この世でうまくやっていくのに、最も大切な能力は「誰とでも仲良く出来る能力」だと思う。
もし子供がいたなら、何をさておいても、誰とでも仲良く出来るよう導かねばならない。

では、子供に限らないが、どうすれば誰とでも仲良く出来るのだろう?
人を惹き付ける特別な魅力がある場合を除けば、信頼される人間であるということだろう。
人付き合いが下手な者が、誰とでも仲良くしようとしてやる典型的な間違いが、「媚びを売る」ことだ。
媚びを売れば子分扱いか、下手すれば奴隷扱いだ。

では、どうすれば信頼される人間になれるかということを言葉で説明したら、本一冊以上になってしまう。
だが、子供でなくても、守ることが出来る掟は1つだけだ。
とはいえ「愛すればいい」なんて無茶を言ってはならない。絶対出来ないから。
それよりもはるかに優れた掟は「憎むな」である。しかし、これも難しい。

それで、別に「誰とでも仲良くなるための掟」というわけではないが、人間が守るべきたった1つの掟が何であるかを、3人の賢者の言葉で述べよう。

ヴァーノン・ハワード「あなたは何をしても許されるが、言い訳だけは許されない」
カート・ヴォネガット「人に優しくしろ」
ラルフ・ウォルドー・エマーソン「無謀なまでに自分を信じろ」

それぞれで全然違う。
こんな場合、どうやって選択すれば良いかご存じだろうか?
尚、断っておくが、上のことは、「いかなる場合でも」が条件だ。好きな人に優しくするのは簡単だが、嫌いな人にも優しく出来なければ、これ(人に優しくする)を出来るとは言わない。
さて、選び方であるが、「これなら出来る」というものを選ぶのである。
では・・・と考えたら、1つもないと結論付けるのが頭の良い人で、1つでも選べるのは頭が悪い人だ。
では、最終的な選択の方法であるが、それは「絶対に出来ない」ものを選ぶのである。
答は・・・全部だ(笑)。
つまり、上の3つは正しくない。

まあ、一応の方法を言えば、「嘘をつかない」と「約束を守る」で、この2つは本質では同じなので、どちらでも良い。
だが、人間、嘘をつくこともあるし、約束を破ることもある。

実際、ほぼ誰とでも仲良く出来るナイスガイ、ナイスパーソン(女性に対しては一般にこう言う)だって欠点だらけだ。
だが、彼らは、「運動神経」にたとえれば「誰とでも仲良くなれる神経」が発達しているのだ。
しかし、私やあなたにはそれがないのだ。

『サクラダリセット』というアニメの第1話で、浅井ケイ(中2男子)が春埼美空(はるきみそら。中2女子)に不意に尋ねる。
「君の好きな食べ物は?」
春埼美空の答は、
「ありません」
で、続いて浅井ケイが、
「じゃあ、嫌いな食べ物は?」
と尋ねると、やはり春埼美空は、
「ありません」
と答えた。
よく、デートの際、男性が女性に「何が食べたい?」と尋ねた時、女性が「何でもいいです」と答えるのは、男性には迷惑だという話がある。
嘘である。その程度で困ったり迷惑したりする男なら、付き合うべきではない。
ただ、女性が、本当は何でも良いわけではないから困るというだけだ。
ところが、女性が本当に何でも良いと思い、男性がそれを受け入れ、しばらく歩くと、最適なお店に行きつくのである。

大切なことは、焦らないこと、ゆっくりやることだ。
そして、ただのグズとゆったりした者の違いは、明確な目的があるかないかだ。
古い映画で、こんな話がある。
月面に着陸した1人の宇宙飛行士の男性が、宇宙船から出た。彼は、月面基地に歩いて到達しなければ死ぬが、月面基地の方向が全く分からない。
そこで男は、幼い息子にもらった、チェーンが付いたキャラクターを、チェーンを持って回転させ、そのキャラクターの顔が向いた方向に歩いた。彼は全く焦っておらず、ゆっくり行った。すると、歩いた先に月面基地があった。
こんな人間が、誰とでも仲良くやれるし、好ましい現実を引き寄せるのである。
まずは、自分がそう出来るようになることだ。

焦らない
AIアート814
「焦らない」
Kay


◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)サクラダリセット ※Amazon Prime Video
(2)自己信頼(ラルフ・ウォルドー・エマソン)
(3)左脳さん、右脳さん。(ネドじゅん)
(4)世界はどうしたってあなたの意のまま(ネヴィル・ゴダード)
  
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