私は高校生の時に、たまたま見た漫画の中で、30代と思われる女性が「人間は安定を求めた時に生きるのをやめるのですね」と言うのを見て、この言葉を非常に印象深く憶えている。
その時のように、熱狂もなく静かな確信を感じることは魂が教える真実である可能性が高いと思う。
竹宮恵子さんの1975年の漫画『真夏の夜の夢(ミッド・ナイト・ドリーム)』が、1ページのプロローグ(序章)の後、「・・・そして黒い魔の時代がやってくる・・・」という言葉で始まる。
2058年、ほとんどの人間が同じ退屈な顔で生きている中で、主人公の少年は1人の少女を見つける。
一目で分かったが、彼女だけは本当に生きていた。
2058年にならなくても、2024現在でも、もう昔から人々は同じ顔をして死んで生きている。
なぜそうなったのかというと、上の最初の漫画の話のように、皆、安定を求めたからだ。
人間の脳の中にある指令は「生きろ」だけであるという話があるが、おそらく正しいと思う。
ところが、人間は、身体も心も傷付きたくない・・・痛い思いをしたくないという欲求がある。
それで、安定という餌、あるいは、飴をちらつかせると、容易く支配出来る。
それが支配者の人間の支配方法だ。
すると、安定を求めなければ、容易く支配者の罠を逃れ、生きることが出来るというわけだ。

安定とは何かというと、魂の力を使わずに楽に生きることだ。
もっと分かり易く言えば、右脳を使わずに左脳だけで生きるということだ。
どうすればそんな生き方が出来るかというと、権力とか富がある者に依存することである。
つまり、親や政府に頼って生きれば、たちまち死ぬことになるわけだが、資本主義だろうが共産主義だろうが、あらゆる国でそんなことが行われている。
その中で、政府や親に頼ることが出来ない紛争地域の中に、強い生命力を持って生きている者がいる。

引き寄せの力が強くなるのも、生きている時・・・つまり、安定を捨てた時だ。
「引き寄せが出来ない」というなら、それは安定を求めているからだ。
安定を求めるということは、引き寄せの力を否定しているのだからね。

さっきの『真夏の夜の夢』の中で、その「生きている少女」は、賭博場でルーレットで黒の15に賭け続け、勝ち続ける。
生きている者の力を象徴的に見せているかのようだ。
まあ、この少女がなかなかマズいものだったのだが(笑)。

岡本太郎が「僕はいつも破滅に向かう道を選んだ」と言っていたが、これも安定を捨てる道を選んだということだ。
昔から、成功者達が「リスクを取れ」と言ったのも、安定を求めては引き寄せが出来ないことを直観的に知っていたからだろう。
しかし、若くないと彼らのような生き方は出来ない。
そして、そもそも、皆、安定が大好きだ。
良い大学に入り、良い企業に就職したがるのは安定を求めての場合が多く、そんなことをする者はもう死んでいる。
リスクを取ることを「冒険をする」と言う。
つまり、冒険をする者は生きているのだ。

そんなわけで、危険に挑め、冒険をしろ・・・であるが、なかなか出来ないだろうなあ(笑)。
「どん底に落ちたらどうしよう」とか「惨めにはなりたくない」って思っているからだ。
解決策は1つ。
もちろん、思考を消すことだ。
そんなわけで、今今メソッドに励むことをお薦めする。

※『真夏の夜の夢』は『シルベスターの星から』に収録。
青い花
AIアート867
「青い花」
Kay


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