに見つかると思う。
このビデオのIAのステップに注目すると、自然に楽しく四股が出来るようになると感じる。
※『CIRCUIT BEATS 〜SUPER GT 20th ANNIVERSARY〜』に付属のDVDにもこのミュージックビデオが収録されている。
この四股なら、いつでもどこでも、小さく行えば、人がいる場所でも迷惑をかけずに行え、いくら小さく行っても効果があると思う。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)月刊 秘伝 2022年 03月号 [雑誌]
(2)佐川幸義 神業の合気(「月刊秘伝」編集部)
(3)四股鍛錬で作る達人
(4)CIRCUIT BEATS 〜SUPER GT 20th ANNIVERSARY〜 (DVD付)

AIアート1936
「朝露の時刻」
Kay
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この記事を参考に四股を実践していますが、腹筋と腰方筋に力が入ってしまうというか、吊られて張りがでてしまうのですが、間違いになるでしょうか?