これは多分、本当だと思うが、脳科学的に言っても、人間は「具体的に良いことがあって嬉しい気分にならないと感謝しない」ものであるらしい。
道徳的には、「毎日ご飯が食べられることに感謝すべき」ということになるのかもしれないが、「毎日ご飯が食べられることが本当に嬉しい」と心から思えない限り、感謝の気持ちは湧いて来ないので、その道徳律は不自然であり、不自然であるということは、有害な作用があると思う。
こう言うと、道徳家は「世の中には、ご飯が食べられない人もいるのだ。それに比べればあなたは凄く幸せだ。それを感謝出来ないなら人として正しくない」と言うかもしれない。それは理屈では分かるが、人間は理屈では感謝出来ない。
だが、自分がご飯が食べられない状況になって、辛い思いをし、そこからご飯が食べられるようになったら、本当に嬉しいと思うだろう。その時に初めて、自然に「ありがたいなあ」と感謝出来るのである。
『THE SECRET(ザ・シークレット)』のDVDで見たが、「ポンコツでも乗れる車、みすぼらしくても住める家、ヨレヨレでも着れる服があればそれに感謝すれば、良い車や家や服を引き寄せる」と言う人がきて、少しは納得する気分にもなるが、同時に、それは詐欺師の言うことに思えるのである。
ポンコツの車も、改めて考えれば「まあ、ありがたいかもね」くらいは思うかもしれないが、せいぜい、ほんの少しの嬉しさしか感じず、それで本当に感謝の気持ちが湧いてくるかどうかは疑問だ。
やはり、良いと思える車を得てこそ、嬉しい気分になり「ありがたいなあ」と思うのである。
それを、良い車を引き寄せるために、ポンコツに感謝する気になるというのは、自分に嘘をついているということで、むしろ、引き寄せには逆効果であると思う。
『THE SECRET』のDVDは、動物虐待としか思えない場面があり、それを大喜びで見ている人達の映像を見て、私は個人的には、「この作者、ロクでもないな」と思っていたのだった。
それなら、想像でも、良い車を得たり、多額の銀行預金があったり、好きな人と親密であったら、本当に嬉しい気分になり、そうしたら、自然に感謝の気持ちが起こるのである。
この正しい感謝が引き寄せを起こすのである。
そんな想像で嬉しくならないとしたら、願望が間違えているか、想像力が欠如しているかである。
正しい願望を持つとか、想像力を得るというのは、工夫次第でどうにもなると思う。
とはいえ、子供の時から、何でも与えられてきた人は、もう、よほど刺激的なことでもないと、嬉しいと思うことがなくなり、よって、感謝するということもない。そんな人は非常に危険だ。
今はまだ、そんな人が多い。
日本経済が駄目になり、そんな人が少なくなるなら、日本の低迷も、実は非常に良いことである。
贅沢や苦労知らずの弊害は、そういったところにあり、だから「若いうちの苦労は買ってでもしろ」というのは、論理的に非常に正しいのである。
残酷ないじめをするような者は、やはり、何でも与えられて育ち、もはや、少々良いものをもらったり、親切にされても嬉しいと思えず、より刺激的な嬉しさを求めて、そんな残虐なことをするのである。
他のケースもあるかもしれないが、特に日本では、ほとんどそうであると思う。
そんな人間は、感謝の気持ちを持つことはないが、感謝の気持ちは、道徳的に善いとか以前に、楽しい人生を送るために必要なことで、彼らの人生は楽しくなくなったのである。
また、彼らは引き寄せも出来ない。
スティーブ・ジョブズが「ハングリーであれ」と強調したように、不足の状況に身を置く経験は必要だ。
まあ、ジョブズは、スタンフォード大の卒業式講演でそう言ったが、このかなりの富裕層でないと入れない(天才的に優秀でなければ、今は年間1千万円近くかかる)大学の卒業生には分からないとは思う。
ジョブズのあの講演は、我々のように普通の感覚がある者が聞くべきものであると思う。
◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)ハングリーであれ! 愚かであれ! (スティーブ・ジョブズ講演録)
(2)世界はどうしたってあなたの意のまま(ネヴィル・ゴダード)
(3)ヒルビリー・エレジー~アメリカの繁栄から取り残された白人たち~(J・D・ヴァンス)

AIアート1268
「身軽な頃」
Kay
道徳的には、「毎日ご飯が食べられることに感謝すべき」ということになるのかもしれないが、「毎日ご飯が食べられることが本当に嬉しい」と心から思えない限り、感謝の気持ちは湧いて来ないので、その道徳律は不自然であり、不自然であるということは、有害な作用があると思う。
こう言うと、道徳家は「世の中には、ご飯が食べられない人もいるのだ。それに比べればあなたは凄く幸せだ。それを感謝出来ないなら人として正しくない」と言うかもしれない。それは理屈では分かるが、人間は理屈では感謝出来ない。
だが、自分がご飯が食べられない状況になって、辛い思いをし、そこからご飯が食べられるようになったら、本当に嬉しいと思うだろう。その時に初めて、自然に「ありがたいなあ」と感謝出来るのである。
『THE SECRET(ザ・シークレット)』のDVDで見たが、「ポンコツでも乗れる車、みすぼらしくても住める家、ヨレヨレでも着れる服があればそれに感謝すれば、良い車や家や服を引き寄せる」と言う人がきて、少しは納得する気分にもなるが、同時に、それは詐欺師の言うことに思えるのである。
ポンコツの車も、改めて考えれば「まあ、ありがたいかもね」くらいは思うかもしれないが、せいぜい、ほんの少しの嬉しさしか感じず、それで本当に感謝の気持ちが湧いてくるかどうかは疑問だ。
やはり、良いと思える車を得てこそ、嬉しい気分になり「ありがたいなあ」と思うのである。
それを、良い車を引き寄せるために、ポンコツに感謝する気になるというのは、自分に嘘をついているということで、むしろ、引き寄せには逆効果であると思う。
『THE SECRET』のDVDは、動物虐待としか思えない場面があり、それを大喜びで見ている人達の映像を見て、私は個人的には、「この作者、ロクでもないな」と思っていたのだった。
それなら、想像でも、良い車を得たり、多額の銀行預金があったり、好きな人と親密であったら、本当に嬉しい気分になり、そうしたら、自然に感謝の気持ちが起こるのである。
この正しい感謝が引き寄せを起こすのである。
そんな想像で嬉しくならないとしたら、願望が間違えているか、想像力が欠如しているかである。
正しい願望を持つとか、想像力を得るというのは、工夫次第でどうにもなると思う。
とはいえ、子供の時から、何でも与えられてきた人は、もう、よほど刺激的なことでもないと、嬉しいと思うことがなくなり、よって、感謝するということもない。そんな人は非常に危険だ。
今はまだ、そんな人が多い。
日本経済が駄目になり、そんな人が少なくなるなら、日本の低迷も、実は非常に良いことである。
贅沢や苦労知らずの弊害は、そういったところにあり、だから「若いうちの苦労は買ってでもしろ」というのは、論理的に非常に正しいのである。
残酷ないじめをするような者は、やはり、何でも与えられて育ち、もはや、少々良いものをもらったり、親切にされても嬉しいと思えず、より刺激的な嬉しさを求めて、そんな残虐なことをするのである。
他のケースもあるかもしれないが、特に日本では、ほとんどそうであると思う。
そんな人間は、感謝の気持ちを持つことはないが、感謝の気持ちは、道徳的に善いとか以前に、楽しい人生を送るために必要なことで、彼らの人生は楽しくなくなったのである。
また、彼らは引き寄せも出来ない。
スティーブ・ジョブズが「ハングリーであれ」と強調したように、不足の状況に身を置く経験は必要だ。
まあ、ジョブズは、スタンフォード大の卒業式講演でそう言ったが、このかなりの富裕層でないと入れない(天才的に優秀でなければ、今は年間1千万円近くかかる)大学の卒業生には分からないとは思う。
ジョブズのあの講演は、我々のように普通の感覚がある者が聞くべきものであると思う。
◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)ハングリーであれ! 愚かであれ! (スティーブ・ジョブズ講演録)
(2)世界はどうしたってあなたの意のまま(ネヴィル・ゴダード)
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