もう学歴に意味はないと言う人もいれば、人気者のインフルエンサーの西村博之(通称ひろゆき)さんのように、Fラン(Fランク=最低偏差値)大学でも出ておいた方が良いと言う人もいる。
この相反する意見について言えることは、能力が高い場合は前者で、特別な能力とか明確な目標とかがない場合は後者である場合が多いように思える。
ただ、現在の状況でいえば、「行った方が得」という理由で行くには、一般の人の収入に対し、大学の学費が高過ぎる。それは、私立大学はもちろんだが、国公立大でも奨学金を利用しなければ行けない人が多い。
音楽家の坂本龍一さんの時代は国公立大の学費は無料で、坂本さんは東京芸大の大学院で留年して気楽な学生の身分でいたかったが、無理矢理卒業させられてしまったという、今では想像し難い時代もあったわけだ。
ところで、日本で大学世界ランキングに載る大学と言えば東大とか京大(東大でもせいぜい20位くらいだが)といった国立大学だが、アメリカで世界トップランキングで、多くの有名政治家や科学者が出ている大学であるハーバードやMIT(マサチューセッツ工科大学)などは私立大学だ。
アニメ『かぐや様は告らせたい』で、白銀御行(しろがね みゆき)はスタンフォード大学に行くことになっていたと思うが、スタンフォードもハーバード等と並ぶ名門私立大学で、アメリカの私立大学は円安の今では、学費は年間一千万円近くになる。私はこの作品は詳しくは知らないが、白銀御行はおそらく奨学金が得られるのだと思う(彼の家は貧乏だ)。奨学金をフルに活用出来れば、アメリカの大学では学生の負担はほぼゼロで、日本と違い返済の必要もなかったと思う。
とはいえ、私立大学を出たアメリカの著名人で奨学金で通っていた人は必ずしも多くはなく、やはり成功者は金持ちの家の出が多いのだと思う。
アップル創業者のスティーブ・ジョブズはリード大学(そこそこ名門の私立大学)に入学したが、学費が理由ですぐに退学している。
事情を言えば、彼の母親は大学生で、スティーブを育てることが出来ないので、里子に出すこととしたが、この母親は、里親が大卒であることを希望した。しかし、希望の里親が見つからず、スティーブを欲しがった夫婦は大学を出ておらず、父親は高校も出ていなかった。そこで、スティーブの母親は、スティーブに大学を卒業させるという条件で、その夫婦のところに里親に出した。
スティーブはリード大学に入学したが、スタンフォード大学の卒業式の講演でスティーブが言ったところによれば、「リード大学の学費がスタンフォード大学並に高いことを知らなかった」ようで、入学後に、自分の学費は里親が一生かけて築いた財産を使い果たしてしまうことに気付き、それに耐えられずに慌ててやめたようだ。
そういえば、私が知っているアメリカ人の著名人で公立大学に行っていたのは、ポール・アレンくらいだ(ワシントン州立大学)。
「ポール・アレンって誰?」と言われる場合がほとんどだと思うが、彼はビル・ゲイツと共にマイクロソフトを創業した大物だ。しかし、ゲイツに比べれば無名と言えるほどだと思う(ゲイツが有名過ぎるのだが)。だが、アレンの能力がなければマイクロソフトの成功はなかった。
ちなみに、アレンもゲイツも(ゲイツはハーバード)大学は中退している。ゲイツはずっと休学扱いになっていたらしいが、ハーバードはゲイツに名誉学士号を与えそれが終わった。ゲイツはハーバードに多額の寄付を続けていたようだ。
日本とアメリカでは大学の入学制度も全く違うようで、ここでは書かないが、いろいろ考えさせられる。
日本で、物理学では天才というある高校生がいたが、日本の受験制度では良い大学に入ることは無理だった。だが、たまたまMITの教授と面談したら、即座にMITへの入学を許可されただけでなく「(大学の)学部を飛ばして大学院からでもいいよ」と言ってくれたようだ。
東大生の親の年収が平均で一千万円を超えているという話があるように、学業でうまくいくには、良い家庭環境が必要らしいが、それと共に、IQが低い子が一定以上の成績を取れないというのは、タブー視されるが事実と思う。
勉強が出来ない子には、その原因が、家庭にあるのかIQにあるのか分からない場合もあると思う。
IQが高ければ家庭に恵まれていなくても、小学校の時は勉強が出来る場合もあるが、必ずしもそうではない。親が馬鹿で、あまりに子供の向学心を壊してしまう場合も多いに違いない。
私の知り合いに印象的な人がいて、彼は全く勉強が出来なかったが、小学4年生の時、親が教師に「あなたのお子さんは、オール4程度なら軽いはずなんですけどね」と言われたらしい。
軽くオール4なら、それほど頑張らなくてもオール5と思うが、その人は「そう言われても、どうすればオール4なんかになれるのか、皆目見当がつかなった」と言う。つまり、彼は生まれつきのIQは高いのだが、母親は勉強に関する理解がまるでなく、父親は少しはマシだが、家に居る時はほとんど酔っぱらっていたという有様で、勉強の仕方を誰にも教えてもらえず、まるで分からなかったのだ。それでも、テストの点が悪いと母親に怒られ、「勉強しろ」と言われるが、何をしていいか分からず、とりあえず勉強しているポーズとして漢字の書き取りをしていたら、母親に「そんなのばっかりやってても駄目でしょう!」と怒られるが、母親は何をすれば言いか言わない(言えない)のだから、もう滅茶苦茶である。よくグレなかったものだ(笑)。
他にも、子供の時にツキがなく、苦労した人も多いだろうし、その多くが、そのまま面白くもない人生を送っているのだと思う。
私は、そんな人達の救済意識が強いし、それは可能と思う。
◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)言ってはいけない―残酷すぎる真実―(橘玲)
(2)ハングリーであれ! 愚かであれ! (スティーブ・ジョブズ)

AIアート1005
「理不尽を見る目」
Kay
この相反する意見について言えることは、能力が高い場合は前者で、特別な能力とか明確な目標とかがない場合は後者である場合が多いように思える。
ただ、現在の状況でいえば、「行った方が得」という理由で行くには、一般の人の収入に対し、大学の学費が高過ぎる。それは、私立大学はもちろんだが、国公立大でも奨学金を利用しなければ行けない人が多い。
音楽家の坂本龍一さんの時代は国公立大の学費は無料で、坂本さんは東京芸大の大学院で留年して気楽な学生の身分でいたかったが、無理矢理卒業させられてしまったという、今では想像し難い時代もあったわけだ。
ところで、日本で大学世界ランキングに載る大学と言えば東大とか京大(東大でもせいぜい20位くらいだが)といった国立大学だが、アメリカで世界トップランキングで、多くの有名政治家や科学者が出ている大学であるハーバードやMIT(マサチューセッツ工科大学)などは私立大学だ。
アニメ『かぐや様は告らせたい』で、白銀御行(しろがね みゆき)はスタンフォード大学に行くことになっていたと思うが、スタンフォードもハーバード等と並ぶ名門私立大学で、アメリカの私立大学は円安の今では、学費は年間一千万円近くになる。私はこの作品は詳しくは知らないが、白銀御行はおそらく奨学金が得られるのだと思う(彼の家は貧乏だ)。奨学金をフルに活用出来れば、アメリカの大学では学生の負担はほぼゼロで、日本と違い返済の必要もなかったと思う。
とはいえ、私立大学を出たアメリカの著名人で奨学金で通っていた人は必ずしも多くはなく、やはり成功者は金持ちの家の出が多いのだと思う。
アップル創業者のスティーブ・ジョブズはリード大学(そこそこ名門の私立大学)に入学したが、学費が理由ですぐに退学している。
事情を言えば、彼の母親は大学生で、スティーブを育てることが出来ないので、里子に出すこととしたが、この母親は、里親が大卒であることを希望した。しかし、希望の里親が見つからず、スティーブを欲しがった夫婦は大学を出ておらず、父親は高校も出ていなかった。そこで、スティーブの母親は、スティーブに大学を卒業させるという条件で、その夫婦のところに里親に出した。
スティーブはリード大学に入学したが、スタンフォード大学の卒業式の講演でスティーブが言ったところによれば、「リード大学の学費がスタンフォード大学並に高いことを知らなかった」ようで、入学後に、自分の学費は里親が一生かけて築いた財産を使い果たしてしまうことに気付き、それに耐えられずに慌ててやめたようだ。
そういえば、私が知っているアメリカ人の著名人で公立大学に行っていたのは、ポール・アレンくらいだ(ワシントン州立大学)。
「ポール・アレンって誰?」と言われる場合がほとんどだと思うが、彼はビル・ゲイツと共にマイクロソフトを創業した大物だ。しかし、ゲイツに比べれば無名と言えるほどだと思う(ゲイツが有名過ぎるのだが)。だが、アレンの能力がなければマイクロソフトの成功はなかった。
ちなみに、アレンもゲイツも(ゲイツはハーバード)大学は中退している。ゲイツはずっと休学扱いになっていたらしいが、ハーバードはゲイツに名誉学士号を与えそれが終わった。ゲイツはハーバードに多額の寄付を続けていたようだ。
日本とアメリカでは大学の入学制度も全く違うようで、ここでは書かないが、いろいろ考えさせられる。
日本で、物理学では天才というある高校生がいたが、日本の受験制度では良い大学に入ることは無理だった。だが、たまたまMITの教授と面談したら、即座にMITへの入学を許可されただけでなく「(大学の)学部を飛ばして大学院からでもいいよ」と言ってくれたようだ。
東大生の親の年収が平均で一千万円を超えているという話があるように、学業でうまくいくには、良い家庭環境が必要らしいが、それと共に、IQが低い子が一定以上の成績を取れないというのは、タブー視されるが事実と思う。
勉強が出来ない子には、その原因が、家庭にあるのかIQにあるのか分からない場合もあると思う。
IQが高ければ家庭に恵まれていなくても、小学校の時は勉強が出来る場合もあるが、必ずしもそうではない。親が馬鹿で、あまりに子供の向学心を壊してしまう場合も多いに違いない。
私の知り合いに印象的な人がいて、彼は全く勉強が出来なかったが、小学4年生の時、親が教師に「あなたのお子さんは、オール4程度なら軽いはずなんですけどね」と言われたらしい。
軽くオール4なら、それほど頑張らなくてもオール5と思うが、その人は「そう言われても、どうすればオール4なんかになれるのか、皆目見当がつかなった」と言う。つまり、彼は生まれつきのIQは高いのだが、母親は勉強に関する理解がまるでなく、父親は少しはマシだが、家に居る時はほとんど酔っぱらっていたという有様で、勉強の仕方を誰にも教えてもらえず、まるで分からなかったのだ。それでも、テストの点が悪いと母親に怒られ、「勉強しろ」と言われるが、何をしていいか分からず、とりあえず勉強しているポーズとして漢字の書き取りをしていたら、母親に「そんなのばっかりやってても駄目でしょう!」と怒られるが、母親は何をすれば言いか言わない(言えない)のだから、もう滅茶苦茶である。よくグレなかったものだ(笑)。
他にも、子供の時にツキがなく、苦労した人も多いだろうし、その多くが、そのまま面白くもない人生を送っているのだと思う。
私は、そんな人達の救済意識が強いし、それは可能と思う。
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(2)ハングリーであれ! 愚かであれ! (スティーブ・ジョブズ)

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「理不尽を見る目」
Kay
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現在就いている仕事は、底辺の職業ランキングの栄冠ある第一位に輝いております。
そんな私の見解ですので、ある程度の説得力があると思い述べさせて頂きます。
学歴はあるならばあった方が良いに決まっています。それは間違いないと思います。
なければないで困りません。悲哀というほどのものもありませんし、自らを惨めとも思いません。
救済はアテにしておりません。強いて言うならば、いずれは死ねるということが救済です。死にたいわけではありませんし、死ねと言われても死にません。