YouTubeで、マスコミ、政治、芸能界、スポーツ界、その他の華々しい世界のことについて、「秘密を暴露」「言ってはいけない裏側を言ってやる」「言ったら殺されるけど、もう言う」みたいなタイトルの動画がやたら多く、初めは私も、ワクワクしながら動画を開いたものであるが、見たら間違いなくガッカリする。
いや、その秘密や裏側は本当に凄いのだろうけど、驚くようなことではない。つまり、予測の範囲だ。
本当に裏側や秘密を暴露したら恐ろしいのは、人間である。それに比べれば、その一部の現れに過ぎない外側のことなど、取るに足りない。

昔から、歌の文句に「あなたの心の中を覗いてみたら」なんてものがよくあるが、そんなことをしたら最後、生きていられない。
それほど、人間の内側は恐ろしい。
SFや漫画で、人の心を読めるエスパー(超能力者)がよく出て来るが、そんなことが出来たら発狂する。
そんな作品で、エスパーが人の心を読む場面を見ると、エスパーが読んでいるのは、実際の人間の内側の、ほんの一部の、あまり恐ろしくない部分であると感じざるを得ない。
「心の闇」なんて言葉があるが、心なんて、ほとんど闇だ。

そして「心の壁」という言葉があるが、人間には、上で述べたような「心の闇」を隠すための強力な「心の壁」システムが備えられている。
『新世紀ヱヴァンゲリヲン』というアニメも、そんなことを描いていたのだと思うが、製作者の頭があまり良くないのか、わざとなのかは分からないが、あまりうまく、その心の壁のシステムを描いていない。とはいえ、それをやろうと思ったら、心の闇について少しは描く必要があるので、無理かもしれない。

そして、理解した方が良いのは、あなたの世界は、あなたの心の闇のシステムが作っているということで、あなたの世界は恐ろしいはずだ。
ただし、心の闇を現実に反映されるシステムにも防御システムがあり、恐ろしいものがかなり隠されるようにはなっている。
政治の闇や芸能界の闇といったものも、人間の闇の一部に過ぎない。

引き寄せには2種類ある。
1つは、心の闇を現実に反映させることを制限する防御システムを強化するもの。
もう1つが、心の闇を消していくものだ。消していくとは言っても、心の闇は巨大過ぎるので、そう簡単ではない。
本来は、前者が教育で、後者が哲学や宗教だが、教育と宗教が全く駄目になっている。
残りは哲学であり、人間や世界について少しは分かっている人は哲学の重要性を説く。
だが、ご存じのように、哲学は難しいし、哲学を全く分かっていない者が哲学を語ることが非常に多い。
宗教に関しては、権威によってすっかりボロボロになった。
だが、哲学書も聖典も残っている。
学問上は、宗教と哲学は違うものだが、本質では同じと思える。
聖典も哲学書も神話もおとぎ話も、権威者や偉い人に教わらずに読むことで、心の闇を弱体化していくことが出来る。
イーロン・マスクも、子供の時に誰にも教わらずに聖書を熱心に読んだらしいが、それで賢くなったのではないかと思う。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)マルクス・アウレーリウス 自省録 (岩波文庫)
(2)ソクラテスの弁明 クリトン (岩波文庫)
(3)方法序説 (岩波文庫)
(4)聖書 新共同訳 旧約聖書
(5)聖書 新共同訳 新約聖書
(6)バガヴァッド・ギーター(日本ヴェーダーンタ協会)
(7)ペロー童話集(ペロー。江口清訳)
(8)グリム童話集(上)(グリム。塚越敏訳)

風の季節
AIアート1434
「風の季節」
Kay

  
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