昔、勉強会か何かで、ある大手企業の役員が、稲盛和夫さんの著作『成功への情熱』という本を紹介したのを憶えている。
なぜ憶えているのかというと、その方が手に持ったその本の表紙か裏表紙に、まるでそれがこの本のタイトルであるかのように、『PASSION』と書かれていて、私には、この本のタイトルが『PASSION(情熱)』で、副題が『成功への情熱』であるように思えたことが、何か印象的だったからだ。
ちなみに、この本は英語版もあり、タイトルは『A Passion for Success』だ。
ところで私は、実業家の八木祐四郎さんの『心に「闘魂」の火を燃やせ』(1988)という本を昔読んで、非常に良いと思ったことがある。
PASSIONといい、闘魂といい、熱く生きるのは良いことだが、そんなスピリットに欠ける、あるいは、全くない人がいる。そして、そんな人が多くなっているのだと思う。

「熱く生きたいんだ」なんて言葉をよく聞くように思う。
そう思っている人が多いのだろう。
一方で、「いまどき、そんなのダサいっすよ」「疲れるじゃないですか?気楽に生きればいいんですよ」と若い人が言うようになったのは、1980~1990年代のバブル期からだと思われる。
人気者のインフルエンサーのひろゆきさんも「ダラダラ生きる」ことを売り物にしているような雰囲気がある。

私が昔、漫画の『美少女戦士セーラームーン』を読んだ中で、非常に印象に残っているのが、家庭のことでいろいろあって悩んでいた、セーラーマーズこと火野レイが、何かのきっかけで目覚め、「そうよ、この感じよ!全身の血が燃えるようなこの感覚」みたいなことを思う場面だ。
つまり、やはり、人間は、情熱とか闘魂みたいなものが大切なのだろう。

まあ、人間が情熱を求めることを利用して、変な方向に国民を煽動する支配者も多いのであるが、そんな時ですら、国民は初めのうちは幸福感を持つのである。つまり、情熱を求めるがゆえに簡単に洗脳されるということでもある。

とはいえ、確かに、情熱、闘魂、気合いといったものがなくなれば人間おしまいといったところもある。
やる気が出ないことに悩む人も多い。そんな人は、学校やマスコミに洗脳され、言われるがままに無理をしてきたが、それで結局は失望を味わった者に多いように思う。
やはり、人間は生きている限り、情熱がなければならない。
だが、情熱を失った人が情熱を持てるようになるのは難しい。
その場合は、願望を紙に書くことが有効だと思う。
何でもいいから、思いつくまま、出来るだけ多く書くのだ。
人に見せるものではないから、どれほど馬鹿馬鹿しいことや、狂気と思えることでも良い。
まあ、馬鹿でない限り、あまりインモラルな表現をすべきではないとは思う。
「1億円の家を建てる」「起業して成功する」「画家として成功する」「ベストセラー作家になる」「初音ミクさんのような彼女を作る」「体重を10kg減らす」「〇〇の資格を取る」「部長になる」「三千万円の預金を持つ」
本当に何でも良い。
そんな目標リストを作って、作り直し続けると良い。
1つしか思いつかない人もいるだろうが、1つくらいは何かあるだろう。

古い資料だが、アメリカでの調査で、65歳以上の人について、

30%が経済的に自立していて、その内10%は余裕がある。
残り70%が、何らかの支援を必要としている。

といった報告があったらしいが、経済的に自立している30%は目標を持っており、余裕がある10%は目標を紙に書いていたということで、それ以外の違いはなかったという。
目標を紙に書くことで、クタクタに疲れることもない。
特に、やる気がない人は、今すぐ目標を紙に書くと良いと思う。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)成功への情熱(稲盛和夫)
(2)心に「闘魂」の火を燃やせ(八木 祐四郎)
(3)イット・ワークス! ~あなたの夢を叶える小さくて赤い、すごい本~(RHJ)
(4)新装版 成功の掟(マーク・フィッシャー)
(5)美少女戦士セーラームーン 完全版(1)(武内直子)

花がいっぱい
AIアート1436
「花がいっぱい」
Kay

  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ