私も、2016年くらいまではテレビをいくらか見ていたし、そのずっと前なら、苫米地英人さんなどが「テレビは見るな」と言うのを、納得はしながらも、よくテレビを見ていたと思う。
それで、いつだったか、何の番組だったか忘れたが、北野武さんが野球選手の中の一流のバッターについて、こう言っていたのを印象深く憶えている。
北野武さんの独特の言い回しも少し憶えているが、普通の言い方にすれば、
「一流バッターはバットを振るのが大好きである。彼らが宴会の途中でも、時には、一晩中でもバットを振っているのは、鍛錬というよりも、好きだから振っているのである」
といった感じである。
私はこの見解を、時と共に同意するようになった。
アメリカのプロ野球トップリーグであるメジャーリーグ・ベースボールに、テッド・ウィリアムズという選手がいたが、なぜか日本では野球ファンでも知らない人が多い。ウィリアムズは、出塁率はメジャー史上1位で、2度の三冠王を取った、たった2人の選手のうちの1人だ。そして、彼は打率4割を記録しているが、彼以降に4割を打った選手はいない。また、彼は監督としても偉大だった。
このウィリアムズが、本当にバットを振ることが好きで、少年時代から、起きている時間の全てでバットを振りたがり、夜は、両親が無理矢理ベッドに押し込まない限り、バットを振るのをやめようとしなかった。
これを聞き、これこそ、本物の一流の姿だと私は感激した。
5年ほど前、私は、ある若い女性イラストレーターの個展に行ったが、そのイラストレーター本人が居たので、彼女に「子供の時から描いていましたか?」と尋ねたら、予想はしていたが、彼女は「1日中描いていました」と即答した。
その時の彼女の、本当に描くことが好きそうな表情や声の調子が忘れられない(非常に可愛い人だった)。
私は、イラストレーターはこうでないといけないと強く思ったものだった。

さて、私は、大東流合気柔術の達人、佐川幸義が開発した佐川幸義流四股を毎日やっているが、佐川幸義が実際にどんな四股を踏んでいたかを見た者はいないらしいので、私は、とにかく、あらゆる情報を集め、5年以上に渡って改良しながら行っている。
しかし、基本は、両足をやや開いて立って行う軽い足踏みである。ポイントは、足をそっと下ろす・・・つまり、静かに行うことだ。
その佐川幸義が、2人の弟子に、四股についてそれぞれ言ったことを、私は非常に印象的に憶えている。
1人は、佐川の道場に入門してまもない高校生の男子だった。
佐川は、その高校生に、佐川流の四股の指導をし、おそらく、毎日しっかりやるよう指示したのだと思う。
ところが、その高校生がなかなか強くならないので、佐川は、
「本当にやっているのか?私なら寝ないで踏んで成果を出す」
と言ったらしい。
また、後に一番弟子となったと言えるかもしれない木村達夫さんの入門時代に、木村さんに「僕なら、四股を踏みながら死ねる」と言ったという。
(実は、当時、木村さんは佐川流四股のことを知らず、佐川に「四股を毎日千回踏め」と言われ、相撲の四股のことだと思った木村さんが「そんなの無理です」と言ったら、佐川がそう言ったということだ)
「寝ないで踏む」「踏みながら死ねる」
上で、北野武さんが一流バッターについて言ったことと一致する素晴らしい言葉だと私は思う。
つまり、佐川も、四股が大好きなのだろう。
それは、毎日2千回踏んでいる私も少し分かる。
佐川流四股は楽だし、マッサージを受けるより気持ちいいほどだし、足腰はもちろん、身体全体が若く強くなるのを感じる。
まあ、私も本当に好きなら、毎日1万回は踏むかもしれない。

引き寄せも、極まったところでは密教のようなもので、神通力とか超能力とか魔法とか、さらには、悟りのようなところに近付く。
それなら、引き寄せにも、素振りや四股のようなものがありそうなものだが、実際、いろいろあるのだろう。
たとえば、引き寄せと言うよりはヨガなどの修行だが、毎日、長時間瞑想する者がいる。
また、今この瞬間を意識する「今今メソッド」や、自分の心を観察する自己観察などが知られている。
そういったスピリチュアルなメソッドを1日中やれる人は、やはり、スピリチュアルなことが本当に好きな人だろう。
私はなかなか出来そうにない。
私は、幼い時から今今メソッドはやっていて、奇跡も起こせたが、気が向いたらたまにやる程度だった。まあ、それでも、それほどの効果があるのだが。
それよりも、私は、子供の時は空想癖があり、授業中などは空想タイムだった(笑)。
二コラ・テスラも、かなりの空想家で、空想により、異次元世界とつながっていたのだと思う。
大人になると、なかなか空想を楽しめないが、空想の中に引き寄せの鍵があると思われる。
良い空想のためには、優れた文学や神話、童話を読むことが良いだろう。
良い引き寄せの素振りは、良い文学の読書であるかもしれない。

◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)佐川幸義 神業の合気(「月刊秘伝」編集部)
(2)深淵の色は 佐川幸義伝
(3)四股鍛錬で作る達人
(4)月刊 秘伝 2022年 03月号 [雑誌]
(5)ニコラ・テスラ 秘密の告白(二コラ・テスラ)
(6)ペロー童話集
(7)初版グリム童話集1
(8)目で見るグリム童話
(9)現代語訳 古事記(福永武彦)

少女の肖像
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