doubt(ダウト。疑い)という英語をご存じだろうか?
・・・と聞いておいて何だが、私は知らなかった。
「疑い」「疑惑」「疑念」という意味だ。
doubtという言葉自体を意識したのは、ボーカロイドの鏡音リン・鏡音レン生誕10周年記念ソング『劣等上等』の中の、
yeah,挑発 あたし達はno doubt
という歌詞の、no doubtがとても耳に残っていたことだが、なんと私は意味を調べなかった。
no doubtはスラング(俗語)として、「もちろん」「分かった」「いいよ」「オッケー」という意味で、上の歌詞も、決まった意味はなく、リンが格好をつけて適当につぶやいただけという感じなのではと思う。
ところが、少し前に、この doubt を非常に意識させられることがあった。
先月(2024年4月)11日、わが国の岸田首相が米国の上下院合同会議で英語で演説を行ったが、その演説の中で、
And yet, as we meet here today, I detect an undercurrent of self-doubt among some Americans about what your role in the world should be.
しかし、今日ここでお会いして、私は一部のアメリカ人の間に、世界におけるあなた方(アメリカ人)の役割は何なのかという自責の念があることを感じています。(DeepL翻訳)
という文章があり、DeepLは、self-doubt を「自責の念」と訳している。
これに対する、ジャーナリストの山口敬之(やまぐちのりゆき)さんの解説が非常に胸に刺さった。
岸田首相がこう言った時、後ろにいた、カマラ・ハリス副大統領(大統領継承序列2位)と、下院議長マイク・ジョンソン(大統領継承序列3位)が揃えて表情を変えた・・・「ぎょっとした」表情になったらしい。
TBSテレビ・ワシントン支局長を務め、安倍晋三首相に最も近いジャーナリストと言われた山口さんは、このself-doubtという言葉を強く問題視しているようだ。
山口さんは、「日本人でself-doubtなんて言葉を知っている人はまずいない。敢えて訳せば『自己疑念』で、アメリカ人ですら滅多に使う言葉じゃない。つまり、この演説の原稿を、岸田はもちろん、岸田のスタッフが書いたはずがない。断言するが、この演説の原稿はアメリカ人、それも、民主党(バイデン政権スタッフ)が書いた。岸田は『言わされた』」と述べる。
総合して考えると、私は、山口さんの言う通りで間違いないと思う。
しかし、日本のマスコミは「岸田の演説はアメリカ人に感動を与えた名演説であった」と称賛している。
岸田首相に「一部のアメリカ人の間に自己疑念がある」なんて言われたら、アメリカ人にとって「大きなお世話」だし、「そもそも、どんな自己疑念だ?」となるだろう。
アメリカ人の自己疑念・自責の念とは、世界の問題に対して、アメリカがリーダーシップを取っていないということであることは確かと思う。
山口さんは、ここで言う世界の問題は「アメリカのウクライナ支援」を指していると指摘する。
つまり、アメリカは以前、ウクライナ紛争(事実上のロシア・ウクライナ戦争)に関し、完全にウクライナの味方になって、ウクライナに巨額の支援や武器提供を行っていたが、この半年、全くウクライナに支援を行っていない。
その理由は、米中間選挙で、予算を決める下院で共和党が多数党になったからだ。
民主党は、ウクライナ支援を全面的に推し進めようとするが、共和党はそれに反対で、共和党が下院を支配する中では、大統領がウクライナ支援をしたくても共和党が反対であれば金は出ない。
岸田首相は、アメリカがウクライナに支援出来ない状況を「ウクライナに支援してやれない自責の念に陥っている」と言ったのも同然だ。
そりゃ、ハリス副大統領やジョンソン下院議長が驚くはずだ。
これは、完全に民主党寄りの発言で、内政干渉に等しいが、これは、バイデン大統領スタッフが岸田に「日本は民主党の味方だ。ウクライナ支援に大賛成だよ」と言わせたのだ。
山口さんの指摘が本当だったのは最近、明らかになったと思う。
急に、米下院・・・と言うより、下院を支配する共和党がウクライナ支援に賛成に転じ、アメリカはウクライナに約9兆円もの巨額の支援を決定したのだ。
岸田首相の演説で言うところの「アメリカの自己疑念・自責の念」は解消されたことになる。
アメリカにネットワークを持つ山口さんは、さらに驚くべき解説をする。
なぜ、共和党が急にウクライナ支援に賛成したか、日本のマスコミは何も報じない。
山口さんが言うその理由はこうだ(おそらく正しいと私は思う)。
まず、前提として誤解してはならないことは、アメリカは、決してウクライナに9兆円「あげる」わけではないことだ。
あくまで「貸す」だけで、後で返してもらう。
しかし、ウクライナが返せるはずがない。
だから、「貸す」建前でも、事実上「あげる」ことになってしまう。
共和党が反対するのは当然だ。
ところが、岸田は、ウクライナが9兆円返すことを保証したのだ。
日本的に言えば「保証人の印鑑を押した」ってことだ。つまり、ちゃんと契約したのだろう。
結果、確実に、9兆円は、日本がアメリカに払うことになる。
それなら、共和党が反対する理由はない。アメリカ、そして、予算を決定する下院は1ドルも払う必要はないのだから、まあ、共和党にとってどうでもいい話だろう。
このことは、日本のマスコミは決して報じないが、どう考えても間違いない。
岸田はとんでもないことをやらかしたのだ。

AIアート891
「夕暮れ」
Kay
◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)まだGHQの洗脳に縛られている日本人(ケント・ギルバート)
(2)トランプの真実 ~トランプ・ファミリーとホワイトハウスの素顔~
(3)プーチン(上) ~生誕から大統領就任まで~
(4)中国に侵略されたアメリカ(山口敬之)
(5)総理(山口敬之)
・・・と聞いておいて何だが、私は知らなかった。
「疑い」「疑惑」「疑念」という意味だ。
doubtという言葉自体を意識したのは、ボーカロイドの鏡音リン・鏡音レン生誕10周年記念ソング『劣等上等』の中の、
yeah,挑発 あたし達はno doubt
という歌詞の、no doubtがとても耳に残っていたことだが、なんと私は意味を調べなかった。
no doubtはスラング(俗語)として、「もちろん」「分かった」「いいよ」「オッケー」という意味で、上の歌詞も、決まった意味はなく、リンが格好をつけて適当につぶやいただけという感じなのではと思う。
ところが、少し前に、この doubt を非常に意識させられることがあった。
先月(2024年4月)11日、わが国の岸田首相が米国の上下院合同会議で英語で演説を行ったが、その演説の中で、
And yet, as we meet here today, I detect an undercurrent of self-doubt among some Americans about what your role in the world should be.
しかし、今日ここでお会いして、私は一部のアメリカ人の間に、世界におけるあなた方(アメリカ人)の役割は何なのかという自責の念があることを感じています。(DeepL翻訳)
という文章があり、DeepLは、self-doubt を「自責の念」と訳している。
これに対する、ジャーナリストの山口敬之(やまぐちのりゆき)さんの解説が非常に胸に刺さった。
岸田首相がこう言った時、後ろにいた、カマラ・ハリス副大統領(大統領継承序列2位)と、下院議長マイク・ジョンソン(大統領継承序列3位)が揃えて表情を変えた・・・「ぎょっとした」表情になったらしい。
TBSテレビ・ワシントン支局長を務め、安倍晋三首相に最も近いジャーナリストと言われた山口さんは、このself-doubtという言葉を強く問題視しているようだ。
山口さんは、「日本人でself-doubtなんて言葉を知っている人はまずいない。敢えて訳せば『自己疑念』で、アメリカ人ですら滅多に使う言葉じゃない。つまり、この演説の原稿を、岸田はもちろん、岸田のスタッフが書いたはずがない。断言するが、この演説の原稿はアメリカ人、それも、民主党(バイデン政権スタッフ)が書いた。岸田は『言わされた』」と述べる。
総合して考えると、私は、山口さんの言う通りで間違いないと思う。
しかし、日本のマスコミは「岸田の演説はアメリカ人に感動を与えた名演説であった」と称賛している。
岸田首相に「一部のアメリカ人の間に自己疑念がある」なんて言われたら、アメリカ人にとって「大きなお世話」だし、「そもそも、どんな自己疑念だ?」となるだろう。
アメリカ人の自己疑念・自責の念とは、世界の問題に対して、アメリカがリーダーシップを取っていないということであることは確かと思う。
山口さんは、ここで言う世界の問題は「アメリカのウクライナ支援」を指していると指摘する。
つまり、アメリカは以前、ウクライナ紛争(事実上のロシア・ウクライナ戦争)に関し、完全にウクライナの味方になって、ウクライナに巨額の支援や武器提供を行っていたが、この半年、全くウクライナに支援を行っていない。
その理由は、米中間選挙で、予算を決める下院で共和党が多数党になったからだ。
民主党は、ウクライナ支援を全面的に推し進めようとするが、共和党はそれに反対で、共和党が下院を支配する中では、大統領がウクライナ支援をしたくても共和党が反対であれば金は出ない。
岸田首相は、アメリカがウクライナに支援出来ない状況を「ウクライナに支援してやれない自責の念に陥っている」と言ったのも同然だ。
そりゃ、ハリス副大統領やジョンソン下院議長が驚くはずだ。
これは、完全に民主党寄りの発言で、内政干渉に等しいが、これは、バイデン大統領スタッフが岸田に「日本は民主党の味方だ。ウクライナ支援に大賛成だよ」と言わせたのだ。
山口さんの指摘が本当だったのは最近、明らかになったと思う。
急に、米下院・・・と言うより、下院を支配する共和党がウクライナ支援に賛成に転じ、アメリカはウクライナに約9兆円もの巨額の支援を決定したのだ。
岸田首相の演説で言うところの「アメリカの自己疑念・自責の念」は解消されたことになる。
アメリカにネットワークを持つ山口さんは、さらに驚くべき解説をする。
なぜ、共和党が急にウクライナ支援に賛成したか、日本のマスコミは何も報じない。
山口さんが言うその理由はこうだ(おそらく正しいと私は思う)。
まず、前提として誤解してはならないことは、アメリカは、決してウクライナに9兆円「あげる」わけではないことだ。
あくまで「貸す」だけで、後で返してもらう。
しかし、ウクライナが返せるはずがない。
だから、「貸す」建前でも、事実上「あげる」ことになってしまう。
共和党が反対するのは当然だ。
ところが、岸田は、ウクライナが9兆円返すことを保証したのだ。
日本的に言えば「保証人の印鑑を押した」ってことだ。つまり、ちゃんと契約したのだろう。
結果、確実に、9兆円は、日本がアメリカに払うことになる。
それなら、共和党が反対する理由はない。アメリカ、そして、予算を決定する下院は1ドルも払う必要はないのだから、まあ、共和党にとってどうでもいい話だろう。
このことは、日本のマスコミは決して報じないが、どう考えても間違いない。
岸田はとんでもないことをやらかしたのだ。

AIアート891
「夕暮れ」
Kay
◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)まだGHQの洗脳に縛られている日本人(ケント・ギルバート)
(2)トランプの真実 ~トランプ・ファミリーとホワイトハウスの素顔~
(3)プーチン(上) ~生誕から大統領就任まで~
(4)中国に侵略されたアメリカ(山口敬之)
(5)総理(山口敬之)
人気ランキング参加中です |
![]() ![]() |
やはりイーロン・マスクがポストしたように、陰謀論の殆どは事実という事でしょうか?