ご存じの方も多いと思うが、13日(2024年7月)、ペンシルベニア州バトラーで演説中だったドナルド・トランプ前大統領がライフル銃で狙撃され、トランプ前大統領は銃弾が右耳上部を貫通する負傷を負った。
米国大統領・元大統領の暗殺未遂事件としては、1981年3月30日に、ロナルド・レーガン大統領がテキサス工科大学の学生だったジョン・ヒンクリーに狙撃されて以来らしい。
レーガン大統領の暗殺未遂事件に関しては、私は昔、『スピーキングアウト』という本で読んだことがある。内容はあまり憶えていないのだが、治療を受けているレーガン大統領について、
「歳の割にはいい身体をしている。しかし、やはり老人の身体だ。もう歳なのだ」
といったことが書かれていたことを憶えている。
大統領就任間もないレーガンは当時、70歳になったばかりで、当時は就任時の年齢が史上最高齢の米国大統領で、現在は、1位がバイデン、2位がトランプである。

銃撃直後、トランプ前大統領は、シークレットサービス達に囲まれて自分の脚で歩いて退出する際、右手の拳を振り上げ闘志溢れる顔で「ファイト!」と連呼したが、その様子を収めた写真が信じられないほど絵になり、アメリカ史上に残ることは間違いないと思われた。
たまたま命を取り留めたと言うべき危機的状況を理解しながら気力を失わないトランプの精神力が称賛されると共に、まさにアメリカ人好みの英雄像であったと思われる。また、その後のトランプの言動も冷静で、並の精神力の持ち主でないことが改めて分かったと感じさせた。

尚、トランプは、レーガンのスローガンであったMAGA(アメリカを再び偉大に)を採用する等、レーガンを手本にしたようなところは多い。
そのレーガンが狙撃された時の彼の言動も非常に素晴らしいものだった。
彼は、弾丸を摘出する手術を担当する医師に対し、「君たちが皆、共和党員だといいんだがねえ(レーガンは共和党)」とジョークを飛ばす余裕があった。
その医師(ジョセフ・ジョルダーノ)は民主党員であったが、彼もまた、
「閣下、今日一日、我々は皆、共和党員です」
と見事な返答をしたことが知られている。
さらに、病院に駆け付けた妻のナンシーに対し、レーガンは、
「ハニー、僕は避けることを忘れていたよ」
と冗談を言った。
これは、史上最強のチャンピオンと言われた元プロボクシング世界ヘビー級王者ジャック・デンプシーが1926年、ペンシルベニア州で挑戦者ジーン・タニーに敗れた際、電話をしてきた妻が「どうしたの?あなた」と尋ねた際の返事の言葉を引用したものである。
こういったレーガンの機智や茶目っ気は人気があったが、上に立つ者の精神的余裕を感じさせたのだろう。
トランプもまた、風で帽子を飛ばされた衛兵の帽子を自ら拾って被せてやるなどの茶目っ気があり、それが、闘う姿と共にトランプの人気の要因なのだと思われる。

トランプ前大統領は、弾丸を見事避けたと言って良いだろう。
そして、その場所が、デンプシーが敗れたあの試合が行われたペンシルベニア州だったというのも運命を感じる。

◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)スピーキング・アウト: レーガン政権の内幕
(2)帰ってきたトランプ大統領 アメリカに“建国の正義”が戻る日
(3)今、アメリカで起きている本当のこと 大統領選“不正選挙”から米国内戦へ
(4)積極的考え方の力(ノーマン・ヴィンセント・ピール)
(5)世界でいちばん愛しい人へ: 大統領から妻への最高のラブレター(ロナルド・レーガン、ナンシー・レーガン)

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