1969年のアポロ11号で人類を初めて月面に立たせたアポロ計画は1961年から始まり1972年で終了した。
そして、アメリカは再び月を目指すアルテミス計画を2017年にスタートした。
アポロ計画の時とは比較にならないほど科学技術が発達し、宇宙開発も進み、いまさら月など簡単だと思う人が多いかもしれない。
しかし、アルテミス計画は延期に延期が続いている。
当初の予定では、今年(2024年)には、女性宇宙飛行士が月面に立つはずであった。
しかし、2022年に打ち上げられた無人宇宙船アルテミス1号の耐熱シールドに問題があったとして、有人月周回ロケットアルテミス2号は2025年9月の予定が2026年4月に延期になったが、これはさらに、9月に延期となった。
それにより、有人月着陸を行うアルテミス3号は、2026年中旬の予定だったのが、2027年中旬以降に延期となった。

現在の科学技術を持ってしても、月面着陸は極めて難しいのである。
1969年のアポロ11号の月面着陸は「本当は行われていない。フェイク映像が砂漠で撮影された」という陰謀論があるが、少し科学技術に詳しければ、これを信じても不思議ではない。

アポロ11号の成功確率について、当時、99.9999%と言われ、この99.9999%という言葉が流行になった。
しかし、実際のところは、「やってみなければ分からない」といったもので、成功確率すら不明という状況であったと思う。
アポロ11号の船長ニール・アームストロングも、月面着陸に関しては、うまくいくかどうかは「半々」くらいに思っていたらしい。
だいたい、未知の星の超高空で放り出された、今なら骨とう品と呼ばれるような古いパソコンの足元にも及ばない性能のコンピューターを搭載した縦3m横4m程の小さな着陸船をリハーサルもなく月面に着陸させるのである。
少し考える頭があれば、無茶にもほどがあることが想像出来ると思う。
この小さな着陸船には、座るスペースもなく、アームストロングとオルドリンの2人の飛行士はずっと立っていなければならなかった。
ロケットも着陸船も、1gでも軽く作る必要があったのだ。
そして、月面に近付いた着陸船は、既に着陸予定地をはるかに通り過ぎてしまっており、ぶっつけで新しい着陸場所を探したが、岩とクレーターだらけの月面に、着陸出来そうな場所はなかった。
そして、燃料計は燃料切れ寸前を示していた。
当然、着陸船は着陸を諦めて、コリンズが1人で乗っている宇宙船に帰るべきであったが、「なぜか」アームストロングは諦めなかった。
アームストロングは、アメリカの威信を背負うという巨大なプレッシャーに判断力を失っていたのかもしれない。
そして、アームストロングは、テニスコート大の平地を見つけ、手動で着陸を試みる。無茶と言うより馬鹿だ。
燃料はもうない。しかし、実は、燃料計が正常に働かなっただけで、燃料はかなり残っていた。月の重力や着陸船の揺れの、燃料計への影響が予測出来なかったのである。

奇跡的に着陸は成功したが、何と、その時点でも、アームストロングとオルドリンのどちらが先に月に降りるかは決まっておらず、2人とも、自分が先に降りる気満々であった。
NASAですら、それは2人にまかせていた。
別に、船長権限でアームストロングが先に降りたわけではない。
着陸船の構造上、たまたま、アームストロングが先に降りざるを得なかっただけだったらしい。そのことにオルドリンは気付いていなかったようで、それが分かった時のオルドリンの落胆は大変なものだった。
一説では、悔しさのために、オルドリンは、月面でのアームストロングの写真を1枚も撮影せず、残っている写真は全てオルドリンであったらしいが、宇宙服を着ている人物の見分けはつかない。

私は、アポロ11号は、奇跡ではあったが無謀ではないと思っている。
人間が本気で英知を結集し、創意工夫を凝らせば、あり得ないことも起こせるのである。
それは、ギザの大ピラミッドを見ても分かる。
現代ですら、ギザのピラミッドの建設は不可能とされる。
しかし、人間は、断固としてやる気になれば、何でも出来るのである。
そして、このピラミッドを作ったのは奴隷ではなく、良い食事を与えられ、かなり自由に休暇も得られた労働者であったことが分かっている。
労働者を奴隷のように搾取しては、奇跡は起こせないことを太古の賢人は分かっていたのであるが、現代ですら理解出来ない者が多い。

そして、アポロ11号もギザのピラミッドも、目に見える物質的な論理だけでは説明出来ない、何かの力が働いていた。それなくして、出来ることではない。
それが分からないから、妙な陰謀説が生まれる。
その力を使うことは、それほど難しくはなく、元来、誰でも、今すぐ、何の訓練もなく使えるのである。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)宇宙からの帰還(立花隆)
(2)ファースト・マン(吹替版) ※Amazon prime Video アポロ11号の物語
(3)この世に不可能はない(政木和三)
(4)ヒマラヤ聖者の生活探究 第1巻(ベアード.T.スポールディング)
(5)弓と禅(オイゲン・ヘリゲル)

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