最近、どういうわけか、米津玄師さんの『M八七』(映画『シン・ウルトラマン』主題歌)をよく聴いていたが、凄い名曲だった。
この曲で悟りを開けそうだ(笑)。
まあ、悟りとまではいかなくても、いろいろ目覚めるのを感じる。

あなたは神様に祈ったことがあるだろうか?
そりゃ、そんな感じのこと(宝くじが当たりますように…とか 笑)なら、多くの人がやったことがあるだろう。
私もある。
しかし、本気で祈ったこととなると、ほとんどの人がないだろうし私もない。
つまり、本気で何かを願ったことなどないということかもしれない。

私は、子供の時に読んだだけなので詳細を憶えていないが、石ノ森章太郎さんの『サイボーグ009』の中で、002ことジェット・リンクが、まさにこう言う場面があった。
「神様、初めてあなたに祈ります」
ジェットはロケットを備えたサイボーグで、遥か上空の成層圏を飛ぶ敵の本体である宇宙ロケットの中の009こと島村ジョーを助けに行こうとしていた。ジョーの役目は、そのロケットを破壊することで、結果、自分も死ぬことになっていた。
ジェットは、間に合わないことは分かっていたがジョーを助けに行ったわけで、その時にそう言ったのだった。
ジェットはアメリカの下町に住んでいた不良で、信仰などなかったし、神様など信じていなかっただろうが、そのジェットがそう言ったのだった。
ジェットは、見事ロケットを破壊し宇宙空間を漂っていたジョーにたどり着いたが、残念ながら燃料切れだった。
この名場面は、シチュエーション(状況)を変えて『009 RE:CYBORG』(2012)に受け継がれている。

『8マン インフィニティ』(2004~2007。1960年代前半の『8マン』の正統な続編)で、16歳の高校生、東光一(ひがしこういち)は、通学中の駅で、少女(10歳くらいか)が線路に落ちて動かないのを見る。そこに電車が来たが、その電車は止まる様子はなかった。
東光一は線路に飛び込んで少女を救うが、自分は電車に跳ねられ、病院に運ばれたが、やがて死のうとしていた。
実は、その少女は、極めて優秀なAI(人工知能)を備えたアンドロイドだったが、敵の攻撃を受け、一時的に機能停止していたのだった。
そのAIは推論しようとしていた。
「東光一は、間に合わないことは分かっていたはずだ。だが、なぜ自分を助けたのだろう?」
だが、AIは答を出せず、その答を知りたがったことで物語が始まる。

東光一は神に祈ったわけではないが、同じことだと言えると思う。
『M八七』で、何度も、
「君が望むなら それは強く応えてくれるのだ」
と繰り返す。
「それ」が神だとは言わないが、自分を超えた何かだろう。
そして、

微かに笑え あの星のように
痛みを知る ただ一人であれ

と結ぶが、「それ」と、星のように微かに笑う「ただ一人」との関係は何だろう?
おそらく、人は他の人のためにしか神に祈らないのだろう。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)サイボーグ009(1) (石ノ森章太郎デジタル大全)
(2)009 RE:CYBORG ※dアニメストア for Prime Video
(3)8マン・インフィニティ(1)
(4)シン・ウルトラマン ※Amazon Prime Video
(5)8マン(1) (平井和正、桑田次郎)

ミステリアスガール
AIアート1009
「ミステリアスガール」
Kay

  
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