ロシア・ウクライナ戦争がいつ終結するかは世界中の関心であるが、その中で、割と最近、アメリカのトランプ大統領と、ウクライナのゼレンスキー大統領が、異なる主張をしているのが興味深かった。
アメリカはこれまで、ウクライナに多額の支援をしていることは誰でも知っていると言って良いだろう。
分かり易くするため、単純な言い方をするが、この支援金に関し、トランプは「貸した金」と言い、ゼレンスキーは「もらった金」と言う。
つまり、トランプの言い分では、貸したからウクライナは返さないといけないが、ゼレンスキーの言い分では、もらったから返す必要はない。
正しいのはトランプだが、ゼレンスキーの言わんとすることも分からないでもないのだ。
いわば、トランプが言うことは「ファクト(事実)」で、ゼレンスキーが言うことは「リアリティ(現実)」と言える。

よく、ニュースで、どこそこの国が、ウクライナに武器や軍事費を提供したと言うが、これらは、「あげた」のではなく「支払い猶予をつけて売った」か「貸した」のである。だが、ニュースを見る大多数の人は、「あげた」「もらった」と思ってしまうだろう。
なぜ、ここらをはっきり言わないのかというと、複雑な事情もあるのだが、ごく簡単なことを言えば、「ウクライナが返せるはずがないじゃない」という、考えてみれば当たり前の現実がある。
そもそも、武器や金が、どんなルートでウクライナに行くかという重要なことも一切報道されない。
実際は、貸した方も損がないよう、専門家がいろいろやるのであるが、そこらの話は置いておく。

トランプが、ウクライナに提供した武器は売ったのであり、資金は貸したというのが正しくても、ウクライナが返せるはずがないので、ゼレンスキーが「もらった」と言うのも現実的には正しい。もちろん、そのために、ウクライナは後で大変な目に遭うのは分かっているが、それも、ここでは触れないでおこう。
ただ、ゼレンスキーが開き直って「もらった」と言うのは、いくら何でもひどいとは思うが、これまでのアメリカの大統領が誰もはっきり言わなかった「あくまで売っただけ、貸しただけ」と本当のことをトランプが言ったので、ゼレンスキーも対抗して言うしかなかったということだろう。
トランプは、このように、他の政治家が言わない重要なことを言うから国民に人気があるが、黙っていて欲しい政治家には嫌われていて、そんな政治家に支配されているマスコミもトランプについて、悪い報道しかしない。

2024年に、当時のバイデン米大統領は、ウクライナに日本円で9兆円もの追加支援を決めたが、お金に関しては、アメリカの国会である上院、下院のうち、下院に権限がある。下院は、バイデンが所属する民主党ではなく、共和党が多数党になっており、共和党の下院議長は、バイデンの追加支援を拒否した。それで、ウクライナへの資金援助は止まったのである。
まあ、共和党の下院議長が拒否したと言っても、実際は、共和党の最高実力者で、当時、既に2024大統領選挙に出馬を表明していたトランプが拒否したのである。
いくら、実質では貸しと言っても、返って来る当ては全くなく、事実上「あげる」のだから、トランプが納得するはずがない。
ところが、ここでバイデンがうまい手を使った。
これは、多分本当だが、報道は一切されていない。
バイデンは、アメリカに来ていた、当時の日本の総理である岸田に、日本が、その9兆円の保証人になるよう要請した。要請と言っても、事実上の命令で、岸田が逆らえるはずがないだろう。
つまり、アメリカはウクライナに9兆円「融資」するが、ウクライナがアメリカに、その金を分割で返すことを保証する保証人に、日本がなるということだ。
負債者が返さなければ、保証人が返す義務がある。この場合、負債者のウクライナは、ほぼ絶対に返さない。よって、返すのは日本で、日本なら確実に返せる。
下院議長は、フロリダのトランプの自宅であるマー・ア・アゴに飛び、トランプにこのことを伝えた。
それで、「日本が払うなら」と、トランプが許可を出し、アメリカはウクライナに9兆円の支援を行った。
それを、今後、日本が分割で返すことを、テレビしか見ない日本人は知らない。

最初に戻って、トランプ大統領が「金は貸しただけ」と言ったのは正しいが、ゼレンスキーは(返さなければ日本が払うのだから)格好良く「あれはもらったものだから返さない」と言い、日本が払うことが確定となったのである。ゼレンスキーも「日本が払う」とは言わない約束(バイデンとの)だったのだと思う。
岸田は、自分が首相を辞める時、文句を言わずに払う石破を、なんとしても次の首相にしなければならず、いろいろ工作したということもあると思う。

上のことは、確かに、こう言った人もいるのだが、それよりも、そう見なすのが自然なのである。
当時の状況では、ウクライナ支援はやむを得なかったが、それでも、返って来るはずのない金をウクライナにやることをトランプが許可するはずがなく、トランプが許可するには、誰かが9兆円を払う必要があるが、日本以外が払うはずがない。
完全に正確ではないだろうが、この程度の大筋が読めないようでは、国際情勢は分からない。
とにかく、テレビは見ないことであるし、ネットでも、誰かの言うことを信じるのではなく、少しは信頼出来そうな人達の言うことを、少しずつつなぎ合わせれば、正しいことが分かるのである。

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(1)ウクライナ動乱 ~ソ連解体から露ウ戦争まで~(松里公孝)
(2)プーチン戦争の論理(下斗米伸夫)
(3)ノストラダムスの超法則死活の書(五島勉)

翼と心
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