バシャールの本で見た気がするが、引き寄せやスプリチュアルの本でよく、電車に乗り遅れた人の話がある。
乗るつもりだった電車に乗り遅れた時、いつものように反応して、後悔したり、損失を思って焦ったりせず、ただ「何が起こるだろう?」と待っていたら、遅れたおかげで重要な人物に会えたといったような話だ。
だが、そのような時、最も良いやり方は、今の状況・・・電車に乗り遅れたという事実を、ただ受け入れるだけにすることだ。
このことは、宇宙飛行士の話が分かり易い。
人間は、一度宇宙に出ると、同じ人間のままではいられないということが、立花隆さんの『宇宙からの帰還』に書かれている。
ただ、なぜそうなるのかは書かれていない。
宇宙飛行士の中には「神を身近に感じた」と言った人もいるようだ。
それは、こういうことだろう。
宇宙飛行士は、たとえば宇宙から地球を見た時、初めて直接見るその光景を、あるがままに受け入れ、何も考えなかったのだ。
事実をあるがままに受け入れられるのは、何かを初めて見た時や、何かを初めてする時だ。
ただし、サソリについての情報が頭の中に沢山ある場合は、初めてサソリを見ても、色眼鏡で見てしまうことが多いだろう。
逆に、見慣れたものでも、初めて見るような目で見れば、あるがままに受け入れることが出来る。
散らかったいつもの部屋を、何も考えずにあるがままに見ると、隠されていた何かに気付く。
ところが、いつも通り「汚い部屋だなあ」とか「片付けなきゃいかんな」と思うと、いつもの頭の中の幻想の世界に居続けることになる。
事実をあるがままに受け入れ、何も考えず、何も思わずにいると、変わったことが起こる。まあ、起こるのは無茶苦茶良いことだ。
『俺だけレベルアップな件』の、特に小説は、このあたりのことをよく分かっている人が書いたか、あるいは、神がこの作家に書かせたのではないかと思うほど、うまく表現されている。
黒いアリと対峙した最強のハンターであるリューは、黒いアリに「お前が王か?」と聞かれた時、「アリが喋るとは面白い」と思う。
これは良い。事実をそのまま受け入れる反応だからだ。
白川ハンターは、黒いアリが喋るのを聞き、ビックリしたり、黒いアリが美濃部ハンターの言葉を真似したことに怒ったが、これは、事実をそのまま受け入れない悪い反応だ。だから白川はリューにはるかに劣る。
だが、リューは、黒いアリのオーラを感じた時、そのまま受け入れず、「この感覚、前に味わった」と、余計なことを考えたので、あっさりやられたのだ。
一方、水篠旬は、初めて黒いアリに会い、黒いアリに「お前が王か?」と聞かれた時、「へえ、アリのくせに喋るんだ」と笑みを浮かべた。
これは、事実を最も簡単に受け入れたことを示す非常に良い反応だ。
そして、旬は、黒いアリの真正面に立っても、何も考えず、自然体でいる・・・状況をあるがままに受け入れていたのだ。
旬は、黒いアリを一発殴り飛ばした時、「頑丈だな。殻があるせいか?」と、事実をそのまま受け入れるだけで、余計なことを考えなかった。
一方、旬と殴り合う中で、黒いアリは「私が押されているだと?」と、旬が自分より強いことに驚き焦る。これは非常に良くない。
自分が弱いなら弱いで、単に「こいつの方が強いな」と事実を受け入れれば負けることはあるまいに。事実を受け入れれば、自然に手を変えることが出来るからだ。
向坂雫は、旬とリューの模擬戦では、あるがままに見て、旬とリューの実力差を見切ったのは非常に良かった。
町田堂玄は、「(旬がリューの攻撃を)よく交わしているなあ」「あの攻撃を交わせるだけで十分凄い」と、余計なことを考えたので、2人の実力が分からなかった。
向坂雫が町田をはるかに超えていることが分かる。
だが、その向坂が黒いアリに出会った時、「背筋が凍るような威圧感」を感じるのは別に良かった。実力差をあるがままに感じたからだ。
ところが「これは普通のモンスターじゃない」と余計なことを考えたので、やっぱりあっさりやられてしまう。
普段から、あるがままに受け入れる練習をしておくことだ。
そうすれば、黒いアリに会っても負けることはない。
尚、「あるがままに見る」ことを一貫して訴えたのが荘子である。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)宇宙からの帰還(立花隆)
(2)新釈 荘子 (PHP文庫)
(3)天狗芸術論・猫の妙術 全訳注

AIアート1690
「未分化」
Kay
乗るつもりだった電車に乗り遅れた時、いつものように反応して、後悔したり、損失を思って焦ったりせず、ただ「何が起こるだろう?」と待っていたら、遅れたおかげで重要な人物に会えたといったような話だ。
だが、そのような時、最も良いやり方は、今の状況・・・電車に乗り遅れたという事実を、ただ受け入れるだけにすることだ。
このことは、宇宙飛行士の話が分かり易い。
人間は、一度宇宙に出ると、同じ人間のままではいられないということが、立花隆さんの『宇宙からの帰還』に書かれている。
ただ、なぜそうなるのかは書かれていない。
宇宙飛行士の中には「神を身近に感じた」と言った人もいるようだ。
それは、こういうことだろう。
宇宙飛行士は、たとえば宇宙から地球を見た時、初めて直接見るその光景を、あるがままに受け入れ、何も考えなかったのだ。
事実をあるがままに受け入れられるのは、何かを初めて見た時や、何かを初めてする時だ。
ただし、サソリについての情報が頭の中に沢山ある場合は、初めてサソリを見ても、色眼鏡で見てしまうことが多いだろう。
逆に、見慣れたものでも、初めて見るような目で見れば、あるがままに受け入れることが出来る。
散らかったいつもの部屋を、何も考えずにあるがままに見ると、隠されていた何かに気付く。
ところが、いつも通り「汚い部屋だなあ」とか「片付けなきゃいかんな」と思うと、いつもの頭の中の幻想の世界に居続けることになる。
事実をあるがままに受け入れ、何も考えず、何も思わずにいると、変わったことが起こる。まあ、起こるのは無茶苦茶良いことだ。
『俺だけレベルアップな件』の、特に小説は、このあたりのことをよく分かっている人が書いたか、あるいは、神がこの作家に書かせたのではないかと思うほど、うまく表現されている。
黒いアリと対峙した最強のハンターであるリューは、黒いアリに「お前が王か?」と聞かれた時、「アリが喋るとは面白い」と思う。
これは良い。事実をそのまま受け入れる反応だからだ。
白川ハンターは、黒いアリが喋るのを聞き、ビックリしたり、黒いアリが美濃部ハンターの言葉を真似したことに怒ったが、これは、事実をそのまま受け入れない悪い反応だ。だから白川はリューにはるかに劣る。
だが、リューは、黒いアリのオーラを感じた時、そのまま受け入れず、「この感覚、前に味わった」と、余計なことを考えたので、あっさりやられたのだ。
一方、水篠旬は、初めて黒いアリに会い、黒いアリに「お前が王か?」と聞かれた時、「へえ、アリのくせに喋るんだ」と笑みを浮かべた。
これは、事実を最も簡単に受け入れたことを示す非常に良い反応だ。
そして、旬は、黒いアリの真正面に立っても、何も考えず、自然体でいる・・・状況をあるがままに受け入れていたのだ。
旬は、黒いアリを一発殴り飛ばした時、「頑丈だな。殻があるせいか?」と、事実をそのまま受け入れるだけで、余計なことを考えなかった。
一方、旬と殴り合う中で、黒いアリは「私が押されているだと?」と、旬が自分より強いことに驚き焦る。これは非常に良くない。
自分が弱いなら弱いで、単に「こいつの方が強いな」と事実を受け入れれば負けることはあるまいに。事実を受け入れれば、自然に手を変えることが出来るからだ。
向坂雫は、旬とリューの模擬戦では、あるがままに見て、旬とリューの実力差を見切ったのは非常に良かった。
町田堂玄は、「(旬がリューの攻撃を)よく交わしているなあ」「あの攻撃を交わせるだけで十分凄い」と、余計なことを考えたので、2人の実力が分からなかった。
向坂雫が町田をはるかに超えていることが分かる。
だが、その向坂が黒いアリに出会った時、「背筋が凍るような威圧感」を感じるのは別に良かった。実力差をあるがままに感じたからだ。
ところが「これは普通のモンスターじゃない」と余計なことを考えたので、やっぱりあっさりやられてしまう。
普段から、あるがままに受け入れる練習をしておくことだ。
そうすれば、黒いアリに会っても負けることはない。
尚、「あるがままに見る」ことを一貫して訴えたのが荘子である。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)宇宙からの帰還(立花隆)
(2)新釈 荘子 (PHP文庫)
(3)天狗芸術論・猫の妙術 全訳注

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