最も売れたシングルレコードは、子門真人さんが歌った『およげたいやきくん』(1975)で、他を圧倒する457.7万枚が売れているらしい。
これにより、販売したレコード会社は大儲けしてビルも建てたが、子門さんや曲を作った人には、数万円が支払われただけで、後に、子門さんは僅か100万円と白いギターを貰っただけだという。
契約上はそれで何の問題もないのだろうが、私はこういうのはあまり好きではない。
レコード会社は子門さんや曲の制作者にそれなりに報いてやって欲しかったと思う。
音楽に限らないが、クリエイターは搾取されたり報いられないことが多いのだと思う。
初音ミクさんの会社のクリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之社長は、初音ミクの楽曲を作るクリエイターにちゃんと報酬が入るようKARENT(カレント)というレーベル(販売部門)を作ったりと骨を折っていることが『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』(柴那典著)に書かれているが、こういったクリエイターを大切にする土壌があることが、初音ミクが躍進する要因であると思う。
お金が絡む話は複雑で、知られていないことも多いのは当然だが、まあ、嫌な話が多い。
ところが、こんな話があった。
2003年に、当時存在したプロ野球球団ダイエーホークスの優れた野手であった小久保裕紀(こくぼひろき)さんが、突然、巨人に無償トレードされた。この話も、経緯が複雑で、後に明らかになった真実もいろいろあるらしいが、別に、この件の解明や紹介が目的ではないので細かい事情は省く。
これほどの選手が移籍するのに、移籍元のホークスが巨人にお金を求めなったことは驚きだが、これは、ホークスのオーナーの中内正(なかうちただし)さんが、移籍金は小久保さんの年棒に上乗せしてやって欲しいと申し出たからであるらしい。
これに関しては、どこで聞いたのかは忘れたが、中内さんが巨人に、「移籍金はいらないから、小久保君につけてやってほしい」と言い、そのことを中内さんは記者会見で涙を流しながら話したというから、当時、不遇であった小久保さんを、中内さんが本当に思いやったのだと思われる。
ホークスや中内さんにとっては大したお金ではないかもしれないが、私はこういう話は好きだ。
お金に関する良い話、悪い話は、思い出すだけでもキリがない。
それは、権威者だけが儲けるか、労働者やクリエイターを大切にするかによく現れる。
また、「お客様は神様です」の思想がアメリカでも注目されているが、神様かどうかはともかく、客を大切にすることが結局は事業の発展の根本なのに、このことが全く駄目な会社が多くなったように思われる。
これは直接聞いたが、阪神淡路大震災(1995)の際、ある成長著しい教育ベンチャーでは、震災直後、社長が、困っている社員にお金をばらまくように配り、社員集会で、当時は電子メールすら一般的でなかった時代だが、その社長は「お金が必要な人は、社長室にファックスを送りなさい。社長室のファックスは俺しか見ないので心配しなくていい。いくらでも出すから、間違えてもサラ金になど行くな」と言ったそうだ。
こんな会社が発展するのであると思う。まあ、この会社もやがて創業者の精神が軽んじられるようになり、いろいろ苦しいらしいが。
どんなこともそうなのだが、私は、引き寄せだって、誠意のない者、親切でない者が引き寄せが出来ることはない・・・言い換えれば、引き寄せが出来ないという人は、もう少し、誠意を大切にしたら良いのではないかと思う。
こういったことは、精神論ではなく、それなりに生きていれば誰でも分かることではないかと思う。
◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)初音ミクはなぜ世界を変えたのか?(柴那典)
(2)知の謎はインターネットで解き明かせるか(猪子寿之)
(3)「大企業の時代」は終わったか(夏野剛、猪子寿之)
(4)ニコニコ哲学 ~川上量生の胸のうち~(川上量生)
(5)楽しいAI体験から始める機械学習(Kay他)
AIアート1159
「明日の予定」
Kay
これにより、販売したレコード会社は大儲けしてビルも建てたが、子門さんや曲を作った人には、数万円が支払われただけで、後に、子門さんは僅か100万円と白いギターを貰っただけだという。
契約上はそれで何の問題もないのだろうが、私はこういうのはあまり好きではない。
レコード会社は子門さんや曲の制作者にそれなりに報いてやって欲しかったと思う。
音楽に限らないが、クリエイターは搾取されたり報いられないことが多いのだと思う。
初音ミクさんの会社のクリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之社長は、初音ミクの楽曲を作るクリエイターにちゃんと報酬が入るようKARENT(カレント)というレーベル(販売部門)を作ったりと骨を折っていることが『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』(柴那典著)に書かれているが、こういったクリエイターを大切にする土壌があることが、初音ミクが躍進する要因であると思う。
お金が絡む話は複雑で、知られていないことも多いのは当然だが、まあ、嫌な話が多い。
ところが、こんな話があった。
2003年に、当時存在したプロ野球球団ダイエーホークスの優れた野手であった小久保裕紀(こくぼひろき)さんが、突然、巨人に無償トレードされた。この話も、経緯が複雑で、後に明らかになった真実もいろいろあるらしいが、別に、この件の解明や紹介が目的ではないので細かい事情は省く。
これほどの選手が移籍するのに、移籍元のホークスが巨人にお金を求めなったことは驚きだが、これは、ホークスのオーナーの中内正(なかうちただし)さんが、移籍金は小久保さんの年棒に上乗せしてやって欲しいと申し出たからであるらしい。
これに関しては、どこで聞いたのかは忘れたが、中内さんが巨人に、「移籍金はいらないから、小久保君につけてやってほしい」と言い、そのことを中内さんは記者会見で涙を流しながら話したというから、当時、不遇であった小久保さんを、中内さんが本当に思いやったのだと思われる。
ホークスや中内さんにとっては大したお金ではないかもしれないが、私はこういう話は好きだ。
お金に関する良い話、悪い話は、思い出すだけでもキリがない。
それは、権威者だけが儲けるか、労働者やクリエイターを大切にするかによく現れる。
また、「お客様は神様です」の思想がアメリカでも注目されているが、神様かどうかはともかく、客を大切にすることが結局は事業の発展の根本なのに、このことが全く駄目な会社が多くなったように思われる。
これは直接聞いたが、阪神淡路大震災(1995)の際、ある成長著しい教育ベンチャーでは、震災直後、社長が、困っている社員にお金をばらまくように配り、社員集会で、当時は電子メールすら一般的でなかった時代だが、その社長は「お金が必要な人は、社長室にファックスを送りなさい。社長室のファックスは俺しか見ないので心配しなくていい。いくらでも出すから、間違えてもサラ金になど行くな」と言ったそうだ。
こんな会社が発展するのであると思う。まあ、この会社もやがて創業者の精神が軽んじられるようになり、いろいろ苦しいらしいが。
どんなこともそうなのだが、私は、引き寄せだって、誠意のない者、親切でない者が引き寄せが出来ることはない・・・言い換えれば、引き寄せが出来ないという人は、もう少し、誠意を大切にしたら良いのではないかと思う。
こういったことは、精神論ではなく、それなりに生きていれば誰でも分かることではないかと思う。
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(1)初音ミクはなぜ世界を変えたのか?(柴那典)
(2)知の謎はインターネットで解き明かせるか(猪子寿之)
(3)「大企業の時代」は終わったか(夏野剛、猪子寿之)
(4)ニコニコ哲学 ~川上量生の胸のうち~(川上量生)
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