生命とは何かを科学的に説明しようとしても、すぐに行き詰る。
「生命と人工生命に違いはなくなる」という話は昔からあり、現在はそれがさらに信憑性を増しているように言われる。
しかし、科学的にどうというより、(生命と人工生命の)違いは直観として感じると思う。
そして、実際に違う。
明らかな違いとして、生命は一度失うと戻らないということだ。
面白いことに、科学では一度失うと戻らないものを作ることが出来ない。
言うなれば、失敗しないことを失敗する(=常に成功する)ことは出来ない。
「失敗は成功の母」とか言う。
しかし、実際は「失敗=成功」なのである。
ミスター・スポック(『スター・トレック』に登場するバルカン星人)は、「To Error Is Human(失敗するのが人間だ)」と否定的な意味で言ったが、これほど肯定的な事実はない。
つまり、人間は失敗するからいいんだ。
もし、バルカン星人は失敗しないなら、バルカン星人は地球人に完全に劣るのである。

生命力こそ、引き寄せのエネルギーでもある。
生命力は全知全能を隠し持っている。
そして、面白いことに、生命を捨てる気になるほど大きな生命力を発揮する。
いわゆる「死に物狂いの力」である。

今でもAmazon Videoで見ることが出来るが、『紅三四郎』(1969)というアニメがある。
紅三四郎という名の若い武道家が、ある時、全身をがっちりロープで縛られ、そこに、巨大な刃物が振り子状に動きながら迫ってくる。
万事休すである。
しかし、刃物が三四郎を切断したはずが、三四郎はロープから解放され、無事であった。
ところが、三四郎は、なぜ自分が助かったのか分からない。誰かが助けてくれたのではなかった。
そんな三四郎に武道の達人が言う。
「それが死の刹那の力だ」(実際のセリフは憶えていないが、だいたいこんな感じ)
これが真実に感じるなら、なかなか見込みがある(笑)。

『サイボーグ009 完結編 GOD'S WAR』にも、こんな話がある。
サイボーグ009こと島村丈が女神と戦った時のことだ。
相手は神だ。009がサイボーグとしてどれほど優秀でも、どうしたって勝ち目はない。戦いにすらならない。
009が神に勝つよりは、ハエが宇宙船を止める方が、まだ可能性があるほどだ。
ところが、一瞬、009は女神を慌てさせる。
これが生命の力である。

では、生命の力を使うにはどうすれば良いか?
無意識に入れば良い。
この無意識とは、意識はあるが心(思考と言っても良い)が消えた状態のことだ。
アメリカの精神科医ミルトン・エリクソンは、いつでも無意識に入れたし、患者を無意識に入れることが出来た。
だから、「魔法を使って治している」と言われるほど、自在に精神疾患を治せた。
道元は、「仏道とは、自覚を持ったまま自己を忘れること」と言ったが、まさにこれが無意識に入ることだ。
道元の『正法眼蔵』の、『現成公案』だけでも読むと良いだろう。

髪に絡みつく花
AIアート838
「髪に絡みつく花」
Kay


◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)サイボーグ009 完結編 2012 009 conclusion GOD'S WAR I first
(2)私の声はあなたとともに ~ミルトン・エリクソンのいやしのストーリー~
(3)現代訳 正法眼蔵(禅文化学院)
(4)正法眼蔵(ひろさちや翻訳)
(5)紅三四郎 ※Amazon Prime Video dアニメストア
  
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