人間の問題は何かと考えた時、マズローの欲求段階説は理解は出来るが、どうも胸に刺さらない(共感しない)。
だが、私は昔、デール・カーネギーの『人を動かす』を読んで、カーネギーが単純に「人が一番求めているものは自己重要感」と述べるのを見て、深く共感したものだった。「おお!これだ」って感じだ。
自己重要感は、今は、承認欲求と言われることが多い。
人間が死ぬまで探し求めてさ迷うものは、自己重要感、あるいは、承認欲求である。
つまり、人に自分の価値を認めて欲しいと思うわけだ。
その欲求がいろんな形で現れるが、それが歪んだ形で出て来るといろいろ面倒なことになる。
ヒトラーは、チビで見かけが最悪な上、能力で人を納得させることも出来ず、抑圧されていたのが、何かで壮大なエネルギーを得て、自己重要感や承認欲求があんな形で現れてしまったと言って良いと思う。

一方で「世の中、金だ」と言われる。
しかし、これも、斎藤一人さんが「金がないと嫌なやつに頭を下げないといけない」と言うように、結局、金があると自己重要感や承認欲求が満たされるというところにつながるわけである。
お金については、こんなことも重要だ。
自己重要感や承認欲求が満たされないと、何が悪いかというと、不安になることだ。
そして、目に見える分かり易いことで言えば、お金がないと人間は不安になる。
面白い事実だが、不安が大きいとIQ(知能指数)が下がる。
それで、庶民の代表的な口ぐせである「お金がない」を言えば、不安になるし、自己重要感も下がる。そして、IQも下がるのだから、これほど悪い口ぐせはない。
よって、奇妙に感じるかもしれないが、普通の人にとって最高の口ぐせ、あるいは、呪文、あるいは、アファーメーション(肯定的確言)は「お金がある」なのである。
だが、気持ち的に心地良く、受け入れやすい形にしなければならない。
単に「お金がある」という言い方がすんなり受け入れ易い人もいれば「お金はいくらでもある」という言い方で納得し易い人もいる。
引き寄せ界で199式と言われる「なぜか分からないがお金がある」「なぜか分からないが毎月300万円入ってくる」など「なぜか分からないが(なぜか知らないが)」を付けると抵抗がない場合が多い。
何度も書いたが、私の知り合いの金持ちの口ぐせは「金があるからな」「儲かってしゃーない」である。

アブラハム・マズローやナポレオン・ヒルは、優秀だが浮世離れし過ぎている。
デール・カーネギーは、問題は正しく指摘したが、解決法となるとさっぱりだ。
私はそのように思う。
確かに、歴史に名を残そうと思ったら、格好よいこと、きれいなことを言わないといけないが、それでは庶民は救われない。
庶民でない人、凡人でない人のことは知らないが、庶民を救うのはお金を引き寄せる「お金がある」の呪文であると思う。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)マズロー心理学入門(中野明)
(2)人を動かす(D.カーネギー)
(3)賭ける魂(植島啓司)
(4)偶然のチカラ (植島啓司)
(5)運は実力を超える(植島啓司)
(6)運とつきあう(マックス・ギュンター)

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