引き寄せは、「いい気分でいれば引き寄せが起こる」の一言で言い表せる。
問題は、西洋的価値観’(物質主義)における「いい気分」が、「ハイな感情」と混同、もしくは、誤解されることだ。
「いい気分」は静かだが、「ハイな感情」は騒がしく情動的だ。

いろいろ文句も言いたいロンダ・バーンの『ザ・シークレット』のDVDでは、最後に、ロンダ・バーン自ら、砂浜に「Good Feeling」と書いていて、そこは非常に良いと思う。しかし、個人的には、良いのはそこだけだったと思う。
ロンダ・バーンが大きな影響を受けたと言われるネヴィル・ゴダードの引き寄せの法則である「想定の法則」は、いろいろ難しい下手な解説をする人も多いが、本当は実に単純なもので「願いが叶った時の気分を想像すれば叶う」である。
だが、これをやはりアメリカ人的に、たとえば欲しいスポーツカーを運転しているところを想像して「ヒャッホー!」という「ハイな感情」を感じることだと誤解してしまうことが多い(『ザ・シークレット』のDVDでも、モロにそんな場面がある)。
そうではなく、半世紀以上のロングセラーで、ドナルド・トランプ(45代米大統領)やロナルド・レーガン(33代米大統領)の愛読書と言われている、ノーマン・ヴィンセント・ピールの『積極的考え方の力』にあるように、ハワイのワイキキのビーチの夜の海岸などをイメージして「のどかだ」とつぶやくと、本当の「いい気分」を味わえる。

引き寄せが非常に上手い人も、実は、具体的な目標を立てて達成したことは意外に少ないというか、はっきり「ない」と言う人もいる。
つまり、実際は、引き寄せでは「思いもかけない良いこと」が起こるのだが、本当にうれしいことというのは、そんなものではないかと思う。
しかし、何らかの目標を立て、その引き寄せを計ったところ、その目標と似た成果を得られたので、引き寄せが起こったこととするのだ。
たとえば、引き寄せの目標よりずっと多い額のお金を、決めた時期よりやや遅れて得たり、恋人にしたい女性よりずっと美人の別の女性を恋人にしたりである。
そんなことを何度も経験した引き寄せの達人は、「具体的な目標を立てずに、良い気分でいることを心がけた方が良い」と言うことが多いのだと思う。
お金に困っている時、お金を引き寄せようとすると、執着してしまい、頭でいろいろ考えてしまう。
だが、良い気分というのは、思考が消えた時しか感じることが出来ず、実際、引き寄せも思考が消えた時に起こるのである。
だから、お金が欲しいのは別に構わないが、それを手放すとまでは言わなくても、執着しないように、良い気分でいなければならない。

上にあげた、ピールの『積極的考え方の力(The Power of Positive Thinking)』は、タイトルが悪い(出版社が決めたタイトルのように思う)。これは『良い気分の力(The Power of Good Feeling)』とすべき内容である。
(個人的には、桑名一央(相沢勉)訳が好きだ)
次回は、良い気分でいるための特効薬(実際は薬ではないが)を紹介しよう。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)積極的考え方の力(ノーマン・ヴィンセント・ピール著、月沢李歌子訳)
(2)積極的考え方の力(ノーマン・ヴィンセント ピール著、桑名一央訳、市村和夫訳)
(3)THE SECRET [DVD](ロンダ・バーン)
(4)ザ・シークレット (角川書店単行本)

白百合の中の白百合
AIアート913
「白百合の中の白百合」
Kay

  
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