状況は疑えば消える。
そこで、良い状況ではなく、悪い状況・・・というか嫌な状況を疑って、嫌な状況を消すことを「マイナスを疑うメソッド」とした。
しかし、「マイナスを疑うメソッド」をやった人達からは「消えない」と言われることもある。
「嫌なやつらが消えないんです」
「お金がない状態が消えないんです」
「モテないことを疑ってもモテないんです」
こういった訴えに対する当たり前の解答は、
「消そうとしてメソッドをやっているからだ。ただ疑うだけにしないといけない」
である。
とはいえ、嫌なやつらは、どうしても消えて欲しいし、お金もどうしても欲しい。
嫌なやつらを消そうとか、お金が欲しいと、どうしても思ってしまう。
そういう人達の問題は、執着が強いということもあるが、五感を信用し過ぎているのである。
見ることも聴くことも出来ないヘレン・ケラーが「五感は幻想」、早い話が、五感で捉えられることは嘘だと分かったのだが、我々には、そこがどうしても分からない。
デカルトは「単に本当だと思えることは全て嘘だとすることに決めた」のだが、我々にはそれが出来ない。
アリストテレス以来の大論理学者と言われる数学者、哲学者であるバートラント・ラッセルは、イギリスの田舎に住む、あるお婆さんに、世界が亀の背中の上であることを、どうしても疑わせることは出来なかった。
「では、その亀の下はどうなっているのですかね?」
「あら、なかなかオツムがよろしいのね、お若いのに。でもね、亀の下はずーっと亀なのよ」
スティーブン・ホーキング博士は、我々とこのお婆さんに差はないと言ったが、それが本当であることを、ほとんどの人が認めない。
我々は、地球が自転しつつ、太陽の周りを回っていることを知っているからだ。
しかし、そんなことは教科書で教わったに過ぎない。
我々は、地球が止まっていることを、本当は疑っていない。本当は地球は静止していると思っているはずだ。
我々は、五感を信用している。
嫌なあいつがそこにいること、お金がないこと、モテないことを信じてしまっていて、本当に疑うことは出来ない。
ガリレイは言ったらしい。「それでも地球は動く」と。
インドの詩聖タゴールは言ったらしい。「見ていなければ月は存在しない」と。
このことが本当に納得出来れば、世界が幻想であることが分かる。
それを分からせるために、発明家の中山正和さんの旧制中学の先生は中山さんに「道元の『正法眼蔵』の『現成公案』だけを一生読め」と言ったのだと思う。
あるいは、ラマナ・マハルシの『私は誰か?』という短い文章を読めば良い。『私は誰か?』は、『ラマナ・マハルシの教え』『あるがままに』に収録されている。
私の場合、漫画の『天動のシンギュラリティ』で、香々地アイリスが、「それでも地球は動く」とイタリア語で言う場面を思い出しながら、「それでも地球は動く」と思う。彼女はタイプだからね(笑)。
あるいは、「私が見ていなければ月は存在していない」と唱える。
コリン・ウィルソンによれば、人類は少なくとも3千年は騙されてきたのだ。
そのくらいはやっても良いと思う。
◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)現代訳 正法眼蔵(禅文化学院)
(2)天動のシンギュラリティ(1)
(3)ラマナ・マハルシの教え(山尾三省訳)
(4)あるがままに ― ラマナ・マハルシの教え
(5)方法序説 (デカルト)
(6)オプティミスト(ヘレン・ケラー)
AIアート1215
「忘却の夏」
Kay
そこで、良い状況ではなく、悪い状況・・・というか嫌な状況を疑って、嫌な状況を消すことを「マイナスを疑うメソッド」とした。
しかし、「マイナスを疑うメソッド」をやった人達からは「消えない」と言われることもある。
「嫌なやつらが消えないんです」
「お金がない状態が消えないんです」
「モテないことを疑ってもモテないんです」
こういった訴えに対する当たり前の解答は、
「消そうとしてメソッドをやっているからだ。ただ疑うだけにしないといけない」
である。
とはいえ、嫌なやつらは、どうしても消えて欲しいし、お金もどうしても欲しい。
嫌なやつらを消そうとか、お金が欲しいと、どうしても思ってしまう。
そういう人達の問題は、執着が強いということもあるが、五感を信用し過ぎているのである。
見ることも聴くことも出来ないヘレン・ケラーが「五感は幻想」、早い話が、五感で捉えられることは嘘だと分かったのだが、我々には、そこがどうしても分からない。
デカルトは「単に本当だと思えることは全て嘘だとすることに決めた」のだが、我々にはそれが出来ない。
アリストテレス以来の大論理学者と言われる数学者、哲学者であるバートラント・ラッセルは、イギリスの田舎に住む、あるお婆さんに、世界が亀の背中の上であることを、どうしても疑わせることは出来なかった。
「では、その亀の下はどうなっているのですかね?」
「あら、なかなかオツムがよろしいのね、お若いのに。でもね、亀の下はずーっと亀なのよ」
スティーブン・ホーキング博士は、我々とこのお婆さんに差はないと言ったが、それが本当であることを、ほとんどの人が認めない。
我々は、地球が自転しつつ、太陽の周りを回っていることを知っているからだ。
しかし、そんなことは教科書で教わったに過ぎない。
我々は、地球が止まっていることを、本当は疑っていない。本当は地球は静止していると思っているはずだ。
我々は、五感を信用している。
嫌なあいつがそこにいること、お金がないこと、モテないことを信じてしまっていて、本当に疑うことは出来ない。
ガリレイは言ったらしい。「それでも地球は動く」と。
インドの詩聖タゴールは言ったらしい。「見ていなければ月は存在しない」と。
このことが本当に納得出来れば、世界が幻想であることが分かる。
それを分からせるために、発明家の中山正和さんの旧制中学の先生は中山さんに「道元の『正法眼蔵』の『現成公案』だけを一生読め」と言ったのだと思う。
あるいは、ラマナ・マハルシの『私は誰か?』という短い文章を読めば良い。『私は誰か?』は、『ラマナ・マハルシの教え』『あるがままに』に収録されている。
私の場合、漫画の『天動のシンギュラリティ』で、香々地アイリスが、「それでも地球は動く」とイタリア語で言う場面を思い出しながら、「それでも地球は動く」と思う。彼女はタイプだからね(笑)。
あるいは、「私が見ていなければ月は存在していない」と唱える。
コリン・ウィルソンによれば、人類は少なくとも3千年は騙されてきたのだ。
そのくらいはやっても良いと思う。
◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)現代訳 正法眼蔵(禅文化学院)
(2)天動のシンギュラリティ(1)
(3)ラマナ・マハルシの教え(山尾三省訳)
(4)あるがままに ― ラマナ・マハルシの教え
(5)方法序説 (デカルト)
(6)オプティミスト(ヘレン・ケラー)
AIアート1215
「忘却の夏」
Kay
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今、プロアスリートの息子の事を心配しています。日本代表が小さい頃からの夢でしたが、子どもの頃、私もサポートができず、そして今、十分実力も発揮できずに崖っぷちにいます。自分事がどんなにうまくいっても、この息子のことが常に気がかりです。チーム自体も降格ギリギリにいます。この不安を疑う、ということでしょうか。すみません。ご教示いただければと思います。