念仏、真言、呪文、神仏の名を唱えることには確実に素晴らしい効果がある。
ただ、私の考えでは、これらの言葉に何か霊力のようなものがあるのではなく、これらの言葉を唱えることが良い今今メソッドになるから効果があるのだと思う。
今今メソッドとは、「今この瞬間に意識を集中する」ことである。
「今、この瞬間に集中しろ」と言われても戸惑う人が多いと思うが、それなら、念仏や呪文を唱えれば良いのである。
念仏や真言などなら、敬う気持ちを持って集中して行い易いので、それがまさに今今メソッドとして適合するのである。
言い換えれば、真面目に唱えることが出来るなら、どんな言葉でも良いわけである。

この原理をビジネスとして成功させたのがTM(超越瞑想)であると思う。
短い、意味のない言葉をマントラとして各人に与えるのだが、そのマントラがいかに特別で自分に合ったものであるかを懇々と説くのである。
その説き方は、あの手この手で洗脳する工夫が入念になされている。こう言うと悪いように思うかもしれないが、これにより、実践者は熱心に行うようになるのだから、効果が高くなるのだ。
ただ、個人的考えでは、その説き方はIQが高い人を説得するほどではなく、高いIQの持ち主は、たとえTMをやるようになっても、やっているうちに矛盾を感じ出して、長続きしないと思う。
だから、興味を持ってTMを始めても、IQが高い人ほど早くやめていると思う。IQ120以上で1年以上続くことはないと思う。だが、人類の9割以上はIQ120未満であるからビジネスとしては良いだろう。
私の個人的考えでは、TMの教えは全部嘘、騙し、良く言えば「嘘も方便」である。
ただ、これで凄い金儲けは良くないと思う。

自分が続けられる言葉であるなら何でも同じである。
その中でユニークな言葉を提示したのが、ラマナ・マハルシやニサルガダッタ・マハラジである。
ラマナ・マハルシは「私は誰か?」で、ニサルガダッタ・マハラジは「私は在る」だ。
ただ、「私は誰か?」は、思考が働いてしまうことから、今今メソッドの役割を果たせないことが多く、マハルシは「何も考えず、淡々とやれ」と言いたくて「『私は誰か?』を呪文にしてはならない」と言ったのだと思う。
そして、マハルシは、「私」と唱えよと教えるようになったのではないだろうか。
マハルシは、「私」こそ最高の真言であると言ったらしいが、私もやってみたが、「私」はやはり思考が起こり易く駄目だった。
同じく、「私は在る」も、思考が起こり易く、私には向いてないように思う。

『ヒマラヤ聖者の生活探求』では、最高の真言は「神」であるとしている。
なかなか大胆であり、自分に向いていると思えば採用すれば良いと思う。

言葉を唱える以外に、今今メソッドとして効果があるのが呼吸法だ。
呼吸をコントロールする方法は、集中してやれれば良い今今メソッドになるが、往々にして、飽きてしまいうまくいかないことが多い。
そこで、呼吸をコントロールするのではなく、単に呼吸を意識すれば良いと気付いた人がいて、それが今流行のマインドフルネスにつながっている。
あるいは、ネドじゅんさんの「エレベーター呼吸」は、単純で飽きのこないイメージを使うことで、比較的長続きし易いかもしれない。

ユニークなところでは、耳鳴りを聴くという方法がある。
これは、耳鳴りがよく聴こえる人には良いかもしれない。
私は、幼い頃から、耳鳴りがよく聴こえることを自覚していて、これをじっと聴いていた記憶もある。
私が子供の時、度々奇跡を起こしたのも、これと関係があるのかもしれない。

腕振り運動も、佐川幸義流四股も、今今メソッドとしてやると最高の効果を発揮すると思う。
そして、いろいろなことを今今メソッドの手段としてやっていると、やがて、直接に「今この瞬間」に集中出来るようになり、ピュアな今今メソッドを行えるようになるだろう。

◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)アイ・アム・ザット 私は在る ~ニサルガダッタ・マハラジとの対話~
(2)ラマナ・マハルシとの対話 第一巻
(3)ナーマスマラナ ~神の名前の不思議な力~
(4)ヒマラヤ聖者の生活探究 第5巻(ベアード.T.スポールディング)
(5)左脳さん、右脳さん。(ネドじゅん)

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