「集中しろ!」と言われたら、その集中すべきことがぼんやりする。
「集中しよう!」と思ったら、その集中したいことが霞んでしまう。
つまり、思うように集中など出来ないものだ。
それは、経験上、誰でも分かると思う。
しかし、何度も同じ過ちをする。
「集中、集中、・・・」と思うほど失敗するものだ。
ある霊的な教室の生徒が、こんなことを言った。
「今日、初めて、意識して部屋の中を横切ることが出来ました」
これは、目覚めた状態で、リアリティを感じながら部屋を横切ることが出来たという意味で、部屋を横切ることに本当に集中していたということである。
それで、「よし、俺も意識して部屋を横切ってやろう」と思うと、眠りこけた状態で部屋を横切るのだ。
本当に集中していれば、そうでない時の千倍の能力を発揮し、望まずとも幸運に恵まれ、自動的に楽しい世界が構築される。
本当に集中するにはどうすればいいかも、誰もが経験している。
それは、「ついでにやる」だ。
友達のアイドルオーディションに付いていき、自分もついでに出たら受かってしまうようなやつだ。
本気で描いた絵は入選しないのに、ついでに描いた絵を出品したら入選したなんてことはないだろうか?
真剣にやっているピアノは上達しないのに、ついでにやっていた和笛で名手になったということもある。
そんなことは度々起こるのに、誰も何が起きているかに気付かないのだ。
道元の『正法眼蔵随聞記』は、全部、道元の「ついでの話」なのだが、これが全部本当に素晴らしい。
私も、セールスマン時代、本命の見込み客は失敗するのに、ダメ元でついでに行ったところで注文を得ることが本当によくあった。
駆け出しセールスマンの時、ベテランを押しのけてセールスコンテストの優勝を決めた最後の2つのオーダーは、いずれも、「ついでに寄った」ところでのものだった。
作家でも、ミュージシャンでも、プログラマーでも良いが、そういったものになりたければ、ついでに目指すことだ。
ついでに目指すとは、いい加減に目指すことではない。「丁度いい加減に」目指すことだ。
「適当にやる」ことであるが、「適当に、だけどちゃんとやる」ことなのだ。
3番目くらいに好きな彼や彼女とうまくいくものだ。
いや、そもそも、恋愛の優先度が5番くらいの時にうまくいくのだ。
「どっちでもいい」「試しにやってみる」程度でやるとうまくいくことが多い。
ただし、「どっちでもいい」「試しに」であっても、一応は、ちゃんとやることだ。
『デスハンター』という漫画で、田村俊夫とリュシールが2人がかりで戦ってもビクともしない、不死身の巨漢がいたが、田村は、見ていた林石隆に、「あんたなら勝てるのか?」と聞くと、林は「さあね、やってみないと分からない」と言って立ち向かい、簡単に倒してしまった。
林の戦いぶりは、本当に気楽な「一応やってみた」「ついでにやってみた」感覚だったと思う。
達人の戦い方とは、そういったものであると思う。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)正法眼蔵随聞記(講談社学術文庫)
(2)デスハンター(1)(平井和正、桑田次郎)

AIアート1609
「なぜか忘れられない光景」
Kay
「集中しよう!」と思ったら、その集中したいことが霞んでしまう。
つまり、思うように集中など出来ないものだ。
それは、経験上、誰でも分かると思う。
しかし、何度も同じ過ちをする。
「集中、集中、・・・」と思うほど失敗するものだ。
ある霊的な教室の生徒が、こんなことを言った。
「今日、初めて、意識して部屋の中を横切ることが出来ました」
これは、目覚めた状態で、リアリティを感じながら部屋を横切ることが出来たという意味で、部屋を横切ることに本当に集中していたということである。
それで、「よし、俺も意識して部屋を横切ってやろう」と思うと、眠りこけた状態で部屋を横切るのだ。
本当に集中していれば、そうでない時の千倍の能力を発揮し、望まずとも幸運に恵まれ、自動的に楽しい世界が構築される。
本当に集中するにはどうすればいいかも、誰もが経験している。
それは、「ついでにやる」だ。
友達のアイドルオーディションに付いていき、自分もついでに出たら受かってしまうようなやつだ。
本気で描いた絵は入選しないのに、ついでに描いた絵を出品したら入選したなんてことはないだろうか?
真剣にやっているピアノは上達しないのに、ついでにやっていた和笛で名手になったということもある。
そんなことは度々起こるのに、誰も何が起きているかに気付かないのだ。
道元の『正法眼蔵随聞記』は、全部、道元の「ついでの話」なのだが、これが全部本当に素晴らしい。
私も、セールスマン時代、本命の見込み客は失敗するのに、ダメ元でついでに行ったところで注文を得ることが本当によくあった。
駆け出しセールスマンの時、ベテランを押しのけてセールスコンテストの優勝を決めた最後の2つのオーダーは、いずれも、「ついでに寄った」ところでのものだった。
作家でも、ミュージシャンでも、プログラマーでも良いが、そういったものになりたければ、ついでに目指すことだ。
ついでに目指すとは、いい加減に目指すことではない。「丁度いい加減に」目指すことだ。
「適当にやる」ことであるが、「適当に、だけどちゃんとやる」ことなのだ。
3番目くらいに好きな彼や彼女とうまくいくものだ。
いや、そもそも、恋愛の優先度が5番くらいの時にうまくいくのだ。
「どっちでもいい」「試しにやってみる」程度でやるとうまくいくことが多い。
ただし、「どっちでもいい」「試しに」であっても、一応は、ちゃんとやることだ。
『デスハンター』という漫画で、田村俊夫とリュシールが2人がかりで戦ってもビクともしない、不死身の巨漢がいたが、田村は、見ていた林石隆に、「あんたなら勝てるのか?」と聞くと、林は「さあね、やってみないと分からない」と言って立ち向かい、簡単に倒してしまった。
林の戦いぶりは、本当に気楽な「一応やってみた」「ついでにやってみた」感覚だったと思う。
達人の戦い方とは、そういったものであると思う。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)正法眼蔵随聞記(講談社学術文庫)
(2)デスハンター(1)(平井和正、桑田次郎)

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