明晰夢(夢を見ているという自覚がある夢)で、非常に面白い体験をした。
夢の中で私は、「これは夢だ」とはっきり分かり、心の中で何度も「これは夢だ」と言ってみた。
ところで、その夢を見ている自分と、目覚めている時の自分が同じ人物であるかは疑問だった。
夢の中の自分のことを、そこまで憶えていたことは、これまではなかったと思う。
「これは夢の世界なのだ。目覚めている時の世界とは違う世界なのだ」と自分に言い聞かせてもいた。

その夢の中の世界でいた場所は、自宅兼職場だった。そんなことは確認するまでもなかった。夢とはそういうものだ。
ところが、黒い机の左側に白い机が並べて置かれていることに感激した。
目覚めている世界でも、ごく最近、全く同じようにしたからだ。
私は、思わず笑みがこぼれた。
目覚めている時の世界が、夢の世界にここまで反映されることが興味深かった。
しかし、もっと興味深く感じたのは、その夢から目覚めた時だ。目覚めの世界では、そんな机はなかったからだ。
目覚めの世界の記憶を、夢の中で捏造していたのだ。
なるほど、デカルトが言うように、全てを疑うべきで、それは、目覚めている時でもそうしなければならないのだろう。
つまり、目覚めている時の記憶も全部捏造である可能性が高い。
初音ミクの記憶なんて、きっと、今この瞬間作られたのだ(笑)。

さて、そこが夢であると分かれば、目覚めの世界と比べ、どれだけ自由度が高いかに興味が湧いてきた。
目覚めている時、可愛い女の子がいても、いきなり抱きしめないのは、法的に問題があるからではなく、道徳的に駄目だからだ。
そして、それは夢の中でも同じである。私の場合はね。夢の中でも、道徳や倫理といった制約はある。ただ、それは、目覚めている時と全く同じというわけではない。目覚めの世界ではモラルに反することでも、夢の中ではやってしまうこともある。ただ、大抵の場合は、そんなことをする時は、あまり良い気分ではないものだ。

そこで、その夢の中で、空中浮揚が出来るか試してみることにした。
以前の夢の中では、サイコキネシス(念動力)を試してみたことがあった。
空中に浮き上がるよう念じたが、初めはうまくいかなかった。
やっているうちに、見えない腕に抱きかかえられる感覚を感じるようになった。嫌な感じではなかった。
そして、その腕に抱えられて浮くような感じがしたが、まだ浮かなかった。
それでも続けていたら、その腕に抱えられて少し宙に浮いた。
さらに続けると、私を抱きかかえる腕の感覚がなくなり、割と楽に浮かぶことが出来るようになり、やや高い天井にまで到達した。
そうなると、人に見せたくなる。
すると、それまで誰もいなかったのに、誰だか分からないが人が1人現れたので、空中浮揚を披露した。うまくいったのだが、その人は少し喜んでくれたように思うが、それほどの反応はなかった。だが、それはどうでも良かった。
以前、サイコキネシスを試してみた時も、同じような感じで、しばらくやっているうちに、かなりうまく出来るようになった。
目覚めても出来るだろうかと思ったが、目覚めると、それをやることに全く意欲的でなかった。目覚めた世界では面倒なスキルだからだろうか?

夢の世界の良いところは、時間の概念がないことだ。
昨日と今日と明日に区別はないし、昔と今と未来の区別もない。
中学生の時のことを想うと、中学生の時の世界になる。
すると良い気分を感じるが、それは、懐かしいというのではなく、楽しいといった感じだ。
中学生の時は、世界はそれほど楽しくない、むしろ、嫌なことが多いと思っていたが、楽しいことも沢山あったのだと分かる。
『サウンド・オブ・ミュージック』という映画に、『Something Good(何かいいこと)』という歌があり、その中で「惨めだった子供時代や青春時代にも、真実の瞬間があった」と歌うが、それは本当だと思う。

目覚めの世界では、時間の感覚が強い。
バシャールが、「夢の世界の方が目覚めの世界より、むしろリアル」と言い、江戸川乱歩もそう言っていたが、時間というものは実際には存在しないのだから、本当に夢の方が現実なのかもしれない。
岡潔が「時間は情緒です」と、ほぼ断言していたが、まさに、アインシュタインが言っていたように、
「美女といる1時間は短いが、暑いストーブの上に座っている10分は長い」
のである。
ただ、もっとマシな例えが浮かばなかったのかと言いたいが(笑)。

夢の世界も目覚めの世界も、魂が心の内容を投影したものである。
思考を消してしまえば魂しかない。
魂だけの状態が一番良いのだが、魂は何でもすぐに作ることが出来るので、あまり考えないでいると、シンプルに楽しいものが作られる。
長く静かな呼吸をすることで思考を消していると楽しいことになる原理はそんなところである。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)バシャール(BASHAR)・ペーパーバック1
(2)江戸川乱歩傑作選(新潮文庫)
(3)投影された宇宙(マイケル・タルボット)
(4)サウンド・オブ・ミュージック <1枚組> [Blu-ray]

エンジェルのプロフィール
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「エンジェルのプロフィール」
Kay

  
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