落合博満という元野球選手・監督の名を知らない人も多くなったと思うが、唯一、三冠王を3度獲得した史上最高の右バッターと言われ、監督としても抜群の成績を残した凄い人だ。
だが、その経歴を見ると、あまりの破天荒振りに呆気にとられるレベルで、そもそもが「よく野球選手になれたなあ」と思うしかない。
それが、あそこまでの選手になったのは、天才とか努力といったこともあるだろうが、何か特別な理由があり、それは、野球のみならず、あらゆることに通じる万能の鍵のようなものであるに違いない。
それを示唆する私が好きな話がある。
落合さんが中日ドラゴンズの監督を退任しGM(ゼネラルマージャー)を務めていた時、若い選手が勇敢にも落合さんに個人指導を願い出た。
すると、落合さんは球団の建物の一室にその選手を連れて行き、素振りをやらせたのだが、いつまでも延々とやらせ、自分はそれを黙って見ていたようだ。その素振りは5時間に及び、その間、落合さんは何も言わなかった(最後の一振りに「今の良かった」と言ったらしいが、大した意味はあるまい)。指導はそれだけだったと思う。
私は、これほどの指導はないと思って感激したが、その選手は大成しなかった。
その選手は「スランプになるごとに、あの指導を思い出して素振りをした」と言ったらしいが、それなら、どうも落合さんの指導が伝わっていないと思われる。
おそらく、落合さんは、「毎日長時間素振りをしろ」と言ったつもりなのだ。
昔、北野武さんが、超一流のバッターについて「あいつら、時間があったら素振りしてんだ。宴会の途中でも抜け出して振るし、一晩中だって振ってる」と何かの番組で言っていたが、いかなる世界でもトップはそんなものであると思う。
長嶋一茂さんが、ヤクルト時代に中日の選手だった落合さんに、どのくらいの期間か分からないが個人指導を受けたらしいが、多分、長嶋一茂さんも、長時間の素振りをやるようにはならなかったと思う。

プロレスラーのジャイアント馬場さんが、彼がこの上なく崇拝したアメリカ1の人気レスラーだったバディ・ロジャースについて、
「彼は、他の選手が雑談したり、酒を飲んだり、ゲームをしている時も、ずっとプロレスのことを考えていた」
と言っていたが、やはりそんな人が「俺だけレベルアップする」のだろう。
私は、プログラミングを独学で修行していた時、数か月だけだったが、本当に1日中、日曜にドライブしている時も、プログラミングのことを考えていたが、そんな時は、プログラミングでレベルアップするための不思議な出来事が次々に起こった。
まさに『俺だけレベルアップな件』が、そんな感じのお話で、私は毎日繰り返し見ても飽きないのである。
ネドじゅんさんが悟りを開けたのも、ひたすら「エレベーターの呼吸」をやったからだと思う。だから、余計なことをごちゃごちゃ言わないで欲しいと思うが(笑)、実際は言う意味もあるだろうし、言わせたい人もいるのだろう。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)残酷すぎる成功法則(エリック・バーカー)
(2)100%(ジェームス・スキナー)
(3)左脳さん、右脳さん。(ネドじゅん)
(4)俺だけレベルアップな件 ※dアニメストア for Prime Video

妖精と人の見分け方
AIアート1604
「妖精と人の見分け方」
Kay

  
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